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工場・倉庫に掲げる法定の掲示物の一覧。作業主任者・有機溶剤・特定化学物質・毒劇物・立入禁止の表示まで

塗装のラインを増やしたり、薬品の置き場所を移したりして、作業場の掲示をそろえ直したいとき。工場・倉庫の掲示は、労働安全衛生規則や有機溶剤・特定化学物質の規則、毒物及び劇物取締法が、それぞれ「どこに・何を」掲げるかを決めています。有機溶剤の区分は、原則として、色分け(第1種が赤・第2種が黄・第3種が青)と文字などで表示し、特定化学物質の掲示は2023年10月から、すべての特定化学物質が対象です。必要な掲示が分かれば、デザインから製作・取り付け、名前や中身が変わったときの差し替えまで、全国の工場の分をまとめて頼めます。

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GREEN MEDIA(グリーンクロス)
パレットに積んだ資材が並ぶ倉庫
パレットに積んだ資材が並ぶ、グループの倉庫。工場や倉庫の掲示は、棚や積み荷で隠れない、作業中に目に入る場所に掲げます。

この記事のポイント

  • 01工場・倉庫の掲示は、一つの法律ではなく、労働安全衛生規則、有機溶剤・特定化学物質の規則、毒物及び劇物取締法などが、それぞれ決めています
  • 02作業主任者を選んだら、氏名と行わせる事項(職務)を、作業場の見やすい箇所に掲示するなどして知らせます
  • 03有機溶剤の作業場には、原則として、疾病と症状・取扱いの注意・応急処置(必要な場所では呼吸用保護具も)の掲示と、区分の表示(第1種は赤・第2種は黄・第3種は青の色分けと、文字など色分け以外の方法)が要ります
  • 04特定化学物質の掲示は、2023年10月1日から、すべての特定化学物質が対象です。有害物の掲示は、作業中に見て分かる方法なら、デジタルサイネージも使えます
  • 05掲示物は、必要なものと書く内容が分かれば、デザインから製作・取り付け・差し替えまで、全国の工場・倉庫の分を窓口ひとつで頼めます

工場・倉庫の掲示は、法令ごとに「どこに・何を」が決まっています

工場・倉庫の法定の掲示とは、働く人の安全や薬品の管理のために、法令で掲げることが決まっている表示や掲示板のことです。労働安全衛生規則、有機溶剤や特定化学物質の規則、毒物及び劇物取締法などが、それぞれ掲げる場所と書くことを決めています。まずは、自分の作業場に当てはまるものを拾い出します。

作業場の入口のまわりに、名前を書いた板や注意事項の掲示、色の付いた表示が並んでいるのを見たことがあると思います。その多くは、法令で掲げることが決まっている掲示で、扱う物や作業ごとに、別の規則が求めています。

表1工場・倉庫の、主な法定の掲示と表示
  • 作業主任者

    決まりのもと
    労働安全衛生規則 第18条
    掲げる場所
    作業場の見やすい箇所(掲示するなど)
    書くこと・色
    氏名と、行わせる事項(職務)
  • 有機溶剤の掲示

    決まりのもと
    有機溶剤中毒予防規則 第24条
    掲げる場所
    見やすい場所(作業中に見て分かる方法で)
    書くこと・色
    疾病の種類と症状、取扱いの注意、応急処置、(必要な場所で)呼吸用保護具を使う旨と使う保護具
  • 有機溶剤の区分の表示

    決まりのもと
    有機溶剤中毒予防規則 第25条
    掲げる場所
    見やすい場所
    書くこと・色
    区分を、色(赤・黄・青)と、文字など色以外の方法で示す
  • 特定化学物質

    決まりのもと
    特定化学物質障害予防規則 第38条の3
    掲げる場所
    見やすい箇所
    書くこと・色
    名称、疾病の種類と症状、取扱いの注意、使う保護具
  • 喫煙・飲食禁止

    決まりのもと
    特定化学物質障害予防規則 第38条の2
    掲げる場所
    特化則で決められた作業場
    書くこと・色
    喫煙と飲食を禁止する旨
  • 毒物・劇物

    決まりのもと
    毒物及び劇物取締法 第12条
    掲げる場所
    容器と、貯蔵・陳列する場所
    書くこと・色
    「医薬用外毒物」「医薬用外劇物」
  • 立入禁止

