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業種・場所ごとの看板

ホテル・旅館の看板とサイン。外観から客室までの種類と、多言語・適マーク・避難経路図の決まり

ホテルの開業やリブランド、館内の改装で看板とサインを見直すときは、外観・車寄せと駐車場・館内・客室の4つの場所に分けると、抜けを防げます。館内の表示は、英語の併記とピクトグラムが基本です。客室の避難経路図は火災予防条例で決めている地域があり、適マークは消防機関が交付します。屋上の看板から客室の番号まで、全国の施設の分をまとめてご相談いただけます。

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GREEN MEDIA(グリーンクロス)
建物の上に取り付けた、ホテルマイステイズの大型の看板
グリーンクロスグループが手がけた看板(ホテルマイステイズ)。建物の上に取り付けた、遠くから見える大型の看板です。屋上の看板は、出せる地域かどうかと、高い所の点検の方法まで確かめて計画します。

この記事のポイント

  • 01ホテル・旅館の看板とサインは、外観、車寄せと駐車場、館内の共用部、客室の4つの場所に分けて考えます
  • 02館内の表示は、英語の併記を基本に、ピクトグラムを添えます。固有名詞はヘボン式のローマ字で表すのが、観光庁のガイドラインの考え方です
  • 03国際観光ホテル整備法の登録ホテル・旅館は、館内の配置や客室の番号、避難経路などを外客に分かりやすく標示し、見やすい場所に標識を掲示します
  • 04適マークは、消防機関が審査して交付するもので、看板の会社が作るものではありません。客室の避難経路図は、札幌市・名古屋市のように火災予防条例で決めている地域があります
  • 05屋上看板の点検、リブランドの架け替え、多言語の表示の差し替えまで、全国の施設を窓口ひとつで頼めます。夜間や土日祝の工事もできます

ホテル・旅館の看板は、外観・車寄せ・館内・客室の4つの場所で考えます

ホテル・旅館の看板とサインとは、建物の外で施設の名前と入口を知らせる看板と、館内で行き先や使い方を伝える表示のことです。外観、車寄せと駐車場、館内の共用部、客室の4つの場所に分けると、要るものを漏れなく挙げられます。

看板を考えるときは、まず「どこで、だれに、何を伝えるか」を場所ごとに書き出します。車で来る人と駅から歩いて来る人、外国から来る人、車いすを使う人では、目に入る場所も、要る情報も変わります。

表1場所ごとの看板・サインと、確かめる決まり
  • 外観

    主な看板・サイン
    屋上看板、壁面看板、袖看板、道路沿いの自立看板
    確かめる決まりの例
    屋外広告物の許可、高さ4mを超えるときの確認申請、防火地域の材料
  • 車寄せ・駐車場

    主な看板・サイン
    入口のサイン、駐車場の入口と出口の案内、満車・空車の表示
    確かめる決まりの例
    屋外広告物の許可、バリアフリー法の駐車施設の標識
  • 館内の共用部

    主な看板・サイン
    館内案内図、フロント、エレベーターの階の案内、レストラン・大浴場・宴会場の案内
    確かめる決まりの例
    バリアフリー法の標識と案内板、誘導灯のまわりの決まり、登録ホテル・旅館の標示
  • 客室

    主な看板・サイン
    部屋番号、避難経路図、非常時の案内
    確かめる決まりの例
    火災予防条例の避難経路図(地域で違う)、登録ホテル・旅館の標示と案内書

法令と、国・自治体の資料をもとにまとめました。看板の許可と避難経路図の決まりは、地域で違います。

外観の看板は、遠くから見つける看板と、入口で迷わせない看板を組み合わせます

外観の看板は、遠くの道路や駅からホテルを見つけてもらう看板と、敷地や入口で迷わせない看板を組み合わせます。屋上看板や大きな自立看板には、屋外広告物の許可に加えて、高さが4mを超えると原則として確認申請が要るなど、建築基準法の決まりもかかわります。

