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点検・管理・許可

看板の点検は義務?点検の決まりと頻度、見るところと進め方

看板を出す人や持ち主には、看板を良い状態に保つ義務があり、地域によっては許可の更新のたびに点検の結果を報告します。点検は、日ごろの目での確認、専門の業者による定期の点検、台風や地震のあとの臨時の点検を組み合わせて進めます。

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GREEN MEDIA(グリーンクロス)
看板クリニックの車両の前に立つ4名のスタッフ
看板クリニックの車両の前に立つ、グリーンクロスグループの4名のスタッフ

この記事のポイント

  • 01看板を出す人や持ち主には、条例で看板を良い状態に保つ義務があります
  • 02許可の更新のときに点検の結果を出す決まりは、地域ごとに対象と時期が違います
  • 03点検で見るのは、基礎・支柱、支持部、取付部、表示面、照明と電気の5つ
  • 04日ごろの目での確認、専門の業者の定期の点検、台風・地震のあとの臨時の点検を組み合わせます

看板の点検は、持ち主や管理する人の務めです

屋外広告物法にもとづく自治体の条例で、看板を出す人や持ち主などには、看板を補修して良い状態に保つ義務があります。点検の結果を報告する決まりや、道路にはみ出す看板の安全確認の報告も、それぞれの法令で決まっています。

屋外広告物法は、都道府県などが条例で、看板の表示や設置の方法に加えて「維持の方法の基準」を定められるとしています(第5条)。国土交通省が示している「屋外広告物条例ガイドライン(案)」は、2016年4月に改正されました。看板の所有者や占有者が「補修、除却その他必要な管理を怠らないようにし、良好な状態に保持」する責務を明記し、屋外広告士などに本体・接合部・支持部分などの劣化や損傷を点検させることと、許可や許可の更新を申請するときに点検の結果を出すことを加えています。

実際の決まりは、看板を出す地域の条例で決まります。たとえば東京都は、看板の広告主や所有者などに、補修その他必要な管理を行って良い状態に保つ義務があるとし、許可がいらない小さな看板でも、定期的な自己点検を行うよう求めています。

表1看板の点検に関わる主な決まり
  • 屋外広告物法(第5条)

    定めていること
    都道府県などが条例で、看板の表示の方法・設置の方法・維持の方法の基準を定められる
  • 自治体の屋外広告物条例

    定めていること
    看板の許可、補修などの管理の義務、許可の更新のときの点検の報告、管理者を置くことなど。中身は地域ごとに違う
  • 道路法施行規則(2026年4月1日から)

    定めていること
    道路にはみ出す看板などの占用物件は、占用の期間を更新するときに、安全性を確認したことを道路管理者へ報告する
  • 民法(第717条)

    定めていること
    土地の工作物の設置や保存に欠陥があって他人に損害を与えたときの、占有者・所有者の賠償の責任

点検の報告は、地域ごとに対象と時期が違います

このサイトで調べた34の地域では、いずれも、許可の更新などのときに点検の結果を出す決まりがあります。ただし、対象になる看板、点検の時期、点検できる人の資格は、地域ごとに違います。大きな看板だけ、設置から一定の年数がたった看板だけ、という地域もあります。

表2地域ごとの点検の決まりの例
  • 東京都

    点検の結果を出すとき
    広告塔・広告板などは、継続・変更の許可のたびに安全点検報告書を出す(2026年4月から18項目・3段階の判定)
    点検の時期・点検する人
    申請前3か月以内に点検。高さ4mを超えるか表示面積10㎡を超える看板は、資格をもつ管理者が結果を確認
  • 名古屋市

    点検の結果を出すとき
    継続の申請のときに、点検の結果を報告する
    点検の時期・点検する人
    すべての看板で毎年1回の通常点検。高さ4mを超えるか表示面積10㎡を超える看板は、3年に1回、資格者の特別点検
  • 仙台市

