看板の保険。台風で壊れた・落ちたときの2つの補償と、申請に使う写真・見積書
台風のあとに看板が割れていたり、落ちた部品が車に当たったりしたとき。看板の保険は、看板そのものの損害に備える火災保険などと、人や物に与えた損害の賠償に備える賠償責任保険の、2つに分けて考えます。どちらも看板が対象に入るかは契約で決まるため、修理の前に写真を撮り、保険会社か代理店に連絡します。グリーンクロスでは、被害の確認と写真の記録、修理の見積書の作成から、修理・撤去までお受けしています。
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この記事のポイント
- 01看板の保険は、看板そのものの損害(火災保険の風災など)と、人や物に与えた損害の賠償(施設賠償責任保険など)の2つに分けて考えます
- 02看板が保険の対象に入っているか、どの補償を付けているかは契約で決まります。証券を確かめ、分からなければ保険会社か代理店に聞きます
- 03地震による損害は、企業向けの火災保険の基本の補償では対象外です。さびなど年月による傷みは、住まいの火災保険では支払いの対象外とされ、企業の契約も約款で確かめます
- 04壊れたら、看板の下から人を離し、修理の前に写真を撮って、保険会社か代理店に連絡してから、修理の見積書を用意します
- 05グリーンクロスでは、被害の確認・写真の記録・修理の見積書の作成から、修理・撤去・再発を防ぐ点検までお受けします。保険の手続きは、お客様と保険会社・代理店で進めていただきます
看板の保険は、看板そのものの損害と、人や物への賠償の2つに分けて考えます
看板の保険とは、看板が壊れたときの損害や、看板が人や物に与えた損害の賠償に備える損害保険のことです。看板そのものの損害には企業向けの火災保険など、落ちた看板が人や車に与えた損害の賠償には施設賠償責任保険などが関わります。
同じ「看板の事故」でも、看板が壊れて修理が要る損害と、看板が落ちて人や車に損害を与えたときの賠償では、関わる保険が違います。前者は自分の財産の損害で、後者は相手に対する法律上の賠償の責任です。どちらの話かで、確かめる保険の証券も変わります。
看板そのものの損害
台風の強い風や火事、外からぶつかった物などで、看板が壊れたときの損害です。企業向けの火災保険など、財産の損害に備える保険で考えます。
人や物への賠償
落ちた看板や部品が、通る人にけがをさせたり、車や隣の建物を傷つけたりしたときの賠償です。施設賠償責任保険など、賠償責任の保険で考えます。
2つの損害の違いを示した模式図です。
損害を受けるのは
- 看板そのものの損害
- 看板の持ち主(自分の財産)
- 人や物への賠償
- 通る人、止めてある車、隣の建物など(相手)
主な保険の例
- 看板そのものの損害
- 企業向けの火災保険(風災・雹災・雪災などの補償)
- 人や物への賠償
- 施設賠償責任保険
場面の例
- 看板そのものの損害
- 台風の強い風で、屋上の看板が壊れて飛ばされた
- 人や物への賠償
- 看板の部品が落ちて、止めてあった車に当たった
確かめること
- 看板そのものの損害
- 看板が保険の対象に入っているか、どの補償を付けているか
- 人や物への賠償
- 看板を持つ・管理することによる賠償が、補償の範囲に入っているか
日本損害保険協会「企業のための保険ナビ」の説明をもとにした一般的な例です。保険の名前と補償の中身は、保険会社と契約によって違います。
日本損害保険協会の「企業のための保険ナビ」は、台風の強い風で、事務所の建物の屋上に据え付けた看板が壊れて飛ばされた例を、企業の財産の損害の事例に挙げています。賠償責任のリスクの例には、「施設の看板の落下」を挙げています。看板は自分の財産であると同時に、人が通る場所に出しているものなので、2つの備えを分けて確かめます。
台風・火事で壊れた看板は、火災保険の補償と保険の対象を確かめます
企業向けの火災保険は、火災や風災などの偶然な事故で、建物、設備・什器等、商品・製品等、屋外設備装置に生じた損害を補償する保険です。看板がどれとして保険の対象に入っているか、風災などの補償を付けているかは、契約ごとに違います。
台風・強い風で割れた・飛ばされた
- 関わる補償の例