図1ホテルの外観の看板の例
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  1. 屋上看板建物の上に架台を組んで載せ、遠くの道路や駅から、ホテルの名前を伝えます。
  2. 壁面看板建物の正面に、名前やロゴを入れます。文字を一つずつ立体にした箱文字もよく使われます。
  3. 車寄せの入口のサイン車寄せのひさしなどに付けて、正面の入口を示します。
  4. 袖看板建物の側面から突き出して、建物に沿って歩いて来る人に名前を伝えます。
  5. 敷地の入口の自立看板道路沿いに立てて、車で走っている人に、ホテルの名前と入口を伝えます。
  6. 駐車場の案内駐車場の入口と、進む方向を示します。満車・空車の表示を添えることもあります。
  7. 看板の高さ広告塔や広告板は、高さが4mを超えると、原則として建築確認の申請が要ります。

建物を正面から見た模式図です。看板の数や位置は、建物と地域の決まりで変わります。

遠くから見つけてもらう看板は、どこから見せたいかで選びます。高速道路や駅から見せたいなら屋上看板や高い自立看板、近くの歩道からなら壁面看板や袖看板が向いています。

  • 仙台の専門学校の校舎の前に立つ縦長の看板と、柱の照明
    校舎の前に立つ縦長の看板と、柱の照明(専門学校)
  • 夜に光る、福岡銀行の文字の看板
    夜に光る、文字の看板(福岡銀行)

いずれもグリーンクロスグループが手がけた看板です。

夜に着く客のために、暗くなってからの見え方も確かめます。中に照明を入れる内照式、外から照らす外照式、文字の裏から壁を照らすバックライト(背面発光)などから選びます。バックライトは文字の輪郭が浮かび上がり、落ち着いた印象になるため、ホテルのエントランスなどに向いています。照らし方は看板の照明の選び方で紹介しています。点滅や映像の看板に決まりがある地域もあるため(地域で違う)、電飾看板・LED看板の地域の決まりで確かめます。

旅館の玄関では、木の板に屋号を入れた看板を掛けることもあります。木は日差しや雨で色が変わり、割れや反りが出ることがあるため、軒下など雨のかかりにくい場所を選び、表面の仕上げと手入れの方法を決めておきます。木目の柄のシートを使うなど、木の風合いを雨に強い素材で表す方法もあります。

表2大きな外観の看板にかかわる主な決まり
  • 屋外広告物の許可

    内容
    屋外に出す看板は、原則として許可が要る。許可がいらない大きさなどは地域で違う
    確かめる先
    看板を出す場所の自治体
  • 工作物の確認申請

    内容
    高さが4mを超える広告塔・広告板は、原則として建築確認の申請が要る(建築基準法 第88条・施行令 第138条)
    確かめる先
    建築の確認の窓口
  • 防火地域の材料

    内容
    防火地域で、建物の屋上に設ける看板と、高さ3mを超える看板は、主要な部分を不燃材料で造るか覆う(建築基準法 第64条)
    確かめる先
    建物のある場所の防火地域の指定
  • 屋上の看板を出せない地域

    内容
    京都市は、屋上に設ける看板を、市内全域で禁止している
    確かめる先
    看板を出す場所の自治体
  • 点検と報告

    内容
    地域によっては、許可の継続(更新)や変更の申請のときに、点検の結果を出す(東京都など)
    確かめる先
    看板を出す場所の自治体

大阪市・和歌山県・京都市・東京都の案内をもとにまとめました。許可がいらない大きさや、点検の決まりは地域で違います。

館内と客室のサインは、フロントから部屋の前まで、途切れずにつなぎます

館内のサインは、玄関・フロントから、エレベーター、客室階の廊下、部屋の前まで、泊まる人の動きに沿って途切れずに置きます。客室階では、エレベーターを降りた所に、客室の番号の範囲と方向を示すと、迷う人が減ります。

図2客室階のサインの配置の例(上から見た図)
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  1. エレベーターホールの階の案内エレベーターを降りた正面に、どの番号の客室がどちらにあるかを、矢印で示します。
  2. 廊下の誘導サイン廊下の途中や分かれ道で、その先の客室の番号の範囲を示します。天井から下げる形もあります。
  3. 部屋番号の表示客室の扉の横に、番号のプレートを掲げます。廊下のどちらから来ても読める位置にします。
  4. 誘導灯階段の扉の上などに、消防の決まりで付けます。図では緑で示しています。
  5. 客室の避難経路図客室の中の、扉の近くなど見やすい場所に掲げます。決まりは地域で違います。