    点検の結果を出すとき
    継続のときに、壁面・屋上・地上の看板の安全点検報告書を出す
    点検の時期・点検する人
    許可の有無にかかわらず、3年以内ごとに資格者が点検。暴風・地震などで危害のおそれがあるときも速やかに点検
  • 大阪市

    点検の結果を出すとき
    継続のたびに、管理者が作った点検報告書と現況写真を出す
    点検の時期・点検する人
    高さ4mを超える看板は、管理者に資格が必要
  • 福岡市

    点検の結果を出すとき
    設置から5年以上の看板で市長が必要と認めるものは、更新のときに安全点検確認書を出す
    点検の時期・点検する人
    高さ4mを超える広告塔・広告板の管理者は、屋外広告士・建築士などの資格が必要
  • 姫路市

    点検の結果を出すとき
    申請のたびに、屋外広告物点検結果表を出す
    点検の時期・点検する人
    申請日の3か月以内に点検。設置から8年が経過し、高さ4mを超える看板は資格者が点検

主な決まりの抜粋です。対象になる看板の種類・大きさ、出す時期、点検できる資格は、地域ごとに細かく決まっています。それぞれの地域のページで確かめてください。

法令・ルール:道路にはみ出す看板は、占用の更新のときにも安全確認を報告します

道路の上に突き出す袖看板などは、屋外広告物の許可とは別に、原則として道路管理者の占用の許可が必要です。2026年4月1日からは、占用の期間を更新するときに、看板の安全性を確認したことを道路管理者へ報告することになりました(道路法施行規則の改正)。

点検で見るのは、5つの箇所です

看板の点検では、基礎・支柱の根元、看板を支える支持部、壁に取り付ける取付部、表示面、照明と電気の5つを確かめます。東京都・大阪市・名古屋市などの点検報告書の様式も、基礎部・上部構造、支持部、取付部、表示部(広告板)、照明装置などに分けて確かめる形です。

図1看板の点検で見る5つの箇所
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  1. 基礎・支柱の根元根元のさびや腐食、根元のコンクリートのひび、看板の傾き。年月が経った看板では、基礎のポールの根腐れで根元から倒れるおそれがあります。
  2. 支持部(支柱・鉄骨)鉄骨のさび、溶接したところの亀裂、ボルトのゆるみや欠落、部材の変形。
  3. 取付部(金具・ボルト・アンカー)壁に取り付ける金具の腐食や変形、アンカーボルトのゆるみ、取り付けている壁の傷み、すき間をふさぐコーキングの劣化。壁にさびの筋が見えるときは、金具が腐食していることがあります。
  4. 表示面面板の割れ・ゆがみ・外れかけ、シートの浮き・はがれ・色あせ、押さえ枠のゆがみ、ビスの欠落。
  5. 照明と電気照明の不点灯やちらつき、器具の傾き・外れかけ、配線や分電盤の劣化・破損、雨水の入り込み。

左は地面に建てる看板、右は建物の壁から突き出す看板の模式図です。

  • 照明に照らされた、夜のニトリのポールサイン
    ニトリのポールサイン
  • 屋上に設けた、おがた整形外科の箱型の看板
    おがた整形外科の屋上の看板
  • 赤い看板が続く、GiGO 秋葉原1号館の店舗の正面
    GiGO 秋葉原1号館の正面の看板

