看板のLED化。蛍光灯の製造が終わる前に決めておく替え方と時期
看板の中の蛍光灯は、いま使っているものを使い続けることも、売り買いすることも禁止されていません。ただし、一般照明用の蛍光ランプは種類ごとに製造と輸出入が禁止され、直管形・環形は原則として2028年1月1日からです。看板のランプが対象になるかを品番で確かめ、交換のランプが手に入るうちに、照明だけを替えるか、看板ごと新しくするかを、看板の傷み具合とこれから使う年数で決めておきます。
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- GREEN MEDIA(グリーンクロス)

この記事のポイント
- 01蛍光灯の看板は使い続けられます。禁止されるのは、一般照明用の蛍光ランプの製造と輸出入です
- 02直管形・環形は原則2028年1月1日から(一部は2027年1月1日から)製造・輸出入が禁止されます
- 03替え方は、ランプだけ・照明器具ごと・看板ごとの3つ。枠や表示面の傷みと、これから使う年数で選びます
- 04器具の交換や配線を変える工事は、資格のある人が行います。点検や許可の更新と時期を合わせると、手間を減らせます
蛍光灯の看板は使い続けられますが、ランプの製造は順に終わります
禁止されるのは、一般照明用の蛍光ランプの製造と輸出入です。使うことや売り買いすることは禁止されません。直管形・環形は、原則として2028年1月1日から製造と輸出入が禁止されます。
電球形
- 製造・輸出入の禁止
- 2026年1月1日から(30Wを超えるものは2027年1月1日から)
コンパクト形
- 製造・輸出入の禁止
- 2027年1月1日から
直管形・環形
- 製造・輸出入の禁止
- 2028年1月1日から(ハロりん酸塩を主成分とする蛍光体を用いたものは2027年1月1日から)
環境省の資料によります。
禁止のあとも、在庫のランプを買って使うことはできます。ただ、製造と輸出入が終わると、交換用のランプは在庫品だけになります。看板のランプが切れたときに替えのランプが手に入るかは、ランプの種類と時期で変わるため、次の交換の時期を見込んで準備しておきます。環境省も、蛍光ランプからLED照明への計画的な交換を呼びかけています。
補足:看板のランプが当てはまるかは、品番で確かめます
禁止の対象は、一般照明用の蛍光ランプです。一般照明用に当たるかどうかは、日本照明工業会の資料で確かめるよう、経済産業省が案内しています。蛍光ランプの品番は「F」か「EF」で始まるものが多い(環境省)ため、看板の中のランプの品番と本数を控えておくと、メーカーや販売店に確かめやすくなります。
取り外した蛍光ランプは、事業者の場合、廃棄物処理法などの法令に従って処理します(環境省)。
替え方は、ランプだけ・照明器具ごと・看板ごとの3つ
看板のLED化には、器具はそのままでランプだけをLEDに替える方法、照明器具(点灯の装置を含む)ごと替える方法、看板ごと新しくする方法があります。
いまの蛍光灯の看板
箱の中に直管形の蛍光灯と、点灯のための安定器が入っています。看板の大きさによって、蛍光灯は何本も並びます。
ランプだけを替える
器具はそのままで、蛍光灯をLEDのランプに替えます。器具の点灯方式に合ったランプを選ぶ必要があり、合わないと事故の原因になることがあります。
照明器具ごと替える
中の照明器具と点灯の装置を、LEDの照明と電源の装置に替えます。配線を変える工事になるため、資格のある人が行います。
表示面を外して、看板の中を正面から見た模式図です。照明の数や並び方は、看板の大きさとつくりで変わります。
法令・ルール:器具の交換や配線の工事は、資格のある人が行います
電気工事士法は、電気工事の作業は、原則として電気工事士などの資格のある人でなければ行えないとしています。照明器具ごとLEDに替えるときや、器具の配線を変えるときは、資格のある人が工事します。環境省も、蛍光ランプからLEDへの交換には、工事が必要になる場合があるとしています。
補足:ランプだけを替えるときは、器具との相性を確かめます
環境省は、器具をそのまま使ってランプだけをLEDに替えると、不適切な交換による事故が報告されているとしています(製品評価技術基盤機構の注意喚起)。器具の点灯方式に合ったLEDランプを選ぶ、取扱説明書の注意事項を確かめて作業する、交換のあとに異常がないかを確かめる、の3つを守るよう呼びかけています。
どれにするかは、看板の傷みとこれから使う年数で決めます