ホテルの客室階を上から見た模式図です。点線は、エレベーターから客室までの道すじです。

表3館内の場所ごとのサインと、載せることの例
  • 玄関・ロビー

    サイン
    館内案内図、フロントの場所のサイン
    載せることの例
    主な施設の配置と、いまいる場所
  • フロント

    サイン
    フロントのサイン、カウンターの表示
    載せることの例
    チェックインとチェックアウトの時刻、受付、会計、手荷物の預かり
  • エレベーター

    サイン
    乗り場と、かごの中の階の案内
    載せることの例
    レストランや大浴場など、階ごとの施設と客室の番号
  • 客室階の廊下

    サイン
    部屋番号の誘導サイン
    載せることの例
    部屋番号の範囲と矢印、非常口の位置
  • 客室

    サイン
    部屋番号、扉の近くの表示
    載せることの例
    部屋番号、避難経路図、非常時の案内
  • 大浴場・レストラン・宴会場

    サイン
    入口のサイン、営業時間の表示
    載せることの例
    名前、営業時間、入り方や使い方の決まり

一般的な例です。営業時間など変わることのある情報は、差し替えやすい作りにします。

宴会場の前の案内や、ロビーのお知らせのように差し替えの多い表示には、ポスターを差し替えられる自立式のスタンドも使えます。既製品は、グループの通販サイト「看板通販サインシティ(別のタブで開きます)」の「ポールスタンド看板(案内サイン)」でも扱っています。

  • 図書館のフロアの案内図と、本棚の端の表示
    フロアの案内図と、本棚の端の表示(図書館)
  • 館内にある快活CLUBの入口の案内サイン
    矢印で入口へ案内するサイン(快活CLUB)

いずれもグリーンクロスグループが手がけた看板です。ホテルのロビーや客室階の案内も、同じ考え方で作ります。

サインに使う呼び方は、館内でそろえます。案内図では「大浴場」、エレベーターでは「浴場」のように呼び方が変わると、別の場所だと思われることがあります。掲げる高さや文字の大きさの目安は、館内サイン・案内サインの作り方で紹介しています。

法令・ルール:誘導灯と誘導標識を、館内のサインでさえぎりません

誘導灯と誘導標識のまわりには、まぎらわしいものや、さえぎる広告物・掲示物などを設けない決まりがあります(消防法施行規則 第28条の3。前橋市の消防の基準も同じ書き方です)。サインを足すときは、誘導灯の見え方を先に確かめます。誘導灯と誘導標識の付け方は、消火器の標識・誘導標識・禁煙の標識で紹介しています。

多言語の表示は、英語の併記を基本に、ピクトグラムを添えます

観光庁の多言語対応のガイドライン(平成26年3月)は、案内や名称の表示に英語を併記することを基本とし、中国語・韓国語は必要性が高い場合に表記することが望ましいとしています。ピクトグラムで情報が十分に伝わるときは、外国語の併記は必ずしも要らないとしています。宿泊施設は対象に挙げられていませんが、館内の表記をそろえる目安になります。

観光庁の「観光立国実現に向けた多言語対応の改善・強化のためのガイドライン」は、美術館・博物館、自然公園、観光地、道路、公共交通機関などを対象にした指針です。英語の書き方の決まりは、次のとおりです。

  • 日本の固有名詞:「東京」を「Tokyo」とするように、読み方をローマ字で表します。ローマ字はヘボン式です
  • 普通名詞を含む名前:「日比谷公園」を「Hibiya Park」とするように、読み方に英語の意味を足します
  • 外国から来た言葉:「エスカレーター」を「Escalator」とするように、英語に訳します
  • 施設が決めた外国語の名前:施設の管理者が定款などで外国語の表記を決めているときは、ガイドラインの書き方によらなくてもよいとしています(ガイドラインの例は「Imperial Hotel」)
表4ホテル・旅館で使う言葉の英語の表記の例
  • 受付

    英語
    Reception
  • 会計(キャッシャー)