    決まりのもと
    労働安全衛生規則 第585条
    掲げる場所
    その場所の見やすい箇所
    書くこと・色
    関係者以外の立入禁止
  • 酸素欠乏の危険場所

    決まりのもと
    酸素欠乏症等防止規則 第9条
    掲げる場所
    入口などの見やすい場所
    書くこと・色
    酸素欠乏危険場所であることと、立入禁止
  • 火気の使用禁止

    決まりのもと
    労働安全衛生規則 第288条
    掲げる場所
    火災や爆発の危険がある場所
    書くこと・色
    火気の使用を禁止する旨
  • 通路

    決まりのもと
    労働安全衛生規則 第540条
    掲げる場所
    通路
    書くこと・色
    通路であることを示す表示

長野労働局 小諸労働基準監督署の一覧と、厚生労働省・労働局の資料、兵庫県・東京都の毒物劇物の案内をもとにまとめました。消防法の危険物の標識と掲示板は、別の記事で紹介しています。

図1作業場の入口の横に並べた、掲示の例
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  1. 作業主任者の掲示板氏名と職務を書きます。この例は、氏名の欄を差し替えられる作りです。
  2. 有機溶剤の掲示疾病の種類と症状、取扱い上の注意事項、応急処置と、呼吸用保護具を使わなければならない場所では、その旨と使用すべき呼吸用保護具を書きます。この例は4つの事項の掲示です。
  3. 有機溶剤等の区分の表示区分を、色と文字で示します。この例は第2種の黄の区分で、区分の名前を文字で入れています。
  4. 立入禁止の標識赤い円と斜線の禁止の図記号と、文字で示した例です。立入禁止の決まりがある場所に掲げます。
  5. 作業場の出入口掲示は、出入りのときにも作業中にも目に入る位置にまとめます。

作業場の壁を正面から見た模式図で、文字は帯で表しています。掲示は見やすいように大きく描きました。どの掲示が要るかは、扱う物と作業で変わります。

この表のほかにも、小諸労働基準監督署の一覧には、安全衛生推進者や化学物質管理者の氏名、機械の掃除や修理のときの起動装置の表示、避難用の出入口と通路の表示、強い騒音が出る作業場の標識なども並んでいます。消防法の危険物を扱う施設の標識と掲示板は危険物の標識・掲示板で、社名看板や構内の案内まで含めた工場の看板は工場・倉庫・物流施設の看板で紹介しています。

作業主任者の掲示は、氏名と職務を、作業場の見やすい箇所に

作業主任者を選んだら、その人の氏名と、行わせる事項(職務)を、作業場の見やすい箇所に掲示するなどして、関係する労働者に知らせます(労働安全衛生規則第18条)。人が替わる欄があるため、名前を差し替えやすい作りにしておくと、交代のたびに板ごと作り直さずに済みます。

作業主任者とは、法令で決まった作業ごとに、免許を受けた人か技能講習を修了した人の中から事業者が選び、その作業に従事する労働者の指揮などを行わせる人のことです(労働安全衛生法第14条)。選ぶ作業は、労働安全衛生法施行令第6条で決まっています。工場や倉庫では、有機溶剤を扱う作業や、酸素欠乏の危険がある場所での作業などで選びます。

表2作業主任者の掲示板の見本(記載の例)
  • 作業の名前

    記載の例
    〇〇作業主任者
    決まり
    あると分かりやすい
  • 氏名

    記載の例
    〇〇 〇〇
    決まり
    規則で決まっている
  • 行わせる事項(職務)

    記載の例
    その作業の規則に書かれた職務(労働者の指揮など)
    決まり
    規則で決まっている
  • 資格

    記載の例
    〇〇作業主任者技能講習 修了
    決まり
    あると分かりやすい
  • 選んだ日

    記載の例
    〇〇〇〇年〇月〇日
    決まり
    あると分かりやすい

労働安全衛生規則第18条で知らせることになっているのは、氏名と行わせる事項です。ほかの欄は、見る人が分かりやすいように足す例です。名前と作業は伏せ字です。

氏名の欄は、異動や交代で替わる欄です。名札を差し込む、マグネットのシートを貼り替えるといった作りにしておくと、名前だけを替えられます。

法令・ルール:安全衛生推進者や化学物質管理者も、氏名を知らせます

小諸労働基準監督署の一覧は、安全衛生推進者を選んだとき(労働安全衛生規則第12条の4)と、化学物質管理者を選んだとき(第12条の5)にも、選んだ人の氏名を表示・掲示するよう求めています。作業主任者の掲示板と形をそろえておくと、事業場の体制が一目で分かります。同じ一覧は、担当の人に腕章や帽子を着けてもらうのも効果的だとしています。