照明だけを替えても、枠や表示面が傷んでいれば、近いうちに作り替えが必要になります。看板全体の状態と、店舗をこれから何年使うかを先に確かめてから、替え方を決めます。
枠・表示面・取付部がしっかりしていて、長く使う予定
- 合いやすい替え方
- ランプだけ、または照明器具ごと替える
- 確かめること
- 器具の点灯方式、照明の数と並び、点灯の装置の状態
照明は点くが、中の配線や装置が古い
- 合いやすい替え方
- 照明器具ごと替える
- 確かめること
- 配線の傷み、看板の中の湿気やさび
表示面の色あせ・割れ、枠のさびが進んでいる
- 合いやすい替え方
- 看板ごと新しくする
- 確かめること
- 取付部と外壁の状態、表示を変えるときの手続き
社名・ロゴ・店名を変える予定がある
- 合いやすい替え方
- 看板ごと新しくするか、表示面の交換とあわせて照明を替える
- 確かめること
- 新しい表示の大きさ、変更の許可が要るか
近いうちに閉店・移転の予定がある
- 合いやすい替え方
- 大きな工事は控え、点灯の不具合を直す
- 確かめること
- 撤去の時期と、撤去のときの手続き
一般的な目安です。実際は、看板のつくり・設置場所・照明の種類で変わります。
高い位置の看板ほど、早めに考えます
袖看板や屋上の看板のように高い位置にある看板は、ランプを替えるたびに高所作業車などが必要になります。LEDは一般に蛍光灯より交換の回数を減らせるため、交換の手間がかかる看板から先に替えると、これから先の作業を減らせます。

点検や許可の更新と、時期を合わせます
- 許可の更新屋外広告物の許可には期間があり、続けて出すには更新の手続きをします。更新のときに点検の報告が要る地域もあります。
- 点検地域の決まりや看板の大きさに合わせて、看板の状態を点検します。東京都の安全点検報告書では、照明装置の不点灯や取付部の傷みも点検の項目です。
- 照明の交換蛍光灯の看板は、ランプが切れるたびに交換の作業が要ります。高い位置の看板では、作業車も要ります。
- 同じ時期にまとめる更新の前の点検と同じ時期にLED化すると、高所の作業や現場の段取りを一度で済ませやすくなり、そのあとのランプの交換の回数も減らせます。
考え方を示した模式図です。点検や更新の時期は、地域の決まりと看板の大きさで変わります。
LEDに替えると変わることも、先に確かめます
一般に、LEDは蛍光灯より消費電力が少なく、交換の回数も減らせます。光の色や明るさは表示面との組み合わせで見え方が変わるため、点灯した状態で確かめてから決めます。
- 電気代:照明の消費電力×点けている時間×電気料金の単価で決まります。いまの照明と新しい照明の消費電力を比べて考えます
- 光の色と明るさ:同じ表示面でも、照明が変わると色の見え方が変わることがあります。ブランドの色がある看板は、点灯した状態で確かめます
- 明るさのむら:照明の並べ方で、表示面に明るいところと暗いところができることがあります
- 電源の装置:LEDにも電源の装置があり、故障したときは交換します。熱や湿気で傷むことがあるため、点検のときに状態を確かめます

夜に光る、ロゴと文字の看板(福岡銀行) 
照明に照らされた、夜のポールサイン(ニトリ)
いずれもグリーンクロスグループが手がけた看板です。
多店舗の看板は、照明の種類を同じ形で記録し、計画的に替えます
店舗がいくつもあると、どの看板にどの照明が使われているかを把握するところから始まります。照明の種類・本数・看板の高さを店舗ごとに同じ形で記録し、優先する店舗から順に替えます。
- 1
照明の種類と本数を店舗ごとに集める
看板ごとに、照明の種類(蛍光灯・LED)、ランプの品番と本数、看板の高さを、写真と一緒に記録します。
- 2
優先する看板を決める
点灯の不具合がある看板、高い位置で交換の手間がかかる看板、表示面の傷みが進んだ看板などから、順番を決めます。
- 3
替え方を仕分ける
照明だけを替える看板と、看板ごと新しくする看板に分けます。同じ形の看板は、同じ仕様でそろえます。
- 4
点検や更新と時期を合わせて工事
許可の更新や点検、表示の変更の予定と合わせて、地域ごとに工事の日程を組みます。
- 5
替えたあとを記録する
作業の前と後の写真と、替えた照明の種類を記録し、次の点検や修理に使います。
全国の店舗の看板は、ひとつの窓口でご相談いただけます。看板の情報・点検・修繕を一つの画面で管理する看板管理システム ONE SIGN VIEWもあります。
よくあるご質問
蛍光灯の看板は、2027年から使えなくなりますか?