    英語
    Cashier
  • クローク

    英語
    Cloakroom
  • 手荷物一時預かり所

    英語
    Baggage Storage
  • 両替

    英語
    Currency Exchange
  • ラウンジ

    英語
    Lounge
  • レストラン

    英語
    Restaurant
  • 売店

    英語
    Shop
  • お手洗い・トイレ

    英語
    Restroom / Toilet
  • 喫煙所

    英語
    Smoking Area
  • 非常口

    英語
    Emergency Exit
  • エレベーター

    英語
    Elevator
  • 温泉

    英語
    Onsen
  • 露天風呂

    英語
    Rotenburo (outdoor bath)

観光庁のガイドライン(平成26年3月)の対訳の例から、ホテル・旅館で使うことの多い言葉を抜き出しました。「フロント」「客室」「大浴場」「宴会場」は対訳の例にないため、館内で使う英語を決めてそろえます。

駐車場とトイレの場所を示す、立体的なピクトサイン
グリーンクロスグループが手がけた看板(施設の案内サイン)。駐車場とトイレの場所を、立体的なピクトグラムで示しています。

ピクトグラムは、JIS Z 8210「案内用図記号」に示された図記号をもとにすると、多くの人に伝わりやすくなります。2017年7月20日の改正では、駐車場・手荷物受取所・救護所・乗り継ぎ・ベビーケアルームの5つの図記号を、国際規格(ISO)に合わせて変えました。「情報コーナー」の図記号は、名前を「案内」に変えています。無線LANや海外発行カード対応ATMなど、15の図記号も加わりました(2018年1月の経済産業省の資料)。

ポイント:温泉のマークは、従来の図記号か ISO の図記号のどちらかを選びます

2017年の改正で、温泉の図記号は、従来の JIS の図記号と ISO の図記号の両方が示されました。経済産業省の資料は、表示する人の判断で適切な方を選ぶもので、両方を並べて表示するという意味ではないとしています。大浴場の案内など、温泉のマークを使うサインは、館内でどちらかにそろえます。

ISO に合わせて変えた5つは、2019年7月19日までの移行の期間のあと、変える前の形が JIS から削除されることになりました(同じ資料)。2024年8月の改正では、「光警報装置(火災用)」などの図記号が加わっています(国土交通省の資料)。新しくサインを作るときは、いまの JIS に示された形かを確かめます。

登録ホテル・旅館は、館内の配置や部屋の番号を、外客に分かりやすく標示します

国際観光ホテル整備法の登録を受けたホテルは、館内の配置、客室の室名や番号、会計場所、避難経路などを、外客に分かりやすく標示することが登録の基準になっています(施行規則 第4条第3項第7号)。見やすい場所に、決まった様式の標識を掲示する義務もあります(法 第9条)。

国際観光ホテル整備法には、ホテル・旅館の登録の制度があります。ホテル業や旅館業を営む人は、施設ごとに登録を受けることができます(第3条・第18条)。登録は申請して受けるもので、すべてのホテル・旅館に求められるものではありません。

表5登録ホテルの基準の標示と、場所・書く内容の例
  • 館内の主な施設と設備の配置

    場所
    玄関、ロビー又はフロント
    書く内容の例
    館内の配置図
  • 客室の室名・室番号と、食堂などの共用の施設

    場所
    その室の外側
    書く内容の例
    No.1023、Restaurant
  • 会計場所

    場所
    会計場所
    書く内容の例
    Cashier
  • 避難設備・消火器などの配置図と、避難経路

    場所
    客室
    書く内容の例
    客室の避難経路図
  • 非常口への道順

    場所
    廊下、階段などの通路
    書く内容の例
    ←EXIT
  • 避難設備・消火器などと、その使い方

    場所
    その設備のある場所
    書く内容の例
    Fire Extinguisher

事項と場所は、施行規則のホテルの基準によります。英語の例(No.1023 など)は観光庁「ホテルの施設基準について」により、同じ資料は、標示を外国語(英語に限らない)か分かりやすい絵文字などで明瞭に掲げるとしています。旅館の基準にも、外客に対応した館内の標示があります(観光庁「国際観光ホテル整備法の概要」)。

