全国看板施工・点検ナビ
看板の種類

テント看板の種類と生地、張り替えの時期と許可の決まり

入口の上のテントが色あせてきた、雨のあとに水がたまる、店名を入れ直したい。そんなときに考えるのが、テントの張り替えです。テント看板は、日よけ・雨よけと看板の役目を兼ねる設備で、骨組み(フレーム)と生地を分けて考えると、張り替えで済むか、つくり直すかが見えてきます。

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GREEN MEDIA(グリーンクロス)
脚立に上り、飲食店の店頭の看板を取り付ける作業員
脚立に上り、飲食店の店頭の看板を取り付ける作業員(グリーンクロスグループの施工の現場)。テント看板も、入口の上の壁に骨組みを留めて付けます。

この記事のポイント

  • 01テント看板は、日よけ・雨よけと、店名を伝える看板の役目を兼ねます
  • 02骨組みで形を保つ固定式(三角の形・R型など)と、生地を巻き取る巻き取り式、地面に置く置き型があります
  • 03店名やロゴは、生地に印刷するか、テント用のカッティングシートを貼って入れます
  • 04骨組みと壁への取付部が傷んでいなければ、生地だけを張り替えられることがあります
  • 05店名を入れたテントは、原則として屋外広告物です。歩道の上に張り出すときは、道路の占用の許可も確かめます

テント看板は、日よけ・雨よけと看板を兼ねます

テント看板は、店の入口や窓の上に張り出したテントに、店名やロゴを入れたものです。日差しや雨から入口を守りながら、通りを歩く人に店の場所を知らせます。

テントは、金属の骨組み(フレーム)に生地を張り、入口や窓の上に張り出して付けます。前に垂れた帯の部分(垂れ)や屋根の面に店名を入れると、通りの先からも店の場所が分かります。日よけ・雨よけにもなるため、飲食店や物販の店、事務所の入口などで使われています。

図1テント看板の部位(左が正面、右が横から見た図)
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  1. 屋根の生地日差しや雨を受ける面です。色あせや汚れが出てきたら、張り替えを考えます。
  2. 前の垂れ前に垂れた帯の部分。店名やロゴ、電話番号などを入れる場所として使われます。
  3. 側面の生地横から見える部分。ここにロゴを入れることもあります。
  4. 骨組み(フレーム)生地を張る金属の枠。さびや曲がりがないかで、張り替えで済むかが決まります。
  5. 壁への取付部骨組みを壁の下地に留める金物。テントの重さと、風や雪の力を受け止めます。
  6. 出幅壁からテントの先までの長さ。歩道の上に出すときは、道路の基準に合わせます。
  7. 高さ歩道から、テントのいちばん低いところまでの高さ。歩く人の頭の上に、十分な高さをとります。
  8. 境目までの距離テントの先から、歩道と車道の境目までの距離。基準を決めている道路管理者があります。

呼び方には、テント看板・店舗テント・日よけなどがあります。生地を巻き取って出し入れするものは、メーカーの製品名にもあるように、オーニングとも呼ばれます。この記事では、店の建物に付けるものをまとめてテント看板と呼びます。

歩道が狭い場所や、入口の上に十分な高さがない場所では、テントを張り出せないこともあります。そのときは、壁面看板やガラス面の表示を組み合わせて、店の場所を伝えます。

種類は、骨組みの形と動かせるかで選びます

テント看板には、骨組みで形を保つ固定式と、生地を巻き取る巻き取り式、地面に置く置き型があります。固定式は、三角の形やR型(アーチ)など、骨組みの形でも見え方が変わります。

図2テント看板の主な種類(横から見た図)
  • 固定式(三角の形)

    骨組みに生地を張り、いつも張り出しておく形です。前の垂れと側面に、店名やロゴを入れられます。

  • R型(アーチ)

    屋根の面を丸く曲げた形です。やわらかい印象になり、曲面にもロゴを入れられます。

  • 巻き取り式(オーニング)

    生地を巻き取って、出し入れできる形です。強い風や雪の日は、巻き取ってしまいます。

  • 置き型(自立式)

