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看板の種類

立体看板の種類と作り方。価格の決まり方と、許可・取り付け・点検まで

店の名物や商品の形を大きくした立体看板は、通りの向こうからでも、何の店かが形で伝わる看板です。屋外に出す造形は、たとえば発泡材を削って形を作り、FRP(繊維強化プラスチック)で覆って塗装します。価格は面積ではなく、大きさと形の複雑さ、仕上げ、骨組みと取り付けで決まります。デザインから製作・取り付け・塗り直し・点検まで、形の写真やスケッチからご相談いただけます。

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GREEN MEDIA(グリーンクロス)
商店街の中華料理店の入口の上に付けた、大きな焼き餃子の形の立体看板と、その上の店名の横長の看板。入口に赤いのれん
商店街の中華料理店の入口の上に付けた、焼き餃子の形の立体看板と、店名の横長の看板。名物の料理を形にすると、店名を読む前に、何の店かが伝わります。

この記事のポイント

  • 01立体看板は、料理・商品・キャラクター・ロゴなどの形を、平らな板ではなく立体に作った看板です。文字やロゴを一つずつ立体にした箱文字・切り文字を、立体看板と呼ぶこともあります
  • 02屋外の造形は、発泡材で形を作り、FRP(樹脂とガラス繊維)で覆って塗装する作り方があります。重さと風の力は、中の骨組みと取付金具で建物や基礎に伝えます
  • 03高さ4m超の広告塔・装飾塔などは、原則として確認申請。防火地域で屋上に載せる造形と高さ3m超の造形は、原則として主要な部分を不燃材料で造るか覆います。立体の表示面積の数え方は、地域で違います
  • 04価格は面積ではなく、大きさと形の複雑さ・塗装・照明・骨組み・取り付けの方法・運搬・許可で決まります
  • 05デザインから製作・取り付け・塗り直し・点検・撤去まで、全国の現場をひとつの窓口でお受けします。付けたい場所の写真と、形の写真やスケッチから、概算をお出しします

立体看板は、形そのもので、何の店かを伝える看板です

立体看板とは、料理や商品、キャラクター、ロゴなどの形を、平らな板ではなく立体に作った看板のことです。店の目印になる造形の看板のほか、文字やロゴを一つずつ立体にした箱文字・切り文字を、立体看板と呼ぶこともあります。

平らな看板は、店名を読んでもらって、はじめて何の店かが伝わります。立体看板は、形そのものが目に入るため、離れた場所や走る車の中からでも、名物の料理や扱う商品が伝わります。巨大な料理の造形は、それだけで通りの目印になります。

商店街の飲食店、郊外の道路沿いの店、観光地の土産物の店、テーマのある施設などで見かけます。屋内の売り場や、催しの会場の飾りとして作ることもあります。

「立体看板」と呼ばれる2つのもの

  • 造形の看板(この記事)料理・商品・キャラクター・動物・ロゴの形を、発泡材・FRP・金属・木などで立体に作り、塗装します。形そのもので、何の店かを伝えます。
  • 立体の文字店名や社名の文字とロゴを、一つずつ立体にして壁に付けます。切り文字・カルプ文字・箱文字の違いは、箱文字・切り文字・カルプ文字の違いで説明しています。

呼び方は、会社やサイトによって違います。頼むときは、形の写真やスケッチを見せると、話が食い違いません。

犬と猫の形の装飾と、緑色の店名の立体の文字を組み合わせたDOGGY'S ISLANDの入口
グリーンクロスグループが手がけた看板(DOGGY'S ISLAND)。緑色の店名の立体の文字に、上の階の手すりの犬と猫の形の飾りを組み合わせた入口です。立体なのは店名の文字で、犬と猫の飾りは平らな板の形です。文字と形の飾りは、入口全体の看板として一緒に計画できます。

種類は、素材と置く場所の組み合わせで選びます

立体看板は、形を作る素材(FRP・発泡材・金属・木)と、置く場所(屋上・壁・地面・屋内や催しの会場)の組み合わせで選びます。屋外に長く出すなら、日光と雨と風に耐えるつくりに、屋内や催しで使うなら、軽くて運びやすいつくりにします。