法令・ルール:登録ホテル・旅館の標識は、見やすい場所に掲示します

登録ホテル業を営む者は、登録ホテルの見やすい場所に、国土交通省令で定める様式の標識を掲示しなければなりません(第9条。登録旅館にも準用)。様式は、施行規則の第一号様式です。標識を掲示しなかった者は、30万円以下の罰金の対象です(第53条)。登録を受けていない宿泊施設に、登録ホテルや、これに似た名前を使うこともできません(第8条)。

  • 料金と宿泊約款:料金は玄関かフロントと客室(その客室の料金)に、宿泊約款は玄関かフロントと客室に、日本語と外国語で書いて備え置くか掲示します(施行規則 第9条第3項・第10条第2項)
  • 非常のときの案内書:客室に、非常のときに安全を確保するために要ることを、日本語と外国語で書いた案内書を備え置きます(施行規則 第4条第3項第8号)
  • 外国語の案内標識と看板:複数の外国語の案内標識を整えることや、外国語でホテル・旅館の名前を書いた看板を整えることなどに、努めるものとされています(法 第13条第4項、施行規則 第14条の2)

旅館業の施設の標識や看板の扱いが、地域で決まっていることも

旅館業の施設に掲げる標識を、条例で決めている地域もあります。葛飾区の旅館業法施行条例は、旅館業の施設の公衆の見やすい場所に、施設の名称などを掲げることとしています(第7条第2号)。書くのは、施設の名称、管理者などの緊急連絡先と氏名、宿泊定員、営業の種別などです。区の資料は、事業者が独自の看板を掲げてもよいが、区の標識も必ず掲げるとしています。

旅館業の手続きで、看板の見た目を確かめる自治体もあります。仙台市が旅館営業の様式として示す「旅館営業等計画概要調」には、施設の外壁・屋根・広告物・照明設備などの外観が、周囲の善良な風俗を害するような著しく奇異な意匠でないか、周囲の環境に調和しない構造設備でないかを書く欄があります。標識や看板の扱いは地域で違うため、看板の計画は、保健所などの窓口に早めに見せておくと、作り直しを防げます。民泊(住宅宿泊事業)の標識は、旅行業・貸金業・民泊などの標識で紹介しています。

旅館業の施設の標識と看板で確かめること

  • 条例で決まった標識があるか
  • 標識に書くことと、標識の様式
  • 共同住宅なら、集合ポストなどの標識
  • 外観と看板の計画を、窓口に見せたか

葛飾区の旅館業法施行条例と、仙台市の様式をもとにまとめました。決まりは地域で違います。

適マークは消防機関が交付し、客室の避難経路図は条例で決めている地域があります

適マークは、ホテル・旅館などからの申請にもとづいて消防機関が審査し、消防法令や建築構造などの基準(表示基準)に適合すると認めた建物に交付するマークです。看板の会社が作るものではありません。客室などに掲げる避難経路図は、札幌市・名古屋市のように、市町村の火災予防条例で決めている地域があります(地域で違う)。

適マーク(表示マーク)は、総務省消防庁の「建物の防火安全情報 表示制度」で交付されるマークです。対象は、収容人員が30人以上で、地階を除く階数が3階以上の宿泊施設です。地域の実情によって、消防機関が別に対象を定める場合もあります。長崎市は、2012年5月の広島県福山市のホテル火災を受けて始まった制度と説明しています。

  • 銀:表示基準に適合すると認められると交付されます。有効期間は1年です
  • 金:3年間続けて適合すると認められると交付されます。有効期間は3年です
  • 掲げる場所:フロントや玄関など、利用する人の目につきやすい場所に掲げます。ホームページに載せることもできます
  • 返すとき:有効期間が満了したとき(更新のときを除く)や、基準に適合しないことが明らかになったとき、配られた電子データを無断で転用したときなどは、交付した消防機関に返します

法令・ルール:適マークは、看板の会社では作れません

適マークは、申請を受けた消防機関が審査し、基準に適合すると認めたときに、通知書とあわせて交付するものです。電子データは、交付を受けた施設が、消防機関から知らされたパスワードで、消防庁のホームページから取り出します。何か所にも掲げたいときは、施設の負担で複製できることがあるため、交付した消防機関に確かめます。制度は任意の申請によるもので、適マークがないことが法令の違反になるわけではありません。