    脚で立つテントです。壁に留めずに、店先やイベントで使います。

置き型のほかは、左が建物の壁の模式図です。

表1種類ごとの違い
  • 固定式(三角の形・R型)

    店名の見せ方
    前の垂れ・側面・屋根の面
    風や雪の日
    張ったまま。骨組みと取付部の強さで備える
    向いている場所
    入口や窓の上
  • 巻き取り式(オーニング)

    店名の見せ方
    前の垂れ・生地の面
    風や雪の日
    巻き取ってしまう
    向いている場所
    入口や窓の上、テラス席
  • 置き型(自立式)

    店名の見せ方
    前の垂れ・屋根の面
    風や雪の日
    たたんでしまう
    向いている場所
    店先の催し、イベント

一般的な傾向です。実際は、製品・大きさ・設置の条件で変わります。

巻き取り式は、取り付ける場所に合わせた種類が用意されています。たとえばテンパルのロールオーニングのカタログには、取付の方法によって、壁付用・上ケース用・天井付用の3つの設定があります。同じカタログのよくある質問では、2×4(ツーバイフォー)の建物に付けるときは、取付の金物を留める下地(柱・梁)が入っているかを確かめる必要がある、としています。

補足:ALCの壁に付けるときは、留め方に注意します

同じカタログは、ALC(軽量気泡コンクリートの板)の壁に直接付けられるかという質問に、取付の金物に荷重がかかってALCが割れたり、アンカー・ボルトがゆるんだりする、と答えています。構造体の鉄骨から下地をつくって取り付けるよう、案内しています。

テント看板と壁面看板で迷ったときは、入口の上に日よけ・雨よけがほしいかで考えます。テントは入口を守れる一方、生地の張り替えと、歩道の上の決まりを考えておく必要があります。店名を長く同じ形で見せたいなら、壁面看板と組み合わせる方法もあります。

大きさは、入口の幅と店名の見え方で決めます

テントの大きさは、入口や窓の幅(間口)、どこまで張り出すか(出幅)、店名をどこに入れてどこから読ませるかで決めます。歩道の上に出すときは、道路の基準が、出幅と高さの決まりになります。

間口は、入口や窓の幅に合わせて決めます。出幅は、雨や日差しをどこまでよけたいかと、歩道の上の基準から決めます。巻き取り式は、製品や型ごとに出幅の上限が決まっています。たとえばテンパルのロールオーニングのカタログは、よくある質問の中で、製品の出幅の最大の規格を3.5mとしています。

店名を入れる場所によって、目に入る方向が変わります。テントは正面だけでなく、斜めや横からも見られるため、どこから読ませたいかで入れる場所を決めます。

  • 前の垂れ:正面から読みやすい場所です。垂れの高さで、入れられる文字の大きさが決まります
  • 屋根の面:斜めの面なので、離れた場所や、向かいの建物の上の階からも目に入ります
  • 側面:歩道を歩いてくる人から見える場所です。ロゴや営業時間などを入れます

文字の大きさは、読ませたい距離から考えます。公共施設の案内表示のガイドラインの表では、和文の文字の高さの目安を、見る距離が10mなら40mm以上、20mなら80mm以上としています。前の垂れに入れる店名は、この目安と垂れの高さを見比べて決めます。

巻き取り式を上の階の窓に付けるときは、製品を付けられる高さも確かめます。テンパルのロールオーニングのカタログは、取り付けられる範囲を4〜5階まで(標準の設置の高さは地上から16m以下)としています。

夜も店名を見せたいときは、照明で照らす方法を考えます。照明を電源につなぐ工事は、原則として電気工事士の資格が必要です。配線の通り道と、点灯の時間を決めるタイマーの位置も、取り付けの前に決めておきます。

大きさを決める前に、測っておきたいこと

  • 入口や窓の幅
  • 地面から、テントを付けたい位置までの高さ
  • 歩道の幅と、車道との境目までの距離
  • 入口の上にある照明・看板・設備の位置
  • 店名を読ませたい場所までの距離

写真に、メジャーや人を一緒に写しておくと、大きさの見当をつけやすくなります。

生地は、屋外の強さと文字の入れ方で選びます

テントの生地は、屋外の日差しと雨に強いものを選びます。店名やロゴは、生地に印刷する方法と、テント用のカッティングシートを貼る方法が基本で、店名を大きく変えるときは生地ごと替えます。