- 風災
- 確かめること
- 風災の補償を付けているか。損害が一定額以上で支払う形か、自己負担額(免責金額)があるか
ひょう・大雪で壊れた
- 関わる補償の例
- 雹災・雪災
- 確かめること
- 雹災・雪災の補償を付けているか。支払いの条件と自己負担額
火事・落雷で焼けた・壊れた
- 関わる補償の例
- 火災・落雷
- 確かめること
- 看板が保険の対象に入っているか
車がぶつかった
- 関わる補償の例
- 車両の衝突など
- 確かめること
- 看板が保険の対象に入っているか
外から物がぶつかった
- 関わる補償の例
- 建物の外部からの物体の衝突など
- 確かめること
- 看板が保険の対象に入っているか
部品や看板を盗まれた
- 関わる補償の例
- 盗難
- 確かめること
- 看板が保険の対象に入っているか
地震で落ちた・壊れた
- 関わる補償の例
- 基本の補償では対象外
- 確かめること
- 地震危険補償特約などを付けているか
さび・劣化など、年月による傷み
- 関わる補償の例
- 住まいの火災保険では支払いの対象外
- 確かめること
- 企業の契約も約款で確かめる。災害の損害と、もともとの傷みを分ける
日本損害保険協会の「企業のための保険ナビ」の、企業向け火災保険の補償の例をもとにした一般的な整理です。年月による傷みの行は、同協会の住宅の修理のトラブルの注意と、家庭用の火災保険の標準例(自然の消耗、劣化、性質による変色、さびなどによってその部分に生じた損害は支払いの対象外)によります。損害の条件や自己負担額は、商品と契約によって違います。
協会の説明では、企業向けの火災保険が補償する物は、建物、設備・什器等、商品・製品等、屋外設備装置に分かれています。看板がこのどれに当たるかの例は、説明にはありません。看板が建物と一緒に入っているのか、設備や屋外の設備として別に入れているのか、入っていないのかは、証券と約款で確かめます。
- 建物の正面の壁面看板建物の壁に付けた看板です。建物と一緒に保険の対象に入っているのか、設備などとして別に入れているのかを確かめます。
- 突き出した袖看板壁から突き出した看板です。強い風を受けやすく、部品が落ちると下を通る人や車に当たるおそれがあるため、看板そのものの補償と、賠償の保険の両方を確かめます。
- 屋上の看板建物の上に建てた看板です。日本損害保険協会は、台風の強い風で屋上の看板が壊れて飛ばされた例を、企業の財産の損害の事例に挙げています。
- 敷地に建てた自立看板建物から離れて立つ看板です。建物とは別に保険の対象に入れているか、入れているならどの区分(設備・屋外の設備など)かを確かめます。
- 店先の置き看板動かせる看板です。台風など強い風が予想されるときは、屋内にしまうか、飛ばされないように固定します(看板の安全管理ガイドブック)。
看板の種類と場所を示した模式図です。どの看板がどの区分で保険の対象に入っているかは、契約ごとに違います。
証券と約款で確かめること
- 看板が「保険の対象」に入っているか(建物・設備・屋外の設備のどれとしてか)
- 風災・雹災・雪災の補償があるか
- 損害が一定額以上で支払う形か、自己負担額(免責金額)はいくらか
- 地震に備える特約を付けているか
- 人や物への賠償に備える保険に入っているか。看板が補償の範囲に入っているか
- 保険を契約した人と、看板の持ち主が同じか(店舗を借りている場合)
- 事故のときの連絡先(代理店や、事故の受付の窓口)
契約の内容は、保険の種類ごとの普通保険約款と特約で決まります(日本損害保険協会の、家庭用の火災保険の標準例)。分からないところは、保険会社か代理店に聞きます。
補足:地震で壊れた看板は、火災保険の基本の補償では対象外です
日本損害保険協会は、企業向けの火災保険の基本の補償では、地震・噴火・津波による損害は対象外としています。備えるには、企業向けの火災保険に付ける地震危険補償特約などがあります。個人向けの地震保険は、居住のための建物と家財が対象です。財務省も、店舗や事務所だけの建物や工場は、地震保険の対象外としています。
看板が落ちて人や車に損害を与えたときは、賠償責任の保険が関わります