図1立体看板の種類の地図
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  1. 屋根・屋上に載せる造形架台(看板を載せる鉄骨の台)の上に、大きな造形を載せます。遠くの道路からも目に入ります。
  2. 壁に付ける造形外壁に金具で留める造形です。道路の上に出るときは、原則として道路の占用の許可が要ります。
  3. 入口の横に立てる造形台座や基礎の上に、キャラクターや商品の形を立てます。通る人の目の高さで見せられます。
  4. 内側から光る立体中に照明を入れて、形ごと光らせます。夜の通りの目印になります。
  5. 立体の文字店名やロゴの文字を、一つずつ立体にして壁に付けます。
  6. 屋内・催しの軽い造形雨や風を受けない場所で使う、発泡材などの軽い造形です。店内の飾りや、催しの会場で使います。

店が並ぶ通りを、正面から見た模式図です。左の店の入口の上の横長の板は、比べるための平らな看板です。

表1立体看板の主な種類と、向いている場所
  • FRPの造形

    つくり
    発泡材などで作った形を、FRPで覆って塗装する
    向いている場所
    屋外に長く出す(屋上・壁・地面)
    気をつけること
    中の骨組みと取付部のさび。色があせたら塗り直す
  • 発泡材の造形

    つくり
    発泡スチロールなどを削って形を作り、表面を仕上げる
    向いている場所
    屋内・催し・短い期間の飾り
    気をつけること
    軽いぶん、風で動きやすい。日光(紫外線)に当てない
  • 金属の造形

    つくり
    金属の板や棒を切って曲げ、溶接して形を作る
    向いている場所
    屋外に長く出す・記念の造形
    気をつけること
    さびと重さ。取付部と下地の強さ
  • 木の造形

    つくり
    木を削る・組んで形を作り、塗装する
    向いている場所
    店先・軒下・屋内
    気をつけること
    雨と日差しで傷みやすい。塗装で守る
  • 内側から光る立体

    つくり
    光を通す素材で作った形の中に、照明を入れる
    向いている場所
    夜も見せたい屋外・店内
    気をつけること
    電源の工事と、照明の交換のしかた
  • 立体の文字

    つくり
    文字やロゴを一つずつ立体にする
    向いている場所
    外壁・入口のまわり・受付
    気をつけること
    選び方は箱文字の記事へ

一般的な傾向です。同じ種類でも、大きさ・使う製品・置く場所の日当たりと風で、向き不向きが変わります。

素材ごとの性質と、傷みやすいところ

立体看板の素材のうち、FRPと発泡スチロールは、それぞれの団体が性質を説明しています。看板の中の鉄骨と、表面の塗装の傷み方は、看板の安全管理ガイドブックが、袖看板などの看板について説明しています。

表2立体看板の素材と、団体の資料にある性質
  • FRP(繊維強化プラスチック)

    資料にある性質
    主な成分は樹脂とガラス繊維。強くて軽い、錆びない、腐らないなどの特性がある(強化プラスチック協会)
    立体看板での考え方
    屋外に出す造形の表面を覆って固める。軽くても、大きな造形は中の骨組みで支える
  • 発泡スチロール

    資料にある性質
    製品の体積の98%が空気。刃物や電熱線で簡単に加工できる。直射日光(紫外線)にさらされなければ、半永久的に形を保つ(発泡スチロール協会)
    立体看板での考え方
    形を削り出す芯に向く。屋外で日に当てるなら、むき出しにせず表面を覆う
  • 塗装の膜

    資料にある性質
    紫外線・熱・雨(酸性雨)などで劣化し、腐食する(看板の安全管理ガイドブック)
    立体看板での考え方
    色を見せるだけでなく、表面を守る膜。色あせは塗り直しの合図
  • 中の鉄骨・取付金具

    資料にある性質
    外側はきれいでも、取付金具や内部の鉄骨にさびが進み、強度を保てなくなるおそれがある(同じガイドブックの袖看板の項)
    立体看板での考え方
    外から見えない骨組みほど、作るときにさびへの備えを決め、点検で確かめる