横断幕や垂れ幕の多くは、ターポリンと呼ばれる生地でつくられます。グループの通販サイトでは、ターポリンを「テント生地」として屋外での強さと耐久性の高さを紹介していて、日よけ幕にも使えるとしています。燃えにくさが求められる場所では、防炎の生地を選びます(くわしくは、この記事の防炎の章で紹介します)。

表2店名やロゴの入れ方
  • 生地に印刷する

    しくみ
    大判のインクジェットプリンターなどで、生地に刷る
    向いていること
    写真や、色の多いデザイン
    気をつけること
    日当たりで、色あせの進み方が変わる
  • テント用のシートを貼る

    しくみ
    文字やロゴの形に切ったシートを、生地に貼る
    向いていること
    文字やロゴを、はっきりした色で入れる
    気をつけること
    一般のシートではなく、テント用のシートを使う
  • 生地ごと替える

    しくみ
    店名を入れた新しい生地に、張り替える
    向いていること
    店名やデザインを、大きく変える
    気をつけること
    骨組みと取付部の状態を、先に確かめる

テント用のシートの説明と、ターポリンをインクジェットで刷れることは、グループの通販サイト「看板通販サインシティ」の案内によります。

テント用のカッティングシートは、テントの生地や、表面の粗い素材に使うためにつくられたシートです。一般のシートをテントの生地に貼ると、生地から浮き出る可塑剤(生地をやわらかくする成分)の影響で、ふくれなどが起きることがあるとされています。

  • 工場で大判プリンターから出力した面材を確認するスタッフ
    工場で、大判プリンターから出力した面材を確かめるスタッフ(グリーンクロスグループの工場)
  • 作業台で、定規を当ててカッティングシートを切るスタッフ
    作業台で、定規を当ててカッティングシートを切るスタッフ(グリーンクロスグループの作業場)

どちらも、看板の面材を出力・加工している様子です。

印刷した表示は、日当たりの強い場所ほど色あせが進みやすくなります。グリーンクロスグループが点検した看板でも、日当たりのよい立地で表示面の傷みが進んでいた例があります。テントを付ける向きと、日の当たり方も、生地と色を選ぶときの手がかりになります。

生地の色は、外壁の色と、店名の文字の色とあわせて考えます。文字と生地の明るさに差をつけると、離れた場所からも読みやすくなります。配色の考え方は、見やすい看板のデザインで詳しく紹介しています。

生地を選ぶときに、確かめたいこと

  • 色見本で、外壁と並べたときの色を確かめたか
  • 防炎の生地が必要な場所か
  • テントを付ける向きと、日当たり
  • 店名やロゴを、印刷とシートのどちらで入れるか
  • 巻き取り式なら、製品に合う生地か

張り替えは、骨組みが使えるかで判断します

生地の色あせ・破れ・たるみ・落ちない汚れが目立ってきたら、張り替えを考える時期です。骨組みと壁への取付部が傷んでいなければ、生地だけを張り替えられることがあります。

張り替えを考えたい、生地のサイン

  • 色があせて、店名が読みにくくなった
  • 破れ・ほつれや、縫い目のほころびがある
  • 生地がたるみ、雨のあとに水がたまる
  • 洗っても落ちない汚れやカビがある
  • 店名・ロゴ・電話番号を変えたい

生地がたるんだまま使うと、雨がたまって製品が傷むおそれがあると、メーカーの説明書も注意しています。

張り替えの時期は、生地・日当たり・使い方で変わります。たとえばLIXILの独立オーニング(柱で自立させる製品)の取扱説明書は、美観の観点から、5年を目安にキャンバス(生地)の交換を勧めています。ただし、保証する値ではないとしています。お店のテントも、年数だけでなく、上のサインが出ていないかで判断します。

表3張り替え・補修・つくり直しの考え方
  • 生地だけが色あせ・汚れ

    考えられる対応
    生地の張り替え
    先に確かめること
    骨組みのさびや曲がり、取付部のゆるみ
  • 生地の一部が破れた

    考えられる対応
    破れの大きさによって、補修か張り替え
    先に確かめること
    破れた原因(風、ものが当たったなど)
  • 骨組みがさびて曲がった