看板の部品が落ちて人にけがをさせたり、車や建物を傷つけたりすると、看板の設置者や持ち主、管理する人が賠償の責任を問われることがあります。施設の欠陥などで法律上の賠償責任を負ったときの損害に備えるのが、施設賠償責任保険です。
神奈川県は、看板の事故が起きると、設置者や所有者、管理者が責任を問われ、多額の損害賠償を求められることになると注意しています。看板の安全管理ガイドブック(2024年6月 第4版)も、看板の事故には賠償金などの大きなリスクがあるとしています。事故が起きたときの責任のしくみ(民法第717条)は、看板の落下事故を防ぐにはでまとめています。
- 被害を受けた人や物落ちた看板や部品が当たった、通る人や車、隣の建物などです。誰が賠償の責任を負うかは、個別の事情で判断されます。
- 看板の持ち主・管理する人持ち・使い・管理している施設の欠陥などで、法律上の賠償責任を負ったときの損害に備えるのが、施設賠償責任保険です。
- 工事の作業中の事故取り付けや修理の作業中の事故で、工事をする会社が法律上の賠償責任を負ったときに備えるのが、請負業者賠償責任保険です。
- 工事の結果が原因の事故行った工事の結果が原因で、工事をした会社が法律上の賠償責任を負ったときに備えるのが、生産物賠償責任保険(PL保険)です。
左は看板を使っている間、右は看板の工事の作業中の場面です。保険の説明は日本損害保険協会の「企業のための保険ナビ」の要約で、どの保険の対象になるかは、事故の事情と契約で決まります。
持ち主・管理する看板が落ちて、人や車に当たった
- 関わる保険の例
- 施設賠償責任保険
- 補償する損害(要約)
- 所有・使用・管理している施設の欠陥や、従業員などの仕事の遂行で、法律上の損害賠償責任を負った場合の損害を補償
工事の作業中に、部材を落とした
- 関わる保険の例
- 請負業者賠償責任保険
- 補償する損害(要約)
- 請負作業による偶然な事故などで、法律上の損害賠償責任を負った場合の損害を補償
工事のあとに、工事の結果が原因で起きた
- 関わる保険の例
- 生産物賠償責任保険(PL保険)
- 補償する損害(要約)
- 製造・販売した製品の欠陥や、行った工事・サービスの結果を原因として、法律上の損害賠償責任を負った場合の損害を補償
補償する損害は、日本損害保険協会「企業のための保険ナビ」の説明の要約です。誰が責任を負うかは個別の事情で判断され、保険の対象になるかは契約で決まります。被害を受けた人との話し合いの進め方も、早めに保険会社か代理店に相談します。
看板の事故は、ふだんの点検で防げるものもあります。落ちる原因と防ぎ方は、看板の落下事故を防ぐにはで、点検の進め方は看板の点検は義務?で紹介しています。
看板が壊れたら、安全の確保・写真・保険会社への連絡の順に進めます
看板が壊れたら、まず看板の下から人を離し、片付けや修理の前に写真を撮ります。そのうえで保険会社か代理店に連絡し、修理の見積書を用意して、修理か撤去に進みます。保険法は、損害が生じたことを知ったら、遅滞なく保険会社に通知するよう定めています。
壊れた看板の対応の順番
- 1
看板の下から人を離す
部品が外れかけている、看板が傾いているときは、看板の下に人が近づかないように区切ります。看板の安全管理ガイドブックは、危ないと思ったら、まず立入禁止の処置をして見張りを置くよう勧めています。次に専門の業者に連絡し、人通りの多い場所では警察にも連絡します。
- 2
片付けや修理の前に、写真を撮る
看板の全体、壊れた箇所、落ちた部品、周りの被害を、地上から撮ります。危ないときは、写真より安全を先にします。撮り方は次の章でまとめています。
- 3
保険会社か代理店に連絡する
いつ、何が原因で、どこが壊れたかを伝え、必要な書類と進め方を確かめます。保険法は、保険契約者や被保険者は、損害が生じたことを知ったときは、遅滞なく保険会社に通知しなければならないと定めています(第14条)。
- 4
修理の見積書を用意する
看板の会社に、壊れた箇所と範囲、直し方を書いた見積書を頼みます。保険会社に出す書類と書き方は、保険会社か代理店の案内に合わせます。
- 5
修理か撤去に進む
修理の契約の前に、保険会社か代理店に相談します。落ちるおそれがある部品の取り外しなど、安全のための作業を先に行うときも、作業の前と後の写真を残します。