使えなくなるわけではありません。禁止されるのは一般照明用の蛍光ランプの製造と輸出入で、使うことや売り買いすることは禁止されません。ただ、直管形・環形は原則として2028年1月1日から(一部は2027年1月1日から)製造と輸出入が禁止されるため、交換用のランプのことも考えて、早めに替え方を決めておくと安心です。
照明だけをLEDに替えられますか?
看板のつくりによりますが、枠や表示面はそのままで、照明だけを替えられることがあります。ランプだけを替える方法と照明器具ごと替える方法があり、看板の中の器具を確かめてからご提案します。器具の配線を変える工事は、資格のある人が行います。
LED化と看板の作り替えは、どちらがよいですか?
枠や表示面、取付部がしっかりしていれば照明だけを替える方法が、傷みが進んでいたり、社名やロゴを変える予定があったりするときは看板ごと新しくする方法が向いています。看板の状態と、これから使う年数を確かめてご提案します。
LEDに替えると、電気代は下がりますか?
一般に、LEDは蛍光灯より消費電力が少なくなります。電気代は、照明の消費電力×点けている時間×電気料金の単価で決まるため、いまの照明と新しい照明の消費電力を比べて考えます。
LED化のときに、許可の手続きは要りますか?
照明だけを替えて看板の大きさや表示を変えない場合と、看板ごと作り替えて大きさや表示が変わる場合とで、必要な手続きが変わります。看板の大きさや形、表示を変えるときは、工事の前に変更の許可が必要な地域があります(たとえば京都市)。設置場所の決まりを確かめてご案内します。
取り外した蛍光灯は、どうすればよいですか?
事業者が使っていた蛍光ランプは、廃棄物処理法などの法令に従って処理します(環境省)。工事のときに取り外したランプの処分をお見積りに含めるかどうかは、ご依頼のときに確かめます。
参考にした資料
- 環境省「一般照明用の蛍光ランプの規制について」(別のタブで開きます)
- 環境省「ecojin's EYE 蛍光ランプの製造・輸出入禁止」(2026年4月15日)(別のタブで開きます)LEDランプに替えるときの注意
- 経済産業省「水銀に関する水俣条約と蛍光ランプ」(別のタブで開きます)一般照明用かどうかの確かめ方、継続使用と在庫の売買
- 電気工事士法(e-Gov法令検索)(別のタブで開きます)第3条(電気工事士等)
- 東京都都市整備局「屋外広告物安全点検報告書(第2号様式)」(別のタブで開きます)令和8年4月1日から使用。点検する部位の一つに照明装置
- 京都市「屋外広告物 許可申請の手引き」(令和8年10月改訂)(別のタブで開きます)変更の許可
この記事について
全国看板施工・点検ナビ
運営:GREEN MEDIA(株式会社グリーンクロス グリーンメディア事業部)
監修:横田悠介(屋外広告士)
看板の製作・施工・点検・修理・撤去を、全国61拠点のネットワークで行っています。記事は、屋外広告士の監修のもとで作っています。記事の中の法令や自治体のルールは、国や自治体が公表している資料で確かめた内容で、使った資料は記事の最後に載せています。公開する前と、内容を直すときには、資料と照らし合わせて確かめています。写真は、グリーンクロスグループが手がけた看板と、グループの工場・施工の現場で撮影したものです。