    考えられる対応
    骨組みの補修か、テントのつくり直し
    先に確かめること
    取付部と、壁の下地の傷み
  • 店名やロゴを変える

    考えられる対応
    文字の貼り替えか、生地の張り替え
    先に確かめること
    許可を受けているなら、表示の変更の手続き

実際の対応は、写真と現地で状態を確かめてからご案内します。

破れが小さいうちなら、部分の補修で済むこともあります。破れたまま使い続けると、風で広がることがあるため、気づいたら早めに状態を見てもらいます。張り替えで済むかどうかは、生地よりも、骨組みと取付部の状態で決まります。

骨組みと取付部で、確かめたいこと

  • 骨組みに、さびや塗装のはがれがないか
  • 骨組みの継ぎ目に、ひびやゆがみがないか
  • 壁への取付金物に、ゆるみやさびがないか
  • 取付部のまわりの壁に、ひびや雨水の跡がないか
  • 巻き取り式なら、腕と巻き取りの動きがなめらかか
看板の鉄骨を溶接する作業員
看板の鉄骨を溶接する作業員(グリーンクロスグループの工場)。

張り替えの進め方

  1. 1

    写真で状態を見る

    テントの全体、骨組み、壁への取付部、生地の傷みが分かる写真から、張り替えで済むかの見当をつけます。

  2. 2

    現地で骨組みと寸法を確かめる

    骨組みのさび・曲がり、取付部のゆるみを確かめ、間口・出幅・垂れの寸法を測ります。

  3. 3

    生地と文字の入れ方を決める

    生地の色と種類、店名やロゴの入れ方を決めます。許可を受けているテントは、表示を変えるときの手続きも自治体に確かめます。

  4. 4

    古い生地を外して、新しい生地を張る

    骨組みに新しい生地を張り、たるみがないように仕上げます。営業中の作業を避けたいときは、夜間の作業もご相談いただけます。

  5. 5

    仕上がりを確かめる

    張りぐあいと取付部を確かめます。必要に応じて、作業の前後の写真を残します。

風・雨・雪には、たたむか、骨組みの強さで備えます

巻き取り式は、強い風や雪の日に巻き取るのが基本です。張ったままの固定式は、骨組みと壁への取付部の強さで風や雪に備え、台風や大雪のあとは傷みがないかを確かめます。

図3風・雨・雪のときに、気をつけること(横から見た図)
  • 風

    巻き取り式は、強い風の日や、強い風が予想されるときに巻き取ります。使える風の強さの目安は、製品ごとに決まっています。

  • 雨

    巻き取り式や開け閉めする製品は、生地がたるんだり雨が多かったりすると、水がたまって落下や破損のおそれがあります。

  • 雪

    積もった雪の重みで、生地や骨組みが傷むおそれがあります。巻き取り式は、雪の日はたたみます。

メーカーの説明の例を挙げます。テンパルのロールオーニング(巻き取り式)のカタログは、目安として風速10m/秒程度以下の範囲で使うこと、積雪時は使わないことを求めています。LIXILの独立オーニング(柱で自立させ、キャンバスを開け閉めする製品)の取扱説明書は、風速20m/s以上の強風や、強風・突風が予想されるときはキャンバスを収納し、雪の日は必ずたたむよう求めています。目安は製品ごとに違うため、使っている製品の説明書で確かめます。

建築基準法施行令は、外装材などの建築物の部分や、広告塔など建築物の屋外に取り付けるものは、風圧や地震などで脱落しないようにしなければならない、としています(第39条)。張ったままの固定式のテントも、骨組みと取付部の強さで風に備えます。看板の安全管理ガイドブック(2024年6月 第4版)も、看板に積もった雪の重みでの破損や、強風で接合部分が壊れて落ちることを、看板が傷む例に挙げています。

台風や大雪のあとに、確かめたいこと

  • 生地に破れや、外れたところがないか
  • 骨組みに曲がりや、ぐらつきがないか
  • 壁への取付部にゆるみがなく、まわりの壁にひびがないか
  • 生地がたるんで、水がたまっていないか
  • 巻き取り式が、いつもどおり出し入れできるか