ポイント:看板の下を区切るカラーコーンやバリケードも用意できます
グリーンクロスは、安全機材・保安用品の販売とレンタルも行っています。看板の下を区切るカラーコーンやコーンバー、バリケードは、「グリーンクロス 安全用品ナビ(別のタブで開きます)」で、販売とレンタルの両方を扱っています。
保険法は、保険給付(保険金)を請求する権利は、行使できる時から3年間行使しないと、時効によって消えると定めています(第95条)。被害に気づいたら、修理をいつにするかにかかわらず、早めに連絡しておきます。ただし、「請求の期限が迫っている」と契約を急がせる勧誘には、注意が要ります。
申請に使う写真は、修理の前に、遠く・近く・横から撮ります
被害の写真は、片付けや修理のあとでは撮り直せません。建物と看板の全体、壊れた箇所の近く、傾きが分かる横からの写真、落ちた部品、周りの被害を、看板の真下を避けて地上から撮ります。
- 遠くから全体道の向かいなど離れた所から、建物と看板の全体を撮ります。看板がどこに付いていて、どこが壊れたかが分かります。
- 近くから壊れた箇所割れ・外れ・曲がりを、ズームで大きく撮ります。看板の真下(黄色の範囲)には入りません。
- 横から壁に沿った向きから撮ると、看板の傾きや、壁から浮いていないかが分かります。
- 落ちた部品と破片片付ける前に、落ちた部品や破片を、物差しなどを添えて撮ります。大きさと数が分かります。
- 周りの被害部品が当たった車や建物、歩道なども撮ります。賠償の話になったときの記録になります。
店の前を上から見た模式図です。黄色の範囲は、突き出した看板の真下です。
被害の写真のチェックリスト
- 建物と看板の全体の写真
- 壊れた箇所の近くからの写真(割れ・外れ・曲がり)
- 横から撮った、傾きが分かる写真
- 片付ける前の、落ちた部品や破片
- 部品が当たった車や建物の写真
- 光る看板は、夜に点くかどうか
- 撮った日時が分かる(スマートフォンの元の写真を残しておく)
- 取り外しや修理のときは、作業の前・中・あとを同じ向きから撮る
高い所に上がったり、看板に触ったりせず、看板の真下を避けて撮ります。作業の前・中・あとを、できるだけ同じ方向から撮る考え方は、東京都大田区の住宅の応急修理の写真の案内にもあります。
保険会社に出す写真の枚数や撮り方は、保険会社か代理店の案内に合わせます。ある損害保険会社は、自然災害の保険金の請求について、保険金の請求書とあわせて、被害を受けた物の写真と修理の見積書を出す流れを説明しています。写真が足りないと、あとから被害の状況を説明しにくくなります。
修理の見積書には、壊れた箇所・範囲・数量と直し方を書きます
修理の見積書は、壊れた箇所と範囲、数量、直し方、作業に要る機材や手続きを、事実のとおりに書いたものです。災害で壊れたところと、もともとの傷みは分けて書きます。
看板の場所と種類
- 書く内容の例
- 〇〇市〇〇町〇-〇 〇〇ビル 正面の壁面看板(内照式)
被害に気づいた日と状況
- 書く内容の例
- 〇〇〇〇年〇月〇日、台風が過ぎたあとに表示面の割れに気づいた(お客様から伺った内容)
壊れた箇所
- 書く内容の例
- 表示面のアクリル板(右下)、押さえ枠の一部
範囲と数量
- 書く内容の例
- アクリル板 1枚(縦〇〇〇mm・横〇〇〇mm)、押さえ枠 〇m
直し方
- 書く内容の例
- アクリル板の交換、押さえ枠の交換、表示のシートの貼り直し
作業の条件
- 書く内容の例
- 高所作業車〇台、作業員〇名、夜間の作業
安全と手続き
- 書く内容の例
- 立入禁止の区画、警備員の要否、道路使用の許可の要否
外した部材の処分
- 書く内容の例
- 外したアクリル板と押さえ枠の運搬と処分
もともとの傷み
- 書く内容の例
- 支柱のさび、照明の劣化など、災害の前からの傷みは、別の項目として記載
看板の修理の見積書の一例です(伏せ字)。保険会社が求める書類や書き方は、保険会社か代理店に確かめます。
見積書は、壊れたところを事実のとおりに書くことが前提です。国民生活センターは、「保険金を使って自己負担なく住宅修理ができる」という勧誘のトラブルに注意を呼びかけています。その中で、見積もりがずさんで保険金が支払われなかった例や、保険会社をだますような手口の請求を挙げ、うその理由で保険金を請求しないよう求めています。