看板の安全管理ガイドブックは2024年6月 第4版です。金属や木の性質は、看板の素材の記事と、木製看板の記事で比べています。

FRPの造形は、デザイン・原型・FRP・塗装・骨組みの順に進みます

屋外に出すFRPの造形は、たとえば、形を決めるデザイン、発泡材を削る原型、FRPで覆う表面、塗装、骨組みと取付金具、運搬、取り付けの順に作ります。作り始める前に、置く場所と取り付け方を決めておきます。

図2立体看板ができるまで
  • 形を決める

    スケッチや写真、ロゴから形を決めます。正面・横・上から見た絵や、3Dのデータで、大きさと形のつり合いを確かめます。

  • 原型を削る

    発泡スチロールなどの発泡材を、電熱線や刃物で削って形を作ります。発泡スチロール協会も、刃物や電熱線で簡単に加工できる素材と説明しています。

  • FRPで覆う

    原型の表面に、ガラス繊維と樹脂を重ねて固め、FRPの層にします。屋外で日光や雨を受ける造形の表面を、固く丈夫にします。

  • 塗装して仕上げる

    表面をなめらかに整えてから、色を塗り分けます。料理のつやや、商品の質感も、塗装で表します。

左上から右下へ進む、作り方の模式図です。

立体看板を作って付けるまでの流れ

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    置く場所と見せ方を決める

    屋上・壁・入口の横・店内のどこに置き、どこから見せるかを決めます。置く場所で、作れる大きさと重さ、要る手続きが変わります。

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    形をデザインする

    スケッチや写真、ロゴから、形と色を決めます。正面から見せるだけなら、裏側を平らにした半立体にもできます。

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    原型を作る

    発泡材を削って、実物の大きさの形を作ります。同じ形をいくつも作るなら、原型から型をとって作れます。

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    FRPで覆い、塗装する

    表面をFRPで覆って固め、なめらかに整えてから塗装します。

    工房で、発泡材を削って形を作った大きなソフトクリームの立体看板に、脚立に上った作業員がガラス繊維と樹脂を重ねて塗る様子
    発泡材の原型に、ガラス繊維と樹脂を重ねて塗る作業
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    骨組みと取付金具を組み込む

    中に鉄骨などの骨組みを通し、架台や壁に留める金具をつなぎます。あとから見えなくなる部分なので、さびへの備えと、点検のしかたを、この段階で決めます。

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    運んで、現場で組み立てる

    大きな造形は、運べる大きさに分けて作り、現場で組み立てる場合もあります。運び込む道と、作業車を止める場所も確かめます。

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    取り付けて、固定を確かめる

    クレーンや高所作業車で据え付け、ボルトの締め付けを確かめます。光る造形は、配線を電源につなぐ電気工事を、原則として電気工事士の資格を持つ人が行います。

ポイント:形の元は、写真やスケッチでかまいません

立体看板の形は、料理や商品の写真、キャラクターのイラスト、手描きのスケッチから起こせます。グリーンクロスでも、ロゴや手書きのラフ、Word・PowerPointの原稿から、製作できる形へ整えます。正面だけでなく、横や後ろから見た写真があると、形を決めやすくなります。

重さと風は、中の骨組みと取付部で受け止めます

立体看板は、平らな看板より奥行きがあり、形によっては重く、風も受けます。造形の重さと風の力は、中の骨組みから取付金具・架台・基礎を通して、建物や地面に伝えます。屋上や壁に付けるなら、建物がその重さを受け止められるかを、先に確かめます。

図3屋上に載せる立体看板のつくり(断面)
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  1. 発泡材の芯形を作る、軽い芯です。この図では、削って作った原型が、そのまま芯になっています。
  2. FRPの層ガラス繊維と樹脂で、芯の表面を覆って固めた層です。
  3. 塗装色を見せる、いちばん外側の膜です。紫外線や熱、雨で少しずつ傷みます。
  4. 中の骨組み造形の中に通した鉄骨などです。重さと風の力を、取付部へ伝えます。
  5. 取付金具とボルト骨組みを架台に留める部分です。さびとゆるみを、点検で確かめます。
  6. 架台屋上に組む鉄骨の台です。建物の構造に合わせて留めます。

屋上の架台に載せた造形を、縦に切って横から見た模式図です。左の3本の矢印は、造形が受ける風の力を表します。

看板の安全管理ガイドブック(2024年6月 第4版)は、袖看板について、風を受けやすい形で、取付金具で留める接合部分に大きな負荷がかかると説明しています。骨組みが外から見えない立体看板も、取付部の負荷と、内部の鉄骨のさびに気をつけて作り、点検します。