有機溶剤の作業場には、注意事項の掲示と、色と文字などによる区分の表示が要ります

屋内作業場などで有機溶剤業務を行うときは、原則として、生ずるおそれのある疾病の種類と症状、取扱い上の注意事項、中毒が起きたときの応急処置を掲示し、有効な呼吸用保護具を使わなければならない場所では、その旨と使用すべき呼吸用保護具も掲示します(有機溶剤中毒予防規則第24条)。あわせて、扱う有機溶剤等の区分を、色分け(第1種は赤、第2種は黄、第3種は青)と、区分の名前を文字で書くなどの色分け以外の方法で表示します(第25条)。

有機溶剤中毒予防規則(有機則)第24条は、次の事項を、見やすい場所に掲示するよう求めています。掲示の方法は、通達で、作業場で作業に従事するすべての人が作業中に容易に見て分かる方法とされています。保護具の事項は、作業環境測定の結果や許可の内容、作業の種類によって有効な呼吸用保護具を使わなければならない場所で、その旨と、使用すべき呼吸用保護具を書きます。厚木労働基準監督署と広島労働局の資料には、アセトンを例にした作成例が載っています。

表3有機溶剤の掲示の作成例
  • 生ずるおそれのある疾病の種類と症状

    書く内容の例(アセトン)
    中枢神経系障害、呼吸器障害、消化管障害。頭痛、めまい、嘔吐などの自覚症状や、中枢神経系の抑制
  • 取扱い上の注意事項

    書く内容の例(アセトン)
    使わない容器のふたを閉める。その日の作業に必要な量のほかは持ち込まない。風上で作業し、蒸気を吸わない。皮膚に触れないようにする
  • 中毒が起きたときの応急処置

    書く内容の例(アセトン)
    通風のよい場所に移し、衛生管理者などに連絡する。横向きに寝かせ、気道を確保して保温する。意識がなければ消防機関に通報する。呼吸が止まっていたり正常でなかったりすれば、心肺蘇生を行う
  • 使用すべき保護具

    書く内容の例(アセトン)
    有機ガス用防毒マスク(濃度が高いときは送気マスクなど)、保護手袋、保護眼鏡、保護衣

厚木労働基準監督署(2023年8月)と広島労働局(2025年2月)の資料の作成例をもとにしています。疾病と保護具は、使う物質のSDS(安全データシート)とリスクアセスメントの結果に合わせて書きます。

区分の表示は、扱う有機溶剤等が第1種・第2種・第3種のどれに当たるかを、色分けと、文字などの色分け以外の方法の両方で示すものです。区分は、使う製品に含まれる有機溶剤で決まるため、製品のSDSや購入先の資料で確かめてから作ります。

図2有機溶剤等の区分と、表示の色
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  1. 第1種有機溶剤等色分けは赤です。
  2. 第2種有機溶剤等色分けは黄です。
  3. 第3種有機溶剤等色分けは青です。

色の組み合わせを示す模式図で、文字は帯で表しています。色は、実際の表示に近い色で描きました。第25条は、色分けとあわせて、色分け以外の方法でも表示するよう求めています。この例のように区分の名前を文字で入れておくと、色の見え方に左右されずに伝わります。

補足:有機溶剤の掲示の告示は、2023年3月に廃止されました

以前は、掲示の内容と方法を告示(昭和47年労働省告示第123号)が決めていました。告示は2023年3月30日に廃止され、4月21日の改正で、有機則第24条の第2項(内容と方法を厚生労働大臣が定める規定)も削除されています。いまは通達(2023年3月29日 基発0329第32号)が書き方を示しています。

特定化学物質の掲示は、2023年10月から、すべての特定化学物質が対象です

特定化学物質を製造したり取り扱ったりする作業場には、物質の名称、生ずるおそれのある疾病の種類と症状、取扱い上の注意事項を掲示します(特定化学物質障害予防規則第38条の3)。2023年10月1日からは、特別管理物質だけでなく、すべての特定化学物質が対象です。