日本損害保険協会は、住まいの保険(火災保険など)について、自然の消耗や劣化、性質によるさびなどで生じた損害は、保険金の支払いの対象にならないとしています。台風のあとに見つかった傷みでも、前から進んでいたさびや色あせは、災害の損害と分けて見積もり、別に直す計画を立てます。

ポイント:見積書は、写真からの概算と、現地を確かめた正式なもの
グリーンクロスでは、写真から修理の概算をお伝えし、正式なお見積りは、直し方が決まり、現地で看板を確かめてからお出しします。見積書には、壊れた箇所と範囲、数量、直し方を明記します。ご相談・お見積りは無料です。
「保険金で直せる」という勧誘は、契約の前に保険会社に相談します
「保険金を使えば自己負担なく直せる」と勧誘し、高い手数料や解約料を求める業者とのトラブルについて、国民生活センターと日本損害保険協会が注意を呼びかけています。保険金の請求は、加入している人が自分で行えます。業者と契約する前に、加入している保険会社か代理店に相談します。
「保険金を使って、自己負担なく直せる」
- 注意の内容
- 保険金が支払われず、修理代を自分で払うことになったトラブルがある
- 確かめること
- 契約の前に、加入している保険会社か代理店に相談する
「申請はすべてこちらでします」
- 注意の内容
- 申請サポートの会社に頼らなくても、保険金の請求は加入者自身で行える
- 確かめること
- 自分で保険会社に連絡し、進め方を聞く
「請求の期限が迫っています」
- 注意の内容
- 期限が迫っているなどの勧誘やインターネットの広告を、うのみにしない
- 確かめること
- 急いで契約しない。期限は保険会社に確かめる
「調査は無料です」
- 注意の内容
- 保険金が出たら一定の割合を手数料として求める、解約しようとすると高い解約手数料を求める、といったトラブルがある
- 確かめること
- 手数料と解約の条件を、契約の前に書面で確かめる
「台風で壊れたことにしましょう」
- 注意の内容
- うその理由で保険金を請求しない。詐欺に当たるおそれがある
- 確かめること
- 壊れた原因と時期は、事実のとおりに伝える
国民生活センター(2020年10月1日・2021年9月2日)と日本損害保険協会の注意喚起をもとにしています。どちらも住宅の修理を例にしていますが、店舗や事務所の看板で同じような誘いを受けたときも、契約の前に保険会社か代理店に相談します。
補足:迷ったときの相談先
まずは、加入している保険会社か代理店に相談します。日本損害保険協会の「保険金に関する災害便乗商法 相談ダイヤル」と「そんぽADRセンター」、全国の消費生活センターなども、相談を受けています。窓口の一覧は、日本損害保険協会「住宅の修理などに関するトラブルにご注意」(別のタブで開きます)に載っています。
看板の会社にできるのは、壊れた看板を確かめて写真に記録し、修理の見積書を作り、修理や撤去をするところまでです。保険の手続きは、お客様と保険会社・代理店のあいだで進めるもので、保険金が出るかどうかを看板の会社が約束することはできません。「保険で直せます」と言い切る誘いには、気をつけてください。
見落としやすいところと、被害の前から残しておく記録
見落としやすいのは、損害が一定額に届かないと支払われない契約や自己負担額、年月による傷み、看板の持ち主と保険を契約した人の違いです。日ごろの点検の報告書や写真を残しておくと、被害の前の状態と見比べられます。
補足:損害が一定額に届かないと、支払われない契約があります
日本損害保険協会は、住まいの保険(火災保険)について、風災や雪災の損害は一定額以上に達したものを補償の対象としていて、一定額に届かなくても補償する商品や、一定の自己負担額(免責金額)を決めている商品もあると説明しています。企業向けの火災保険でも、支払いの条件や自己負担額は、保険会社と契約によって違います。小さな割れの修理が対象になるかは、契約の条件で変わります。
補足:年月による傷みは、保険ではなく点検と修理で備えます