表3置く場所ごとの、支え方と確かめること
  • 屋上・屋根の上

    支え方
    屋上に架台を組み、造形を留める
    確かめること
    建物の構造と防水、架台を留める位置、防火地域かどうか
  • 壁

    支え方
    外壁に金具とボルトで留める
    確かめること
    壁の材質と下地の強さ、道路の上に出るか
  • 地面(入口の横・敷地)

    支え方
    基礎をつくり、台座や支柱で立てる
    確かめること
    地中の埋設物、基礎の大きさ、造形の高さ
  • 店内・催しの会場

    支え方
    床に置く・天井から吊る
    確かめること
    通路をふさがないか、会場の決まり(素材・高さ)

壁の下地に合った留め方は看板の取り付け方の記事で、基礎と支柱は自立看板の記事で説明しています。

高さ4m超は確認申請。防火地域の屋上と3m超は不燃材料。表示面積の数え方は地域で違います

高さが4mを超える広告塔・広告板・装飾塔などは、原則として建築基準法の確認申請が必要です。防火地域では、建物の屋上に設ける造形と、高さが3mを超える造形は、原則として主要な部分を不燃材料で造るか覆います。屋外広告物の許可が要るかは、出す場所の地域の決まりと表示面積などで決まり、立体の面積の数え方も地域で違います。

図4立体看板にかかわる主な決まり(横から見た図)
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  1. 屋上の造形防火地域で建物の屋上に設ける看板・広告塔・装飾塔などは、高さにかかわらず、原則として主要な部分を不燃材料で造るか覆います(建築基準法 第64条)。
  2. 道路の上に出る造形道路の上(上空)に出す看板は、原則として道路の占用の許可が要ります。基準は地域で違い、たとえば名古屋市は、出幅1m以下・厚さ0.5m以下などの基準を決めています。
  3. 道路で作業するクレーン車道路で工事や作業をするときは、原則として、場所を管轄する警察署長の許可を受けます(道路交通法 第77条)。
  4. 照明の配線光る造形の配線を電源につなぐ電気工事は、原則として電気工事士の資格を持つ人が行います。
  5. 敷地に立てる造形防火地域で高さが3mを超えるものも、原則として主要な部分を不燃材料で造るか覆います。
  6. 高さ地面から造形の上端までの高さ。4mを超える広告塔・広告板・装飾塔などは、原則として工作物の確認申請が必要です(建築基準法 第88条・施行令 第138条)。

ビルと道路、敷地に立てた造形を、横から見た模式図です。

表4立体看板に関わる主な決まり
  • 工作物の確認申請

    内容
    高さが4mを超える広告塔・広告板・装飾塔・記念塔などは、原則として確認申請が必要(建築基準法 第88条・施行令 第138条)
    確かめる先
    建築の確認の窓口
  • 防火地域の材料

    内容
    防火地域で、建物の屋上に設けるものと、高さ3mを超えるものは、原則として主要な部分を不燃材料で造るか覆う(建築基準法 第64条)
    確かめる先
    建物がある場所の防火地域の指定と、主要な部分の範囲(特定行政庁・指定確認検査機関)
  • 屋外広告物条例の許可

    内容
    自分の店の造形でも、常時か一定の期間続けて屋外で人に見せるなら、原則として屋外広告物。許可が要る大きさと、立体の面積の数え方は地域で違う
    確かめる先
    看板を出す場所の自治体
  • 道路の上に出す

    内容
    道路の上(上空)に出す看板は、原則として道路の管理者の占用の許可が要る。基準は地域で違う
    確かめる先
    道路の管理者
  • 工事で道路を使う

    内容
    道路にクレーン車や作業車を止めて作業するときは、原則として、場所を管轄する警察署長の許可が要る(道路交通法 第77条第1項第1号)
    確かめる先
    所轄の警察署
  • 電気の工事

    内容
    光る造形の配線を電源につなぐ電気工事は、原則として電気工事士の資格を持つ人が行う(電気工事士法)
    確かめる先
    工事を行う会社
  • 建物の持ち主の承諾