特定化学物質障害予防規則(特化則)の掲示は、以前は特別管理物質(特化則で決められた一部の物質)を扱う作業場だけに求められていました。2023年4月21日に公布された改正で対象が広がり、10月1日からは、すべての特定化学物質の作業場で掲示します。

特定化学物質の掲示に書くこと

  • 特定化学物質の名称
  • 生ずるおそれのある疾病の種類と、その症状
  • 取扱い上の注意事項
  • 特別管理物質を扱う作業場では、使用すべき保護具
  • 保護具の使用が義務の場所では、有効な保護具を使用しなければならない旨と、使用すべき保護具

厚生労働省の施行通達(2023年4月21日 基発0421第1号)と、厚木労働基準監督署の資料(2023年8月)をもとにしています。使用すべき保護具の掲示は、特別管理物質を扱う作業場と、保護具の使用が義務になっている場所に限られます。

特化則には、作業場での喫煙や飲食を禁止し、その旨を表示する決まりもあります(第38条の2。小諸労働基準監督署の一覧)。掲示板の横に禁煙・飲食禁止の標識を並べておくと、作業場に入る人に伝わります。

同じ形の掲示は、ほかの規則にもあります。粉じん作業を行う作業場には、2023年4月1日から、粉じん作業を行う作業場である旨、生ずるおそれのある疾病の種類と症状、取扱い上の注意事項などの掲示が求められています(粉じん障害防止規則第23条の2)。鉛や四アルキル鉛、石綿の規則にも、掲示の決まりがあります。

2023年からの改正で、掲示の中身と対象が変わりました

化学物質の規制の見直しで、有機溶剤や特定化学物質などの掲示は、2023年4月1日に書く事項が見直され、10月1日に特定化学物質の対象が広がりました。2025年4月1日からは、危険な場所の立入禁止なども、一人親方など労働者以外の人を含めて行います。

改正が公布された日と、決まりが動き出す施行の日は違うため、下の表は施行の日で並べています。

表4掲示と表示に関わる、2023年からの改正
  • 2023年4月1日

    改正
    2022年4月公布の省令(令和4年厚生労働省令第82号)など
    変わったこと
    有機溶剤・特定化学物質などの掲示で、「人体に及ぼす作用」を「生ずるおそれのある疾病の種類と症状」に改め、保護具を使う旨を加えた。粉じん作業の掲示を新設。有害な場所の立入禁止などを、労働者以外の人にも
  • 2023年4月21日

    改正
    令和5年厚生労働省令第69号(公布の日に施行)
    変わったこと
    掲示の内容と方法を大臣が定める規定(有機則第24条第2項)を削除。掲示の方法は限定されない
  • 2023年10月1日

    改正
    同じ省令
    変わったこと
    特化則の掲示の対象を、特別管理物質から、すべての特定化学物質に広げた
  • 2024年4月1日

    改正
    これまでの改正のうち、2024年4月1日施行の規定(特化則は上の省令の一部)
    変わったこと
    掲示に書く「保護具を使う場所」のうち、作業環境測定の結果が第三管理区分の場所などに関わる項目が施行された
  • 2025年4月1日

    改正
    2024年4月30日公布の省令
    変わったこと
    危険な場所の立入禁止・火気の使用禁止・退避を、一人親方など労働者以外の人にも

厚生労働省の施行通達(2023年4月21日)と報道発表、令和5年厚生労働省令第69号、山梨労働局・厚木労働基準監督署・京都労働局と厚生労働省の資料をもとにしています。

掲示板の作り直しにつながりやすいのは、2023年4月の事項の見直しと、10月の特定化学物質の対象の広がりです。前の告示にもとづく掲示は続けても差し支えないとされていますが(厚木労働基準監督署の資料)、「生ずるおそれのある疾病の種類と症状」と、必要な場所での「使用すべき保護具」がそろっているかは確かめます。

法令・ルール:立入禁止の表示は、会社ごとに重ねて掲げなくても構いません

重層請負で同じ場所に複数の会社が入るとき、立入禁止などの措置はそれぞれの事業者が行うものですが、表示や掲示は事業者ごとに重ねて行う必要はなく、元方事業者がまとめて行うなど、共同で行っても差し支えないとされています(2025年4月の改正の資料)。構内に協力会社が入る工場では、誰が掲げるかを先に決めておきます。