ぐらつきや曲がりがあるときは、下を人が通らないようにして、早めにご相談ください。

ふだんの手入れも、生地を長持ちさせます。LIXILの取扱説明書は、雨で濡れたキャンバスは、晴れた日に傘と同じように開いて乾かすよう勧めています。濡れたままにすると、カビや汚れの原因になるためです。汚れは濡らしたスポンジで拭き、中性洗剤を使うときは、洗剤が残らないように拭き取るよう勧めています。

テントの許可は、屋外広告物と道路の占用の2つで考えます

店名やロゴを入れたテントは、原則として屋外広告物条例の対象です。歩道や道路の上に張り出すときは、それとは別に、原則として道路管理者の占用の許可が必要です。

法令・ルール:テントの店名も、屋外広告物です

屋外広告物法は、常時または一定の期間続けて屋外で公衆に表示されるもので、建物などに表示されたものなどを屋外広告物としています(第2条)。テントに入れた店名やロゴも、原則として自治体の屋外広告物条例の対象です。たとえば尼崎市の規則は、テントを利用する広告の許可の期間を1年としています。

看板の表示面積の合計で基準を決めている地域では、テントの店名もその合計に入ることがあります。たとえば尼崎市の規則は、壁面の広告物の表示面積の合計(テントを利用するものを含む)を、その壁面の面積の5分の1(商業系地域は4分の1)以下としています。

道路法は、道路に工作物などを設けて続けて使う場合、道路管理者の許可を受けなければならないとしています(第32条)。歩道の上に張り出すテントも、原則としてこの占用の許可にかかわります。国道・都道府県道・市区町村道で窓口が違うため、テントを付ける前に道路管理者に確かめます。

表4歩道の上に出す日よけの基準の例(広島市)
  • 歩道のある道路の歩道の上

    基準
    高さは2.5m以上。テントの先は、歩道と車道の境目から0.25m以上離す
  • 歩道と車道の区別がない道路

    基準
    幅が7.5m以上の道路に限る。突き出しは道路の境界から1.0m以下、高さは4.5m以上
  • 車道の上

    基準
    支柱のない構造にする

広島市「道路占用の手引(日よけ)」(2025年7月30日更新)から。屋根の材料も、ビニール・布など軽いもので、延焼の媒介となるおそれの少ないものとしています。基準は、道路管理者ごとに違います。

ポイント:見落としやすいのは、張り替えのときの手続きです

生地を張り替えるだけのつもりでも、許可を受けているテントで店名やデザインを変えるときは、手続きが必要なことがあります。歩道の上に張り出しているテントは、道路の占用の期間も確かめます。2026年4月1日から、占用の期間を更新するときは、占用物件の安全性を確かめたことを道路管理者へ報告します(道路法施行規則の改正)。

表5テント看板に関わる主な手続き
  • 店名やロゴを入れる

    主な決まり
    屋外広告物条例で、大きさや地域によって許可が必要
    確かめる先
    テントを付ける場所の自治体
  • 歩道や道路の上に張り出す

    主な決まり
    原則として、道路法第32条の占用の許可が必要
    確かめる先
    道路管理者(国・都道府県・市区町村)
  • 借りている建物に付ける

    主な決まり
    外壁に骨組みを留めるため、貸主や管理会社の承諾が必要
    確かめる先
    建物の持ち主・管理会社
  • 照明を付ける

    主な決まり
    電源につなぐ工事は、原則として電気工事士の資格が必要(電気工事士法)
    確かめる先
    工事を行う会社
  • 工事で道路を使う

    主な決まり
    作業車を道路に止めて工事をする場合などは、警察署の道路使用許可が必要(道路交通法第77条)
    確かめる先
    所轄の警察署

法令は2026年10月時点の内容です。

防炎は、法律の品目と建物の決まりを分けて確かめます

消防法で防炎の性能が義務づけられている品目に、店の外に張るテントは挙がっていません。ただ、燃えにくい生地を選ぶこともでき、歩道の上に出す日よけの材料を道路管理者が決めている例もあるため、付ける場所の決まりを確かめます。