    内容
    借りている建物の屋上や外壁に付けるときは、持ち主や管理会社の承諾を先に得る
    確かめる先
    建物の持ち主・管理会社

法令は2026年11月時点の内容です(建物の持ち主の承諾は、法令ではなく、契約や管理の取り決めによるものです)。確認申請の4m・防火地域の3mの測り方と、造形がどの工作物にあたるかは、建物がある場所の確認の窓口で確かめます。

法令・ルール:防火地域の屋上と3m超は、表面の素材から決めます

国土交通省のQ&Aは、看板では、枠組みだけでなく表面の構成材料も「主要な部分」に含むと解されるとしています。不燃材料は、国の告示(平成12年 建設省告示第1400号)で定められています。コンクリート・れんが・瓦・鉄鋼・アルミニウム・金属板・ガラス・モルタル・しっくい・石などで、令和4年の改正で「厚さが10mm以上の壁土」も加わりました。FRPや発泡スチロールは、告示の材料に入っていません。告示の材料のほかに国の認定を受けた製品もあり、国土交通省が認定の一覧を公開しています。表面をFRPで仕上げる造形は、どこまでを不燃材料で造るか覆うかを、特定行政庁(建築の確認の窓口)か指定確認検査機関で確かめます。

この決まり(建築基準法 第64条)は防火地域のもので、準防火地域は対象に入っていません。ただし、準防火地域でも、道路の占用の基準などで材質が決まっていることがあります(名古屋市の突出看板は難燃性)。

法令・ルール:道路の上に出す造形は、占用の基準に収まるかを確かめます

名古屋市は、道路の上(上空)に突き出す看板の占用の基準を決めています。道路境界からの出幅は1m以下、看板の厚さは0.5m以下で、材質は難燃性のものです。看板の最下部と路面の距離は4.5m以上で、歩道の上は2.5m以上にできます。奥行きのある造形は、この厚さと出幅に収まるかを、形を決める前に確かめます。基準は地域で違います。

立体の表示面積は、形ごとの式で数える地域もあります

屋外広告物の許可が要るかは、出す場所の地域の決まりと、看板の表示面積などで決まります。たとえば横浜市では、自分の店や会社の看板(自家用)は、1つの敷地で表示面積の合計が10㎡を超えると申請が必要です。景観計画区域の中では、10㎡以下でも許可が要る場合があります。

立体の造形は、どの面を表示面として数えるかが、形によって変わります。広島市の「屋外広告物の手引き」は、広告塔の表示面積の数え方を、形ごとに示しています。

  • 円柱の形:側面の面積(2πrh。r は半径、h は高さ)
  • 球の形(手引きでは「円形」の広告塔):4πr²(r は半径)
  • 平面を組み合わせた形:表示面の枠組の大きさ(縦×横)
  • 複雑な形:単純な形にして、最大の長さ×最大の幅(高さ)
  • 支柱・基礎:原則として数えない

数え方は地域で違います。造形の形が決まったら、出す場所の自治体で、どの数え方になるかを確かめます。地域の決まりは、地域ごとの看板のルールで調べられます。

価格は、面積ではなく、大きさと形の複雑さ、仕上げと取り付けで決まります

立体看板の価格は、平らな看板のように面積だけでは決まりません。大きさと形の複雑さ、素材とつくり、塗装、照明、骨組みと取付金具、取り付けの高さと作業の方法、運搬、許可と手続き、いまの看板の撤去で決まります。条件で大きく変わるため、相場を1つの金額では言えません。