いずれもグリーンクロスグループが手がけた看板です。看板の種類によって、点検で特に気をつけるところが変わります。

日ごろの確認と、専門の点検を組み合わせます

看板の点検は、持ち主や店の人が目で見て確かめる日ごろの確認、専門の業者による定期の点検、台風や地震のあとの臨時の点検の3つを組み合わせます。

図2看板の点検の3つの種類
  • 日ごろの確認

    店の人などが、地上から目で見て確かめます。傾き、さびの筋、表示面のひびやがたつき、照明の不点灯などに気づいたら、専門の業者に相談します。

  • 定期の点検

    専門の業者が高所作業車などで看板に近づき、取付部や内部の鉄骨、電気の配線など、地上からは見えないところを確かめます。

  • 臨時の点検

    大型の台風や震度5強以上の地震のあとは、専門の業者に臨時の点検を頼むよう、看板の安全管理ガイドブックは勧めています。

日ごろ、地上から確かめること

  • 支柱の根元から、さびが出ていないか
  • 看板が傾いていないか
  • 取付金具のまわりに、さびや壁を伝うさびの筋がないか
  • 袖看板が、壁から垂直に付いているか
  • アクリル板に、ひびや外れかけがないか
  • 表示面(パネル)が、がたついていないか
  • 照明が切れていないか、器具が傾いていないか
  • 看板の部品が欠けたり、下に落ちたりしていないか

看板の安全管理ガイドブック(2024年6月 第4版)の「看板所有者の日常点検項目」をもとにしています。高い所に上がったり、看板に触ったりして確かめるのは危険です。地上から見える範囲で確かめ、気になるところは写真を撮って専門の業者に相談します。

補足:落ちるおそれがあるときは、まず看板の下から人を離します

部材が外れかけている、看板が大きく傾いているなど、落ちるおそれがあるときは、看板の下に人が近づかないようにしてから、専門の業者に連絡します。

高所作業車のバケットで、ビルの壁面の看板を取り付ける2名の作業員
高所作業車のバケットで、ビルの壁面の看板を取り付ける2名の作業員(グリーンクロスグループの施工の現場)。高い位置の看板は、高所作業車などで近づいて確かめます。

点検の時期は、地域の決まりと許可の更新から決めます

看板の点検の回数は、法律で全国一律に決まってはいません。地域の条例が決めている時期を守ったうえで、許可の更新に合わせた定期の点検を基本に、設置場所の条件や看板の古さを考えて計画します。

看板の安全管理ガイドブックは、条例にもとづく点検に設置場所の条件を加えた独自の点検の計画をつくり、許可の更新の申請のタイミングを基本に定期の点検を行うよう勧めています。日差しや雨、風の当たり方で、看板の傷み方は変わります。古い看板は、専門の業者に内部の構造まで点検してもらうよう、ガイドブックは勧めています。

表3点検の種類と、時期・点検する人
  • 日ごろの確認

    時期
    ふだんから。営業日などに見回る
    点検する人
    持ち主・店の人など
    主に見るところ
    地上から見える傾き・さび・表示面・照明
  • 定期の点検

    時期
    地域の決まりの時期。許可の更新に合わせて
    点検する人
    専門の業者。地域や看板の大きさによっては資格者
    主に見るところ
    取付部・内部の鉄骨・溶接部・電気の配線など
  • 臨時の点検

    時期
    大型の台風や、震度5強以上の地震のあと
    点検する人
    専門の業者
    主に見るところ
    風や揺れで傷みやすい接合部・取付部

地域によっては、条例で点検の時期が決まっています(名古屋市は毎年1回、仙台市は3年以内ごとなど)。

点検の結果は、点検報告書にまとめます

点検の結果は、確かめた箇所と状態、写真、直すべきところを報告書にまとめます。許可の更新に出す報告書は、自治体の様式に沿って作ります。

  • 看板の設置場所・種類・大きさ
  • 点検した日と、点検した人(資格が必要な地域では資格も)
  • 箇所ごとの状態と判定
  • 箇所ごとの写真(気になるところは近くからも)
  • 直すべきところと、直したあとの写真

東京都は2026年4月1日の申請分から、安全点検報告書を18項目・3段階の判定(良好・経過観察・要改善)に変えました。「要改善」と判定した異常は、許可を申請する前に補修し、補修の前と後の写真を付けます。報告書の名前や項目は自治体ごとに違うため、看板を出す地域の様式を確かめて作ります。

ポイント:屋外広告士が点検し、自治体の様式で報告書を作ります

グリーンクロスでは、屋外広告士が看板を点検し、自治体の様式に沿って点検報告書を作ります。確かめた箇所ごとの写真と、対応が必要なところを整理し、社内でそのまま共有できる形でお渡しします。