法令・ルール:消防法で防炎の性能が必要な品目(防炎対象物品)

消防法は、高層建築物・地下街・劇場・病院などで使うカーテンや展示用合板などに、防炎の性能を求めています(第8条の3)。その品目は、カーテン・布製のブラインド・暗幕・じゅうたん等・展示用の合板・舞台で使う幕と大道具用の合板・工事用シートと決められています(施行令第4条の3)。

日本防炎協会は、法律で義務づけられたもの(防炎物品)とは別に、燃えにくいことが望ましいものを「防炎製品」としていて、その分類にテント類と幕類があります。巻き取り式のオーニングにも、メーカーが専用の不燃の生地を用意している製品があります。

東京消防庁の案内によると、防炎物品を使わなければならない建物(防炎防火対象物)には、高さ31mを超える高層建築物や地下街のほか、飲食店も入ります。百貨店などの物品を販売する店舗、旅館・ホテル、病院なども同じです。こうした店の中で使うカーテンなどは防炎物品にする必要があるため、テントとあわせて、店の中の布製品も確かめておきます。

政令の品目の名前にない布製品も、防炎対象物品として扱われることがあります。たとえば東京ビッグサイトの防災ガイドラインは、消防法第8条の3により防炎性能が必要なものとして、布製ののれん・装飾幕・紅白幕なども挙げています。

歩道の上に出す日よけには、道路管理者が材料を決めている例もあります。広島市の手引は、日よけの屋根の材料を「ビニール・布等軽量なもので、かつ、延焼の媒介となるおそれの少ないもの」としています。テントを付ける場所の決まりを先に確かめ、場所に合う生地を選びます。

費用は、大きさ・形・生地と工事で決まります

テント看板の費用は、大きさと形、生地と文字の入れ方、骨組みを使い続けるかつくるか、取り付けの条件で決まります。写真と寸法をそろえて相談すると、張り替えで済むかどうかも含めて比べやすくなります。

  • 大きさと形:間口・出幅が大きいほど、生地と骨組みが増えます。R型などの曲げる形は、加工も増えます
  • 生地の種類:防炎・不燃の生地など、生地の種類で変わります
  • 文字の入れ方:印刷か、シートを貼るか。色の数と、入れる面の数
  • 骨組み:生地だけの張り替えか、骨組みからつくるか
  • 取り付けの条件:取り付ける高さ、壁の下地、作業車を止められるか

古いテントを外す場合は、骨組みの処分と、壁に残る穴の補修をどこまで行うかでも変わります。グリーンクロスでは、範囲を確かめたうえで、撤去・補修のどこまでを含むかを、お見積りに明記します。金額は条件で変わるため、この記事には載せていません。

新しく付けるときの流れ

  1. 1

    写真で相談する

    入口のまわりと、前の歩道が写った写真から、合う種類と大きさの見当をつけます。

  2. 2

    現地で寸法と下地を確かめる

    間口・取付の高さ・歩道の幅を測り、骨組みを留める壁の下地を確かめます。

  3. 3

    デザインと生地を決める

    形・生地の色・店名の入れ方を決めます。歩道の上に出すときは、道路の基準に合う出幅と高さにします。

  4. 4

    許可と占用を確かめる

    屋外広告物の許可と、歩道の上に出すときの占用の許可を確かめます。借りている建物では、貸主や管理会社の承諾が必要です。

  5. 5

    つくって、取り付ける

    骨組みと生地をつくり、壁の下地に留めます。仕上がりと取付部を確かめ、必要に応じて記録の写真を残します。

相談のときに、用意したいもの

  • テントの全体と、骨組み・壁への取付部の写真
  • 間口(横幅)と出幅の、だいたいの寸法
  • 入れたい店名・ロゴ・電話番号
  • 張り替えか、新しく付けるか
  • 巻き取り式にしたいか
  • 借りている建物か

イベントなどで使うワンタッチテント(置き型)は、グループの通販サイト「看板通販サインシティ(別のタブで開きます)」でも扱っています。店の建物に付けるテントは、入口のまわりの写真からご相談ください。

よくあるご質問

テント看板の張り替えは、生地だけでもできますか?