表5立体看板の価格が決まる条件
  • 大きさと形の複雑さ

    価格が変わる理由
    同じ高さでも、細かい凹凸や細い部分が多い形ほど、原型を削る手間と、FRPで覆う手間が増える
  • 素材とつくり

    価格が変わる理由
    発泡材だけか、FRPで覆うか、金属で作るか。全体を立体にするか、裏が平らな半立体にするか
  • 塗装

    価格が変わる理由
    色の数と、塗り分けの細かさ。料理のつやなど、質感の表し方
  • 照明

    価格が変わる理由
    内側から光らせるか、外から照らすか。電源の位置と、配線の長さ
  • 骨組みと取付金具

    価格が変わる理由
    造形の大きさと重さ、風の受け方に合わせた鉄骨。屋上の架台や、地面の基礎が要るか
  • 取り付けの高さと方法

    価格が変わる理由
    脚立で届くか、高所作業車やクレーンが要るか。作業の人数と時間
  • 運搬

    価格が変わる理由
    1つのまま運べるか、分けて運んで現場で組み立てるか
  • 許可と手続き

    価格が変わる理由
    確認申請・屋外広告物の許可・道路の許可が要るか。自治体に納める手数料(額は地域で違う)
  • いまの看板の撤去

    価格が変わる理由
    架け替えなら、古い看板の取り外し・運搬・処分と、取付部の補修
  • 作業の時間帯

    価格が変わる理由
    夜間や休日の作業、営業中の店での段取り

金額は、形と現場の条件で変わるため、この記事には載せていません。

費用を抑えたいときは、つくりから見直せます。正面からだけ見せる造形なら、裏側を平らにした半立体にして、材料と手間を減らす方法があります。屋内の飾りなら、FRPで覆わない軽いつくりにできることもあります。

見積もりを比べるときは、素材とつくり、骨組み、取り付けの方法、撤去や手続きのご案内が、どこまで含まれているかをそろえて見ます。作る会社と付ける会社が分かれるときは、骨組みと取付部をどちらが受け持つかも、見積もりの段階で確かめます。

見積もりの前にそろえておきたいもの

  • 付けたい場所の写真(建物の全体と、付けたい位置の近く)
  • 形の元になる写真・イラスト・ロゴ(手描きのスケッチでも分かります)
  • 希望の大きさ(だいたいの高さと幅)
  • 置く場所(屋上・壁・入口の横・店内)と、出しておく期間
  • 夜も光らせたいか
  • 借りている建物なら、持ち主や管理会社の承諾が得られそうか

写真に人や車が写っていると、大きさの見当をつけやすくなります。

色あせは塗り直し、取付部のさびとゆるみは点検で確かめます

立体看板は、日光と雨で塗装の色があせ、取付金具や中の鉄骨はさびていきます。表面の色あせは塗り直しで整え、外から見えない骨組みと取付部は、点検で近づいて確かめます。

表6手入れと点検で見るところ
  • 塗装

    起きやすいこと
    色あせ、つやがなくなる、はがれ
    対応
    塗り直す。色や形を変えるなら、許可の手続きも確かめる
  • FRPの表面

    起きやすいこと
    ひび、欠け、ぶつけた跡
    対応
    補修してから塗り直す。補修の範囲を確かめて、お見積りに明記
  • 取付金具・ボルト

    起きやすいこと
    さび、ゆるみ
    対応
    締め直す・替える。さびが進んでいれば部材を替える
  • 中の鉄骨・架台

    起きやすいこと
    外から見えないところのさび
    対応
    近づいて確かめる。必要なら、造形を外して確かめる
  • 照明

    起きやすいこと
    点かない、ちらつく
    対応
    照明や電源の装置を替える

塗り直しで色や形を変えるときの手続きは、地域で違います。看板の塗装・塗り替えの記事で、地域の例を紹介しています。

看板の安全管理ガイドブック(2024年6月 第4版)は、塗膜が紫外線や熱、雨(酸性雨)などで劣化し、腐食するとしています。老朽化した看板は、専門の業者に頼んで内部の構造まで点検し、補修や取り替えをするよう勧めています。立体看板は、表面がきれいに見えても、中の骨組みの状態は外から分かりません。

高所作業車のバケットで、ビルの壁面の看板を取り付ける2名の作業員
高所作業車のバケットに乗った作業員(グリーンクロスグループの施工の現場)。高い所にある看板の取付部は、作業車で近づいて確かめます。

日ごろ、離れた場所から見て確かめたいこと

  • 造形や架台が傾いていないか
  • 取付金具や架台のさびがないか
  • 表面にひびや欠けがないか
  • 光る造形に、点かない部分がないか
  • 部材の欠けや、外れかけがないか
  • 色があせて、見えにくくなっていないか