図3客室の避難経路図の書き方の例
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  1. 現在位置いまいる客室を、朱色で示します(名古屋市の指導基準)。
  2. 2方向の避難経路2方向に避難できる経路を、緑色で示します(名古屋市の指導基準)。
  3. 階段・避難口避難に使う階段や避難口の位置を示します。
  4. 消火器消火器や屋内消火栓の位置を示します(札幌市の解説)。
  5. 余白の案内火災のときの通報と、避難の方法を短く書きます。名古屋市の指導基準の例には「緊急時は119番通報してください(Emergency call 119)」があります。

名古屋市の火災予防条例指導基準と、札幌市の運用基準・解説をもとにした模式図です。客室ごとに現在位置が違うため、部屋の数だけ作ります。

札幌市火災予防条例 第59条の2は、百貨店、旅館、ホテル、宿泊所と病院に、売場や客室、廊下などの見やすい場所へ避難経路図を掲示することなどを求めています。札幌市の解説は、避難経路(2方向以上)や、消火器と屋内消火栓の位置などを書くこととしています。名古屋市火災予防条例 第64条の2も、旅館・ホテル・宿泊所などに、各室や廊下など多くの人の目にふれやすい場所への掲示を求めています。

名古屋市の指導基準は、旅館・ホテル・宿泊所では、客室、廊下、階段、エレベーターホール、フロント、ロビーを目にふれやすい場所としています。数は、部屋の数に各階の階段の数を足した数以上で、高さはおおむね目の位置です。名古屋市は、避難経路図の書式には具体的な基準があるため、作る前に消防署へ相談するよう案内しています。

避難経路図を作る前に確かめること

  • 施設のある市町村の決まりと、書き方の基準
  • 掲げる場所(客室・廊下・エレベーターホール・フロントなど)
  • 部屋ごとの現在位置と、図の向き
  • 2方向の避難経路と、階段・避難口の位置
  • 消火器や屋内消火栓の位置
  • 英語など、添える言葉

札幌市・名古屋市の条例と運用の基準をもとにまとめました。決まりは地域で違うため、所轄の消防署で確かめます。

バリアフリー法では、エレベーター・トイレ・駐車場の標識と案内板が基準に入ります

ホテルと旅館は、バリアフリー法の特別特定建築物です。床面積の合計が2,000㎡以上の建築では、建築物移動等円滑化基準に適合させる義務があり、エレベーター・トイレ・駐車施設の標識と、その配置を示す案内板などの案内設備も基準に入ります。

バリアフリー法(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律)の施行令は、ホテル又は旅館を、特別特定建築物に挙げています(第5条第7号)。床面積の合計が2,000㎡以上の建築(用途を変えてホテルにする場合を含む)では、建築物移動等円滑化基準に適合させる義務があります(法 第14条第1項、施行令 第9条)。増築や改築、用途の変更では、その部分の床面積で考えます。

表6ホテル・旅館のサインにかかわるバリアフリー法の基準
  • 標識

    内容
    バリアフリーの措置をとったエレベーターなどの昇降機・便所・駐車施設の付近に、それがあることを示す標識を設ける
    条
    施行令 第20条
  • 案内板

    内容
    それらの配置を示す案内板などを設ける。配置を容易に見て分かる場合は除く
    条
    施行令 第21条第1項
  • 点字などの案内

    内容
    エレベーターなどの昇降機と便所の配置を、点字などで目の不自由な人に示す設備を設ける
    条
    施行令 第21条第2項
  • 案内所

    内容
    案内所を設ける場合は、上の2つ(案内板と点字など)の決まりは適用しない
    条
    施行令 第21条第3項
  • 客室

    内容
    客室の総数が50以上のときは、車椅子使用者が円滑に使える客室を、総数の100分の1以上設ける(端数は切り上げ)
    条
    施行令 第16条第1項

バリアフリー法と同法施行令の条文を、e-Gov の法令データで確かめました(2026年10月26日)。条番号は、いまの条文のものです。

地方公共団体は、条例で、対象の建物を加えたり、2,000㎡より小さい規模を定めたり、基準を付け加えたりできます(法 第14条第3項)。そのため、建物のある地域の条例も、設計の段階で確かめます。