日本損害保険協会は、住まいの保険(火災保険など)について、自然の消耗や劣化、性質によるさびなどで生じた損害は支払いの対象にならないとしています。企業の契約も、支払いの対象にならない場合を約款で確かめます。台風のあとに見つかった傷みでも、年月で進んだ傷みの部分は、点検で早く見つけて計画的に直します。

補足:看板の持ち主と、保険を契約した人が違うことがあります
店舗を借りている場合、看板は店のものでも、建物の保険は建物の持ち主が契約していることがあります。ビルの壁にテナントの看板が並ぶときも、看板ごとに持ち主が違うことがあります。誰の保険で、どの看板を対象にしているかを、賃貸借の契約と保険の証券で確かめておきます。
補足:置き看板は、台風の前にしまいます
看板の安全管理ガイドブックは、台風など強い風が予想されるときは、置き看板を屋内にしまうか、飛ばされないように固定するよう勧めています。飛ばされた看板が人や車に当たれば、賠償の話になります。台風の前にしておくことは、看板の落下事故を防ぐにはでまとめています。
ガイドブックは、記憶に頼らず、記録によって安全を維持するしくみをつくるよう勧めています。点検の報告書や写真は、まず事故を防ぐためのものです。台風のあとに看板が壊れたときも、前の点検の写真があれば、どこが新しく壊れたのかを見比べられます。
被害の前から残しておきたい記録
- 点検の報告書(点検した日・点検した人・箇所ごとの状態)
- 看板の正面・横・取付部の写真(点検のたびに、同じ向きから)
- 修理の記録(日付・直した内容・見積書・請求書)
- 図面と大きさ、設置した年と会社
- 許可の番号と許可の期間(許可が要る看板)
- 保険の証券の写し(看板の扱いが分かるところ)
このサイトで調べた34の地域では、許可の更新などのときに点検の結果を出す決まりがあります。対象になる看板と時期は、地域で違います。
被害の確認から、写真・見積書・修理・撤去まで、窓口ひとつでお受けします
グリーンクロスでは、壊れた看板の確認、写真の記録、修理の見積書の作成から、修理・撤去、再発を防ぐ点検までお受けします。全国61拠点のネットワークと47都道府県での屋外広告業の登録で、全国の店舗の看板にも窓口ひとつで対応します。保険の手続きは、お客様と保険会社・代理店のあいだで進めていただきます。
被害の確認と、写真の記録地上から看板の状態を確かめ、壊れた箇所と範囲を写真に記録します。高い位置は、高所作業車で近づいて確かめます。看板修理・LED化を見る
修理の見積書を作成壊れた箇所と範囲、数量、直し方を明記した見積書を作成します。写真から概算をお伝えし、正式なお見積りは現地を確かめてからお出しします。修理の流れを見る
修理と撤去は、夜間や土日祝も表示面や部品の交換、取付部の補修から、傷んだ看板の撤去まで行います。夜間や土日祝の工事もできます。看板撤去・架け替えを見る
再発を防ぐ点検と、全国の店舗屋外広告士が点検し、自治体の様式に沿って報告書を作成します。全国の店舗の看板も、まとめてお受けします。看板点検・安全管理を見る
写真は、グリーンクロスグループの拠点・施工の現場です。
お客様(保険の契約者・被保険者)
- すること
- 保険会社・代理店への連絡、保険金の請求の手続き、修理の発注
保険会社・代理店
- すること
- 契約の内容の案内、事故の連絡の受付、損害の確認と保険金の支払い(保険会社)
看板の会社(グリーンクロス)
- すること
- 被害の確認、写真の記録、修理の見積書の作成、修理・撤去、再発を防ぐ点検
保険の申請の手続きは、お客様と保険会社・代理店のあいだで進めていただきます。保険の対象になるかどうかを、看板の会社が決めることはできません。
看板の製作・施工・点検では、全国に店舗を展開する企業にも、この規模から選ばれています。台風のあとに複数の店舗で看板が傷んだときも、店舗の一覧と写真から、確認と修理の段取りをまとめてご相談いただけます。設置した会社が分からない看板や、ほかの会社が設置した看板の修理もご相談ください。
ご相談のときに伝えていただくこと
- 看板の全体と、壊れたところの写真
- 設置場所の住所と看板の高さ
- 気づいた日と、そのときの状況
- 落ちた部品や、周りの被害があるか
- 看板を付けた時期と会社(分かれば)
- 保険会社や代理店に求められた書類(分かれば)
よくあるご質問
看板が台風で壊れたら、火災保険は使えますか?