看板の安全管理ガイドブック(2024年6月 第4版)の、所有者の日常点検の項目(傾き・さび・ひび・不点灯・部材の欠落など)がもとです。立体看板に合わせて言い換え、色あせを足しました。ガイドブックは、震度5強以上の地震や大型の台風のあとは、専門の業者に臨時の点検を頼むよう勧めています。

立体看板で見落としやすいところ

  • 外側がきれいでも、中の骨組みはさびる:ガイドブックは、取付金具や内部の鉄骨のさびで、強度を保てなくなるおそれがあるとしています
  • 防火地域の屋上や高さ3m超では、表面の素材まで決まる:国土交通省のQ&Aは、看板の表面の構成材料も「主要な部分」に含むと解されるとしています。FRPや発泡スチロールは、告示の不燃材料に入っていません
  • 道路の上に出すと、占用の基準がある:基準は地域で違います。たとえば名古屋市の突出看板は、出幅1m以下・厚さ0.5m以下です
  • 運び込む道と、据え付ける場所:大きな造形は、分けて運ぶ場合もあります
  • 外したFRPは、原則として産業廃棄物になる:運搬と処理は、都道府県の許可(収集運搬・処理)を持つ業者に委託します(強化プラスチック協会)

手作りできるのは、屋内や催しで使う軽い造形まで

発泡スチロールは、刃物や電熱線で加工しやすく、店内の飾りや催しで使う軽い造形なら、自分で作る人もいます。屋外に固定するもの、高い所に付けるもの、重いもの、光らせるものは、構造と許可、電気の工事がかかわるため、看板の会社に頼みます。

  • 自分で作りやすいもの店内の飾りや、催しの小道具など、雨や日光を受けない軽い造形です。持ち運べて、作り直しやすいものに向いています。店先に置くなら、風で倒れたり飛んだりしないよう、重さと固定を考えます。
  • 看板の会社に頼むもの壁・屋根・屋上に付けるもの、光らせるもの、道路の上に出すもの、高さが4mを超えるものです。高い所の作業と取付部、電気の工事、道路の占用の許可や確認申請がかかわり、落ちたときの危険も大きくなります。

発泡スチロール協会は、発泡スチロールが形を半永久的に保てるのは、直射日光(紫外線)にさらされない場合としています。屋外に長く出すなら、表面を覆うつくりと、風に耐える固定が要ります。

展示会や催しの会場に持ち込む造形は、会場や主催者の決まりで、使える素材や高さが決まっていることがあります。作る前に、出展の規定を確かめます(展示会のブースの看板)。

店内や催しで使う等身大パネルは、グループの通販サイトの看板通販サインシティ(別のタブで開きます)でも扱っています(屋内用はスチレンボード、屋外用はアルミ複合板)。カルプ・ステンレス・アルミ複合板・アクリルの立体文字もあります。建物に合わせて作る造形と、取り付け・点検・撤去は、グリーンクロスへご相談ください。

補足:自分で作った造形の、取り付けだけのご依頼は

作りの分からない自作の造形は、取り付けたあとの安全を確かめられないため、取り付けだけのご依頼は、原則としてお受けしていません。屋外に付けるつもりなら、作る前にご相談ください。形のスケッチから、素材とつくり、取り付けの方法まで一緒に考えます。

立体看板のデザインから製作・取り付け・点検まで、全国の現場をひとつの窓口でお受けします

グリーンクロスは、立体看板の形のデザインから、製作、取り付け、塗り直し、点検、撤去まで、まとめてお受けします。全国61拠点のネットワークと、47都道府県での屋外広告業の登録で、東京・大阪をはじめ全国の現場に、窓口はひとつのまま対応します。夜間や土日祝の工事もできます。

立体看板を頼む会社を選ぶときは、作ることだけでなく、取り付けと許可、そのあとの点検まで、同じ窓口で相談できるかを見ます。グリーンクロスは、看板に関することは基本的にすべてお受けしていて、全国に店舗を展開する企業にも、この規模から選ばれています。

造形は、内容に応じてグループの工場か協力会社で製作します。高所作業車やクレーン車を使う大型の看板も、現場に近い拠点が取り付けます。東京本部・大阪支店・福岡支店のほかにも拠点が全国にあり、各地の看板の協力会社とも連携しています。