リブランドや改装では、外観から客室まで、名前の入った看板を一覧にします

ホテルの名前やブランドを変えるときは、屋上・壁面の看板だけでなく、館内の案内、エレベーター、客室の表示、駐車場の看板まで、名前やロゴが入ったものを一覧にして、替える範囲を決めます。表示の内容や大きさを変える屋外の看板は、地域によって、工事の前に変更の許可が要ります。

リブランドの看板の切り替えの進め方

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    名前の入った看板を一覧にする

    外観・車寄せ・駐車場・館内・客室ごとに、名前やロゴが入った看板と表示を書き出します。写真と寸法があると、替え方を決めやすくなります。

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    表示面だけか、看板ごとかを決める

    枠や照明、取付部に傷みがなければ、表示面だけを替えられることがあります。屋上看板は、架台の状態も確かめます。

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    手続きを確かめる

    屋外の看板の変更の許可が要るかを、地域ごとに確かめます。登録ホテル・旅館は、名称など登録した事項を変えたときは、30日以内に登録実施機関へ届け出ることになっています(国際観光ホテル整備法 第7条第1項。旅館にも準用)。届け出の進め方は、登録実施機関に確かめます。

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    切り替えの日から逆算して工事を組む

    営業を続けながら替えるときは、夜間や客の少ない時間に作業を分けます。全国の施設を一度に替えるときは、地域ごとに工程を組みます。

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    替えたあとに歩いて確かめる

    古い名前が残っていないか、館内の案内と部屋の表示がそろっているかを、実際に歩いて確かめます。

歩み進学塾の壁面看板。上が表示面の劣化時、下が表示変更後
グリーンクロスグループが点検・修繕した看板(歩み進学塾)。上が表示面の劣化していたとき、下が表示を変えたあとです。看板によっては、作り直さなくても、表示面を替えて名前や案内を変えられることがあります。

リブランド・改装で見落としやすいところ

  • エレベーターの乗り場と、かごの中の案内
  • 客室の避難経路図や案内書に入った名前
  • 駐車場や敷地の入口の看板
  • 外国語の名前の表記(看板と館内でそろっているか)
  • 夜の点灯(照明の色や明るさ)
  • 許可の更新の時期と、変更の許可
  • 新しい看板が、誘導灯をさえぎっていないか

外観の看板から客室の表示まで、全国の施設をまとめて頼めます

グリーンクロスでは、ホテル・旅館の屋上・壁面の看板から、館内の案内、客室の表示、多言語の表示の差し替えまで、まとめて承ります。全国61拠点のネットワークと、47都道府県での屋外広告業の登録で、全国の施設も窓口ひとつで進められます。

看板とサインをまとめて頼むと、外観と館内で、書体や色、外国語の表記をそろえやすくなります。看板に関することは、基本的にすべてお受けしています。

頼んだときの進み方

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    写真と図面を送る

    建物の外観と、いまの看板、館内の写真をお送りください。各階の図面があれば、サインの数と位置を一緒に確かめられます。

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    替える看板と決まりを確かめる

    屋外広告物の許可や変更の許可が要るかを、施設の住所から確かめてご案内します。避難経路図の書き方は、所轄の消防署で確かめた内容に合わせます。

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    お見積り

    写真から概算をお出しし、仕様が決まって現地を確かめてから、正式なお見積りをお出しします。ご相談・お見積りは無料です。

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    製作と取り付け

    営業中の施設は、夜間や土日祝の工事もできます。高所作業車を使う屋上や壁面の工事は、道路の使用の許可が要るかも確かめます。

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    点検と管理

    取り付けたあとの点検や、許可の更新の時期の確認、表示の差し替えまで、続けてお受けします。

看板の製作・施工・点検では、全国に店舗を展開する企業にも、この規模から選ばれています。株式会社グリーンクロスの会社資料もお送りできます。

ご相談のときにあると進めやすいもの

  • 施設の住所(複数の施設なら、その一覧)
  • 建物の外観と、いまの看板の写真
  • 各階の図面(館内のサインを替えるとき)
  • 新しい名前・ロゴと、入れたい言語
  • 工事をしたい時期と、作業できる時間帯

そろっていなくても、写真1枚からご相談いただけます。

よくあるご質問

ホテルの看板には、どんな種類がありますか?