看板が保険の対象に入っていて、風災の補償を付けていれば、対象になることがあります。損害が一定額以上で支払う形の契約や、自己負担額(免責金額)を決めている契約もあるため、証券を確かめて、保険会社か代理店に連絡してください。保険金が出るかどうかは、保険会社が判断します。
看板は、火災保険の対象になりますか?
契約によります。日本損害保険協会の説明では、企業向けの火災保険が補償する物は、建物、設備・什器等、商品・製品等、屋外設備装置に分かれています。看板がこのどれとして入っているか、入っていないかを、証券と約款で確かめます。
看板が落ちて車を傷つけたら、どの保険が関わりますか?
相手の車への賠償は、看板そのものの損害とは別の話で、施設賠償責任保険などの賠償責任の保険が関わります。誰が責任を負うかは個別の事情で判断され、保険の対象になるかは契約で決まります。まず保険会社か代理店に連絡してください。
地震で看板が壊れたら、保険は使えますか?
企業向けの火災保険の基本の補償では、地震・噴火・津波による損害は対象外です(日本損害保険協会)。地震危険補償特約などを付けているかを確かめます。個人向けの地震保険は居住のための建物と家財が対象で、店舗や事務所だけの建物は対象外です。
看板の保険の申請には、何が要りますか?
必要な書類は、保険会社か代理店に確かめます。自然災害の請求で、保険金の請求書とあわせて、被害を受けた物の写真と修理の見積書を出す流れを説明している損害保険会社もあります。写真は片付けや修理の前に撮り、見積書は壊れた箇所と範囲、直し方が分かるものを用意します。
台風から時間がたっても、保険は請求できますか?
保険法は、保険給付(保険金)を請求する権利は、行使できる時から3年間行使しないと時効で消えると定めています(第95条)。損害が生じたことを知ったときは、遅滞なく保険会社に通知するとも定めています(第14条)。気づいたら、早めに保険会社か代理店に連絡してください。
「保険金で無料で直せる」と言われました。頼んでも大丈夫ですか?
すぐに契約せず、加入している保険会社か代理店に相談してください。国民生活センターと日本損害保険協会は、こうした勧誘のトラブルに注意を呼びかけています。保険金が支払われずに修理代を自分で払うことになった例や、高い解約手数料を求められた例があります。保険金の請求は、加入している人が自分で行えます。
保険の申請は、看板の会社に頼めますか?