事務所の席で、モニターを見ながら作業するスタッフ
事務所の席で、モニターを見ながら作業するスタッフ(グリーンクロスグループ)

多店舗では、点検の予定と記録を一つにまとめます

店舗が多いと、地域ごとに許可の期限も点検の決まりも違います。看板ごとに、許可の期限・前回の点検日・状態の写真を記録しておくと、点検の時期を逃しにくくなります。

看板の安全管理ガイドブックも、記憶に頼らず、記録によって安全を保つしくみをつくるよう勧めています。点検と補修の予定を先まで見えるようにしておくと、予算も立てやすくなります。

看板ごとに記録しておくこと

  • 設置場所・看板の種類・大きさ・高さ
  • 許可の番号と、許可の期間(期限)
  • 前回の点検日と結果、写真
  • 直した内容と日付
  • 看板を管理する人と、連絡先
  • 道路の占用の許可があるときは、その期間

グリーンクロスでは、1店舗の点検から、全国の複数店舗の点検まで対応します。多店舗の看板の情報・点検・修繕を一つの画面で管理する、看板管理システム「ONE SIGN VIEW」もご用意しています。

よくあるご質問

看板の点検は、法律で義務になっていますか?

屋外広告物法にもとづく自治体の条例で、看板を出す人や持ち主などに、看板を補修して良い状態に保つ義務があります。点検の結果の報告が必要な看板や、その時期は、看板を出す地域の条例で決まっています。

許可がいらない小さな看板も、点検は必要ですか?

点検の結果の報告がいらない看板でも、状態を確かめておくことは大切です。たとえば東京都は、看板の広告主や所有者などに良い状態に保つ義務があるとし、許可がいらない看板でも、定期的な自己点検を行うよう求めています。日ごろの確認と定期の点検で状態を確かめます。

看板の点検は、どのくらいの頻度で行えばよいですか?

全国一律の回数は決まっていません。名古屋市のように毎年1回の点検を求める地域や、仙台市のように3年以内ごとに資格者の点検を求める地域があります。地域の決まりを守ったうえで、許可の更新に合わせた定期の点検と、日ごろの目での確認を組み合わせます。

点検は自分でできますか?

地上から目で見る日ごろの確認は、店の人などでもできます。高い所の取付部や内部の鉄骨、電気の配線は、専門の業者に頼みます。許可の更新に出す点検は、看板の大きさなどによって資格者が行うよう決めている地域もあります。

台風のあと、看板はどうすればよいですか?

まず地上から、傾き・部材の外れかけ・表示面の割れがないかを見ます。落ちるおそれがあるときは、看板の下に人が近づかないようにしてから、専門の業者に連絡します。大型の台風や震度5強以上の地震のあとは、臨時の点検も頼みます。

点検で異常が見つかったら、どうなりますか?

直すべきところは、補修してから許可の更新を申請します。東京都は「要改善」と判定した異常を補修してから申請し、補修の前と後の写真を付けるとしています。直し方は、傷みの程度によって、部品の交換・表示面の交換・看板ごとの作り替えから選びます。

参考にした資料

この記事について

全国看板施工・点検ナビ

運営:GREEN MEDIA(株式会社グリーンクロス グリーンメディア事業部)

監修:横田悠介(屋外広告士)

看板の製作・施工・点検・修理・撤去を、全国61拠点のネットワークで行っています。記事は、屋外広告士の監修のもとで作っています。記事の中の法令や自治体のルールは、国や自治体が公表している資料で確かめた内容で、使った資料は記事の最後に載せています。公開する前と、内容を直すときには、資料と照らし合わせて確かめています。写真は、グリーンクロスグループが手がけた看板と、グループの工場・施工の現場で撮影したものです。

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看板の全体と気になるところの写真、設置場所の住所が分かれば、点検の進め方と、地域の点検の報告に必要なことをご案内します。前回いつ点検したか分からない看板も、ご相談ください。

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受付時間 9:00〜17:30(土日祝・年末年始除く)

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