毒物・劇物は、容器と保管場所に「医薬用外」の表示をします

毒物や劇物を業務で使う工場は、容器と、貯蔵・陳列する場所に、「医薬用外毒物」「医薬用外劇物」と表示します(毒物及び劇物取締法第12条)。容器と被包には、「医薬用外」の文字と、毒物は赤地に白色で「毒物」、劇物は白地に赤色で「劇物」の文字を表示します。毒物や劇物を売ったり作ったりしない工場も、業務上取扱者として、この決まりを守ります(第22条)。

工場で使う薬品には、毒物や劇物に当たるものがあります。たとえば、電気めっきで無機シアン化合物(毒物)を使う事業者は、届出が要る業務上取扱者です(京都府・兵庫県の案内)。届出が要らない工場や学校、病院なども、表示と保管の決まりを守ります。毒物や劇物に当たるかは、製品のラベルとSDSで確かめます。

表5毒物・劇物の表示の決まり
  • 容器・被包(移し替えた容器も)

    表示
    「医薬用外毒物」「医薬用外劇物」
    色
    「毒物」の文字は赤地に白、「劇物」の文字は白地に赤
    決まりのもと
    第12条第1項
  • 貯蔵・陳列する場所

    表示
    「医薬用外毒物」「医薬用外劇物」
    色
    指定なし
    決まりのもと
    第12条第3項

兵庫県(2026年8月17日更新)と東京都保健医療局(2026年2月)の案内をもとにしています。貯蔵・陳列する場所の表示の色は、2つの案内とも指定していません。届出の要らない業務上取扱者には、第22条第5項でこれらの決まりが当てはまります。

保管は、毒物や劇物が盗まれたり、なくなったりしないようにします(第11条)。京都府は、鍵のかかる丈夫な保管場所にし、ほかの物と区別して保管するよう案内しています。

図3毒物・劇物の保管庫と、移し替えた容器の表示
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  1. 保管庫の「医薬用外毒物」貯蔵する場所に掲げる表示です。この例は、容器の表示に合わせて赤地に白い文字にしています。
  2. 保管庫の「医薬用外劇物」同じく、容器に合わせて白地に赤い文字にした例です。保管場所の表示は文字が決まっていて、確かめた案内に色の指定はありません。
  3. 鍵盗難や紛失を防ぐため、鍵のかかる丈夫な保管庫にします(京都府の案内)。
  4. 移し替えた容器(毒物)「医薬用外」の文字と、赤地に白色の「毒物」の文字を表示します。
  5. 移し替えた容器(劇物)「医薬用外」の文字と、白地に赤色の「劇物」の文字を表示します。

考え方を示す模式図で、文字は帯で表しています。色は、実際の表示に近い色で描きました。

移し替えた容器の表示は、見落としやすいところです。兵庫県は、作業の都合で別の容器に移したときも、その容器に「医薬用外毒物」「医薬用外劇物」と表示するよう案内しています。小さな容器にも貼れる大きさのラベルを用意しておくと、現場での書き忘れが減ります。

高圧ガスの容器置場

高圧ガスのボンベ(容器)の扱いは、高圧ガス保安法と、一般高圧ガス保安規則・液化石油ガス保安規則などの規則で決まっています。沖縄県の容器の安全管理の指針は、容器を法で定められた場所で保管・管理し、可燃性ガスと酸素の容器の周りを火気厳禁とするよう求めています。容器置場の標識は、都道府県や市の高圧ガスの担当窓口で、必要なものを確かめてから作ります。

立入禁止や火気の使用禁止の表示は、場所ごとに決まりがあります

多量の高熱物体や低温物体、有害物を取り扱う場所などは、関係者以外の立入りを禁止し、その旨を表示します(労働安全衛生規則第585条)。酸素欠乏の危険がある場所や、火災・爆発の危険がある場所にも、表示の決まりがあります。標識の色は、JISの安全色に合わせると、意味が伝わりやすくなります。

労働安全衛生規則第585条は、多量の高熱物体や低温物体、有害物を取り扱う場所などに、関係者以外が立ち入ることを禁止し、その旨を表示するよう求めています(小諸労働基準監督署の一覧)。2023年4月からは、こうした有害な場所の立入禁止などを、一人親方など労働者以外の人に対しても行います(京都労働局の資料)。