保険の手続きは、お客様と保険会社・代理店のあいだで進めるものです。グリーンクロスでは、被害の確認、写真の記録、修理の見積書の作成と、修理・撤去をお受けします。保険会社から求められた写真や見積書の内容も、ご相談ください。
参考にした資料
- 日本損害保険協会「企業財産のリスク|企業のための保険ナビ」(別のタブで開きます)企業向け火災保険が補償する物と事故の種類、地震・噴火・津波の損害は基本補償の対象外、地震危険補償特約、地震保険に事業用の物件は加入できないこと、台風で屋上の看板が壊れた事例
- 日本損害保険協会「賠償責任のリスク|企業のための保険ナビ」(別のタブで開きます)賠償責任のリスクの例(施設の看板の落下)、施設賠償責任保険・請負業者賠償責任保険・生産物賠償責任保険の説明
- 日本損害保険協会「風水雪災等による損害を補償する損害保険」(2025年10月6日更新)(別のタブで開きます)すまいの保険(火災保険)の説明。風災・雪災は一定額以上の損害を補償の対象とし、一定額に達しなくても補償する商品や、免責金額を設定している商品もある
- 日本損害保険協会「住宅の修理などに関するトラブルにご注意」(2026年7月31日更新)(別のタブで開きます)「保険が使える」と勧誘する業者とのトラブル、契約の前に保険会社・代理店に相談、すまいの保険で自然の消耗・劣化・性質によるさびによる損害は支払いの対象外、相談窓口
- 日本損害保険協会「火災保険 標準例」(家庭用火災保険の重要事項説明書の標準例)(別のタブで開きます)契約の内容は、保険の種類に応じた普通保険約款・特約によって定まる
- 国民生活センター「「保険金を使って自己負担なく住宅修理ができる」と勧誘されてもすぐに契約しないようにしましょう」(2020年10月1日)(別のタブで開きます)相談事例からみる問題点(手数料の説明、保険会社をだますような手口の請求、杜撰な見積もり)と、消費者へのアドバイス
- 国民生活センター「保険金で住宅修理ができると勧誘する事業者に注意(申請サポートを受ける前に、損害保険会社に連絡を)」(2021年9月2日)(別のタブで開きます)請求期限・調査費用無料をうたう勧誘、手数料・解約のトラブル、保険金の請求は加入者自身で行える
- 日本損害保険協会 関東支部「首都圏(千葉・神奈川・埼玉)で悪質な住宅修理業者に関する啓発動画を作成」(2024年1月11日)(別のタブで開きます)千葉県のサイトに掲載。うその理由で保険金を請求すると詐欺に該当する恐れ
- 財務省「地震保険制度」(別のタブで開きます)地震保険の対象(居住のために使用する建物と生活用動産)、店舗(事務所)のみの建物や工場は対象外
- 保険法(法務省「日本法令外国語訳データベース」の日本語の条文)(別のタブで開きます)第14条(損害発生の通知)。平成29年法律第45号までの改正を反映
- 日本損害保険協会「損害保険Q&A 保険金請求の時効とは?」(別のタブで開きます)保険法 第95条(行使することができる時から3年間で時効)の引用
- 屋外広告物適正化推進委員会「看板の安全管理ガイドブック」(2024年6月 第4版)(別のタブで開きます)東京都都市整備局のサイトに掲載。p.09(置看板)、p.10(事故の賠償金のリスク)、p.14(記録で安全を維持)、p.15(危ないときの対応、臨時点検)
- 神奈川県「屋外広告物の安全管理について」(2026年8月19日更新)(別のタブで開きます)事故のときの設置者・所有者・管理者の責任
- あいおいニッセイ同和損害保険「自然災害発生時に事故のご連絡からお支払いまでWEB上で完結できるサービスを開始」(2020年7月31日)(別のタブで開きます)自然災害の保険金の請求で、保険金請求書とあわせて出す被害物の写真と修理見積書
- 東京都大田区「応急修理工事の写真について」(別のタブで開きます)部位ごとに工事前・工事中・工事後を、できるだけ同じ方向から撮る
- グリーンクロス 安全用品ナビ(別のタブで開きます)グループのサイト。カラーコーン・コーンバー・バリケードなどの販売とレンタル
この記事について
全国看板施工・点検ナビ
運営:GREEN MEDIA(株式会社グリーンクロス グリーンメディア事業部)
監修:横田悠介(屋外広告士)
看板の製作・施工・点検・修理・撤去を、全国61拠点のネットワークで行っています。記事は、屋外広告士の監修のもとで作っています。記事の中の法令や自治体のルールは、国や自治体が公表している資料で確かめた内容で、使った資料は記事の最後に載せています。公開する前と、内容を直すときには、資料と照らし合わせて確かめています。