骨組みと壁への取付部が傷んでいなければ、生地だけを張り替えられることがあります。骨組みにさびや曲がりがあると、張り替えても長持ちしにくいため、先に状態を確かめます。巻き取り式のオーニングにも、生地の張り替えができる製品があります。

テントの張り替えの時期は、何年くらいが目安ですか?

生地や日当たり、使い方で変わるため、年数だけでは決められません。たとえばLIXILの独立オーニング(柱で自立させる製品)の取扱説明書は、美観の観点から5年を目安にキャンバスの交換を勧めています(保証する値ではない、としています)。色あせ・破れ・たるみ・落ちない汚れが出てきたら、張り替えを考える時期です。

テントの生地には、どんな種類がありますか?

屋外の幕やテントに使われる生地に、ターポリンがあります。グループの通販サイトでは「テント生地」として、屋外での強さと耐久性の高さを紹介しています。燃えにくさが求められる場所では防炎の生地を選び、巻き取り式のオーニングでは、メーカーが用意する専用の生地を使うこともあります。色や表面の仕上げは生地ごとに違うため、見本で確かめて選びます。

テントに店名を入れると、許可が必要ですか?

店名やロゴを入れたテントは、原則として屋外広告物条例の対象です。許可がいらない大きさや許可の期間は地域ごとに違い、たとえば尼崎市はテントを利用する広告の許可の期間を1年としています。許可が必要かどうかは、設置する場所の自治体の条例で決まります。

歩道の上に、テントを張り出してもいいですか?

歩道の上に張り出すときは、原則として道路管理者の占用の許可が必要です。たとえば広島市の基準では、歩道の上の日よけは高さ2.5m以上で、先端を歩道と車道の境目から0.25m以上離します。基準は道路管理者ごとに違い、国道・都道府県道・市区町村道で窓口も分かれます。

台風や大雪の日、テントはどうすればよいですか?

巻き取り式は、強い風が予想されるときや雪の日は、巻き取ってしまうのが基本です。張ったままの固定式は、骨組みと取付部の強さで備え、過ぎたあとに生地の破れや骨組みのぐらつきがないかを確かめます。ぐらつきがあるときは、下を人が通らないようにして、早めにご相談ください。

テントの店名だけを、入れ替えることはできますか?

できる場合があります。カッティングシートで入れた文字なら、テント用のシートで貼り替える方法があります。生地に印刷した文字は、生地ごと張り替えるのが基本です。いまのテントの写真と、新しい店名やロゴから、合う方法をご提案します。

テントは、防炎の生地でなければいけませんか?

消防法で防炎の性能が義務づけられている品目(カーテンや工事用シートなど)に、店の外に張るテントは挙がっていません。ただ、日本防炎協会は、法律の義務とは別に、防炎性能があることが望ましいものを「防炎製品」としていて、その分類にテント類があります。歩道の上に出す日よけでは、広島市のように、延焼の媒介となるおそれの少ない材料を求める道路管理者もあります。付ける場所の決まりを確かめて、生地を選びます。

参考にした資料

この記事について

全国看板施工・点検ナビ

運営:GREEN MEDIA(株式会社グリーンクロス グリーンメディア事業部)

監修:横田悠介(屋外広告士)

看板の製作・施工・点検・修理・撤去を、全国61拠点のネットワークで行っています。記事は、屋外広告士の監修のもとで作っています。記事の中の法令や自治体のルールは、国や自治体が公表している資料で確かめた内容で、使った資料は記事の最後に載せています。公開する前と、内容を直すときには、資料と照らし合わせて確かめています。写真は、グリーンクロスグループが手がけた看板と、グループの工場・施工の現場で撮影したものです。

テント看板のご相談は、いまのテントや入口の写真からどうぞ。

張り替えでも、新しく付けるときでも、ご相談いただけます。テントも製作から取り付けまでご依頼を受けていて、内容に応じてグループの工場か協力会社で製作します。いまのテントの全体と骨組み、入口のまわりが写った写真をお送りください。

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受付時間 9:00〜17:30(土日祝・年末年始除く)

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