外観には、遠くから名前を伝える屋上看板、建物の正面の壁面看板、側面の袖看板、敷地の入口の自立看板があります。館内には、館内案内図、エレベーターの階の案内、部屋番号、避難経路図などのサインがあります。

ホテルの館内サインは、何語で表示すればよいですか?

英語の併記を基本に、ピクトグラムを添える形が目安です。観光庁の多言語対応のガイドライン(平成26年3月)は、美術館・博物館、観光地、道路、公共交通機関などを対象にした指針で、英語の併記を基本とし、中国語・韓国語は必要性が高い場合に表記することが望ましいとしています。宿泊施設は対象に挙げられていませんが、館内の表記をそろえる目安になります。国際観光ホテル整備法の登録ホテルの標示は、外国語(英語に限らない)か、分かりやすい絵文字などで明瞭に掲げるとされています(観光庁「ホテルの施設基準について」)。

温泉のマークは、新しいピクトグラムに替えないといけませんか?

従来の図記号を選ぶこともできます。2017年の JIS Z 8210 の改正では、温泉の図記号は、従来の JIS の図記号と ISO の図記号の両方が示され、表示する人がどちらかを選ぶ形になりました。経済産業省の資料は、両方を並べて表示するという意味ではないとしています。館内では、どちらかにそろえます。

適マークは、看板の会社で作ってもらえますか?

作れません。適マークは、宿泊施設からの申請にもとづいて消防機関が審査し、基準に適合すると認めた建物に交付するものです。何か所にも掲げたいときの複製は、交付した消防機関に確かめます。交付されたマークを掲げる額やケース、フロントまわりのサインとの並べ方は、ご相談いただけます。

ホテルの客室に、避難経路図を掲示する義務はありますか?

市町村の火災予防条例で決めている地域があります(地域で違う)。札幌市と名古屋市の条例は、ホテル・旅館などに、客室などの見やすい場所への避難経路図の掲示を求めています。決まりと書き方は、所轄の消防署で確かめます。

登録ホテル・登録旅館の標識とは何ですか?

国際観光ホテル整備法の登録を受けたホテル・旅館が、見やすい場所に掲示する標識です(第9条。旅館にも準用)。様式は、施行規則の第一号様式で決まっています。標識を掲示しなかった者は、30万円以下の罰金の対象です(第53条)。

ホテルの屋上看板に、確認申請は要りますか?

高さが4mを超える広告塔・広告板は、原則として建築確認の申請が要ります(建築基準法 第88条・施行令 第138条)。防火地域で建物の屋上に設ける看板は、主要な部分を不燃材料で造るか覆います(第64条)。屋外広告物の許可も原則として要り、京都市のように屋上の看板を出せない地域もあります。

営業中のホテルでも、看板やサインを替えられますか?

替えられます。夜間や土日祝の工事もできるため、客の少ない時間に作業を分けて進めます。写真から概算をお出しし、ご相談・お見積りは無料です。

参考にした資料

この記事について

全国看板施工・点検ナビ

運営:GREEN MEDIA(株式会社グリーンクロス グリーンメディア事業部)

監修:横田悠介(屋外広告士)

看板の製作・施工・点検・修理・撤去を、全国61拠点のネットワークで行っています。記事は、屋外広告士の監修のもとで作っています。記事の中の法令や自治体のルールは、国や自治体が公表している資料で確かめた内容で、使った資料は記事の最後に載せています。公開する前と、内容を直すときには、資料と照らし合わせて確かめています。写真は、グリーンクロスグループが手がけた看板と、グループの工場・施工の現場で撮影したものです。

ホテル・旅館の看板とサインは、写真1枚から無料でご相談ください。

建物の外観と館内の写真があれば、外観の看板から客室の表示まで、替える範囲と進め方をご案内します。全国61拠点のネットワークで全国の施設に対応し、夜間や土日祝の工事、多言語の表示の差し替え、屋上看板の点検も承ります。写真から概算をお伝えし、正式なお見積りは、仕様と現地を確かめてからお出しします。ご相談・お見積りは無料です。

お電話でのご相談はこちら

0120-418-963

受付時間 9:00〜17:30(土日祝・年末年始除く)

設置場所の写真・ロゴデータの添付も可能です。もちろん、なくてもご相談いただけます。