図4工場の中の、立入禁止と火気の使用禁止、通路の表示の例
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  1. 有害物を取り扱う作業場関係者以外の立入りを禁止し、その旨を表示します(労働安全衛生規則第585条)。この例は入口の横です。
  2. 多量の高熱物体を取り扱う場所炉のまわりも、関係者以外の立入りを禁止して表示します(第585条)。
  3. 酸素欠乏の危険がある場所タンクなどの入口に、酸素欠乏危険場所であることと立入禁止を表示します(酸素欠乏症等防止規則第9条)。
  4. 火災や爆発の危険がある場所塗料や溶剤を置く場所などに、火気の使用を禁止する旨を表示します(第288条)。
  5. 通路通路であることを示す表示です(第540条)。この例は床の線です。
  6. 作業場の入口の掲示作業主任者や有機溶剤などの掲示は、入口の近くにまとめます。

工場を上から見た模式図です。赤い短い帯は立入禁止や火気の使用禁止の表示、緑の短い帯は掲示、黄色の線は通路の表示を表しています。帯や線の色は図の中で見分けるための色で、緑の帯は掲示の色の決まりを表すものではありません。

酸素欠乏の危険がある場所は、酸素欠乏症等防止規則第9条で、作業に従事する人のほかは立入禁止です。秋田労働局のチェックリストは、誤って立ち入らないよう、入口などの見やすい場所に表示しているかを確かめる項目を挙げています。2025年4月の改正で、特に火災や爆発の危険がある場所への立入禁止なども、労働者以外の人を含めて行うことになりました。床の線で通路を示すときは、荷物や台車で隠れたり、すり減ったりしていないかを見直します。

表6安全標識の色と、表す意味
  • 赤

    意味
    防火、禁止、停止、危険
    標識の例
    禁煙や立入禁止などの禁止の標識、消火器などを示す防火の標識
  • 黄

    意味
    注意警告、明示
    標識の例
    高電圧危険・感電注意などの注意警告の標識
  • 青

    意味
    指示、誘導
    標識の例
    保護めがねの着用などの指示の標識
  • 緑

    意味
    安全状態、進行
    標識の例
    非常口の位置と方向を示す標識
  • 赤紫

    意味
    放射能、極度の危険
    標識の例
    放射能の標識

名古屋市「福祉都市環境整備指針」の付録(2017年3月、2022年3月一部改定)に載った JIS Z 9103(安全色)の表をもとにしています。ほかに黄赤(注意警告・明示)もあります。最新の版は、日本規格協会の資料で確かめます。

標識は、文字に図記号を添えると、離れた場所からも、日本語を読み慣れていない人にも伝わります。外国の方が働く工場では、多言語の標識も選べます。

掲示物は、作業場の環境に合う素材で、差し替えやすく作ります

掲示物は、作業する位置から読める文字の大きさで、棚や機械に隠れない高さに掲げます。油や薬品のしぶき、湿気、粉じんなど作業場の環境に合わせて素材を選び、名前や物質が変わる欄は差し替えられる作りにします。有害物の掲示は、作業中に見て分かる方法なら、デジタルサイネージも使えます。

作業場の環境で、確かめること

  • 油や薬品のしぶきがかかるなら、表面を保護するフィルムを貼るなど、拭き取れる仕上げにする
  • 湿気や結露があるなら、さびにくい板と留め具を選ぶ
  • 粉じんが多いなら、凹凸が少なく、拭き掃除しやすい面にする
  • フォークリフトや台車が近くを通るなら、ぶつからない高さと位置にする
  • 屋外なら、日差しと雨に耐える素材にする
  • 名前や物質が変わる欄は、差し込みやマグネットで替えられる作りにする

素材の向き不向きは一般的な目安です。使う薬品や温度など、作業場の条件で変わります。

  • 板材を裁断するパネルソー
    板材を裁断するパネルソー。掲示板の大きさに合わせて、板を切りそろえます。
  • 工場の大判インクジェットプリンター
    工場の大判インクジェットプリンター。注意事項の文や、区分の色と文字を、シートに印刷します。

グリーンクロスグループの工場で撮影した写真です。

有機溶剤や特定化学物質などの有害物の掲示は、通達(2023年3月29日)で、作業に従事するすべての人が作業中に容易に見て分かる方法とされ、掲示板のほか、デジタルサイネージなどの電子的な掲示も使えます(厚木労働基準監督署の資料)。画面で表示するときも、作業中に容易に見て分かる状態になっているかを確かめておきます。

迷いやすいところ

掲げたあとに見直したいこと

  • 作業主任者や化学物質管理者が替わったのに、名前が古いままになっていないか
  • 物質を替えたのに、掲示の名称・疾病・保護具が前の物質のままになっていないか
  • 有機溶剤の区分の表示(色と文字)が、いま使っている製品の区分と合っているか
  • 2023年4月より前の掲示のままで、「疾病の種類と症状」「使用すべき保護具」が抜けていないか
  • 特別管理物質のほかの特定化学物質の作業場に、掲示が足りていないか
  • 小分けにした容器に、「医薬用外毒物」「医薬用外劇物」の表示を忘れていないか
  • 掲示が棚や機械、積み荷の陰になっていないか。汚れや色あせで読めなくなっていないか

小諸労働基準監督署は、掲示がほかの物で隠れていないか、破損したり不鮮明になったりしていないか、数が足りているかを確かめるよう案内しています。

ポイント:迷ったら、決まりごとの窓口に確かめます

労働安全衛生規則や、有機溶剤・特定化学物質の規則の掲示は、所轄の労働基準監督署が相談先です。毒物・劇物は都道府県の薬務の担当や保健所、高圧ガスは都道府県や市の担当窓口、消防法の危険物は所轄の消防署です。扱う物質のSDSと作業場の写真を用意して相談すると、必要な掲示を確かめやすくなります。

工場の掲示物は、作って、付けて、変わったら差し替えるまで、まとめて頼めます

掲示の決まりのご案内から、掲示物の製作、取り付け、名前や物質が変わったときの差し替えまで、まとめてお受けします。全国61拠点のネットワークと47都道府県での屋外広告業の登録で、全国の工場・倉庫の掲示も窓口ひとつで進められます。

掲示に書く中身(疾病の種類や保護具、職務など)は、SDSとリスクアセスメントの結果をもとに、事業場の安全衛生の担当の方が決めるものです。その内容を、作業場で読みやすい掲示物にして、見やすい場所に取り付けるところまでをお受けします。本社の総務の方から、全国の工場の掲示の型をそろえたいというご相談もお受けします。

頼んだときの進み方

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    作業場の一覧と写真を送る

    作業場ごとに扱う物質と作業、いまの掲示の写真、掲げたい壁や柱の写真をお送りください。写真1枚からでも始められます。

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    掲示の決まりを確かめる

    この記事の一覧の表をもとに、掲示の種類ごとに、書く事項や色、掲げる場所の決まりをご案内します。どの作業場にどの掲示が要るかは、事業場の安全衛生のご担当の方が決め、所轄の労働基準監督署などの窓口で確かめていただきます。

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    文面と見本、お見積り

    掲示に書く内容をいただき、文字の大きさや並べ方、区分の色と文字を入れた見本をお出しします。写真から概算のお見積りを出し、仕様が決まって現地を確かめてから、正式なお見積りをお出しします。ご相談・お見積りは無料です。

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    製作と取り付け

    内容に応じてグループの工場か協力会社で製作し、作業場の壁や柱、フェンスに取り付けます。稼働を止めにくい工場では、夜間や土日祝の工事もできます。

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    変わったときの差し替え

    作業主任者の交代や、物質・保護具の変更に合わせて、名前の欄や掲示の差し替えをお受けします。

グリーンクロスは、安全機材・保安用品の販売とレンタルも行っている会社です。「グリーンクロス 安全用品ナビ(別のタブで開きます)」の「安全標識・サイン」には、JIS安全標識や多言語標識、腕章などの分類があります。グループの通販サイト「グリーンクロスセレクト(別のタブで開きます)」の「看板・標識」に安全標識が並んでいます。既製品にない掲示物は、書く内容が分かれば、デザインから製作して取り付けます。グループの通販サイト「看板通販サインシティ(別のタブで開きます)」でも、書く内容とデザインが分かれば、標識を作れます。看板の製作・施工・点検では、全国に店舗を展開する企業にも、この規模から選ばれています。

道路工事の現場で、バリケードとカラーコーンの手前に立てた、工事の内容と期間を書いた青い枠の工事用の看板
道路工事の現場で、バリケードとカラーコーンの手前に立てた工事用の看板。グリーンクロスは、こうした保安用品の販売とレンタルも行っています。

頼む前にそろえておくと話が進むこと

  • 作業場の一覧と、それぞれで扱う物質(SDS)
  • 作業主任者・化学物質管理者などの氏名と、受け持つ作業
  • 有機溶剤等の区分と、特定化学物質に当たる物質
  • 毒物・劇物の保管庫と、小分けの容器の数
  • いまの掲示の写真と、掲げたい壁や柱の写真
  • 工場や倉庫が複数あるときは、拠点の一覧

よくあるご質問

作業主任者の掲示は、義務ですか?

知らせることが義務です。労働安全衛生規則第18条は、作業主任者を選んだら、氏名と行わせる事項(職務)を、作業場の見やすい箇所に掲示するなどして、関係する労働者に知らせるよう求めています。

作業主任者の掲示板には、何を書きますか?

決まっているのは、作業主任者の氏名と、行わせる事項(職務)です。職務は、作業主任者の種類ごとに規則で決まっている内容を書きます。作業の名前や資格、選んだ日も添えると、見る人に分かりやすくなります。

有機溶剤の区分の表示は、何色ですか?

第1種有機溶剤等は赤、第2種有機溶剤等は黄、第3種有機溶剤等は青です(有機溶剤中毒予防規則第25条)。有機溶剤業務を行う屋内作業場などでは、原則として、この色分けと、区分の名前の文字など色分け以外の方法の両方で、見やすい場所に表示します。

有機溶剤の掲示には、何を書けばいいですか?

原則として、生ずるおそれのある疾病の種類と症状、取扱い上の注意事項、中毒が起きたときの応急処置です。有効な呼吸用保護具を使わなければならない場所では、その旨と、使用すべき呼吸用保護具も書きます(第24条)。労働基準監督署の資料に、アセトンを例にした作成例があります。

特定化学物質の掲示は、すべての物質に必要ですか?

原則として必要です。2023年10月1日から、特別管理物質だけでなく、すべての特定化学物質の作業場で、名称、疾病の種類と症状、取扱い上の注意事項を掲示します。使用すべき保護具は、特別管理物質を扱う作業場と、保護具の使用が義務になっている場所で掲示します。

「医薬用外劇物」の表示は、何色にしますか?

容器と被包には、「医薬用外」の文字と、劇物は白地に赤色で「劇物」、毒物は赤地に白色で「毒物」の文字を表示します(毒物及び劇物取締法第12条第1項)。貯蔵・陳列する場所の表示は「医薬用外毒物」「医薬用外劇物」の文字が決まっていて、兵庫県と東京都の案内には色の指定がありません。容器と同じ色にそろえると、見分けやすくなります。

立入禁止の表示は、法律で決まっていますか?

場所によって決まっています。多量の高熱物体や有害物を取り扱う場所など(労働安全衛生規則第585条)では、関係者以外の立入りを禁止し、その旨を表示します。酸素欠乏の危険がある場所(酸素欠乏症等防止規則第9条)も、作業する人のほかは立入禁止で、その表示が求められています。2025年4月からは、危険な場所の立入禁止なども、一人親方など労働者以外の人を含めて行います。

工場の掲示物は、どこで作れますか?

既製品の安全標識は、グループのグリーンクロス 安全用品ナビやグリーンクロスセレクトで扱っています。作業場に合わせた掲示板や、既製品にない掲示物は、書く内容が分かれば、デザインから製作して取り付けます。全国の工場・倉庫の分を、窓口ひとつでご相談いただけます。

参考にした資料

この記事について

全国看板施工・点検ナビ

運営:GREEN MEDIA(株式会社グリーンクロス グリーンメディア事業部)

監修:横田悠介(屋外広告士)

看板の製作・施工・点検・修理・撤去を、全国61拠点のネットワークで行っています。記事は、屋外広告士の監修のもとで作っています。記事の中の法令や自治体のルールは、国や自治体が公表している資料で確かめた内容で、使った資料は記事の最後に載せています。公開する前と、内容を直すときには、資料と照らし合わせて確かめています。

工場・倉庫の掲示物は、写真1枚から無料でご相談ください。

作業場の一覧と扱う物質、いまの掲示の写真があれば、掲示の種類ごとの決まりをご案内し、製作から取り付け、差し替えまでお受けします。全国61拠点のネットワークで全国の工場・倉庫に対応し、夜間や土日祝の工事もできます。ご相談・お見積りは無料です。

お電話でのご相談はこちら

0120-418-963

受付時間 9:00〜17:30(土日祝・年末年始除く)

設置場所の写真・ロゴデータの添付も可能です。もちろん、なくてもご相談いただけます。