ご相談からの進み方

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    写真とスケッチを送る

    付けたい場所の写真と、形の元になる写真・イラスト・ロゴをお送りください。手描きのスケッチでも分かります。写真から概算もお出しできます。

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    現地で確かめる

    建物の構造、壁や屋上の下地、作業車を止める場所と、許可や確認申請が要るかを確かめます。

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    形と仕様を決め、正式なお見積り

    大きさ・素材・つくり・色・照明・取り付けの方法を決め、撤去や処分、手続きのご案内をどこまで含むかを、お見積りに明記します。ご相談・お見積りは無料です。

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    製作

    内容に応じて、グループの工場か協力会社で製作します。

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    取り付け

    夜間や土日祝の工事もできます。営業中の店や、交通量の多い道路沿いの段取りもご相談ください。

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    塗り直しと点検

    色あせの塗り直しや、取付部の点検もお受けします。屋外広告士が点検し、点検の報告書が要る地域では、自治体の様式に沿って報告書を作成します。

全国に店舗がある企業の、店ごとの立体看板や、そろいの造形も、全国・多店舗の一括対応で、窓口ひとつでお受けします。

よくあるご質問

立体看板とは、どんな看板ですか?

料理や商品、キャラクター、ロゴなどの形を、平らな板ではなく立体に作った看板です。形そのものが目に入るため、離れた場所からでも何の店かが伝わります。文字やロゴを一つずつ立体にした箱文字・切り文字を、立体看板と呼ぶこともあります。

立体看板の価格は、何で決まりますか?

面積ではなく、大きさと形の複雑さ、素材とつくり、塗装、照明、骨組みと取付金具、取り付けの高さと作業の方法、運搬、許可と手続き、いまの看板の撤去で決まります。条件で大きく変わるため、付けたい場所の写真と、形の元になる写真やスケッチから、概算をお出しします。

FRPの立体看板は、何でできていますか?

FRP(繊維強化プラスチック)は、樹脂とガラス繊維を主な成分とする材料で、強くて軽く、錆びない、腐らないといった特性があります(強化プラスチック協会)。立体看板では、発泡材などで作った形の表面をFRPで覆って固め、塗装して仕上げる作り方があります。中には、重さと風を支える鉄骨などの骨組みを通します。

発泡スチロールの看板は、屋外で使えますか?

発泡スチロール協会は、発泡スチロールは直射日光(紫外線)にさらされなければ、半永久的に形を保てると説明しています。屋外で日に当てるなら、むき出しのままにせず、表面をFRPや塗装で覆うつくりにして、風で動かないように固定します。屋内や、短い期間の催しで使う軽い造形には向いています。

立体看板を付けるのに、許可は要りますか?

屋外で人に見せる立体看板は、自分の店のものでも原則として屋外広告物にあたり、地域で決められた大きさを超えると許可が要ります。横浜市の景観計画区域のように、小さくても許可が要る地区もあります。立体の表示面積の数え方は、地域で違います。高さが4mを超える広告塔・装飾塔などは、原則として確認申請が要り、道路の上に出すなら、原則として道路の占用の許可も要ります。防火地域で屋上に載せるか、高さが3mを超えるなら、原則として主要な部分を不燃材料で造るか覆います。

立体看板は、手作りできますか?

店内の飾りや、催しで使う軽い造形なら、発泡スチロールを刃物や電熱線で削って、自分で作る人もいます。屋外に固定するもの、高い所に付けるもの、重いもの、光らせるものは、構造と許可、電気の工事がかかわるため、看板の会社に頼みます。作りの分からない自作の造形は、取り付けだけのご依頼を原則としてお受けしていないため、屋外に付けるなら、作る前にご相談ください。

FRPの立体看板は、何年くらいもちますか?

置く場所の日当たりや雨風、塗装の状態、中の骨組みのさびで変わるため、何年と言い切れません。看板の安全管理ガイドブック(2024年6月 第4版)は、塗膜が紫外線や熱、雨(酸性雨)などで劣化するとしています。老朽化した看板は、専門の業者に内部の構造まで点検してもらうよう勧めています。立体看板も、色あせの塗り直しと取付部の点検を続け、状態を見て判断します。

東京や大阪以外でも、立体看板を頼めますか?

頼めます。グリーンクロスは、東京本部・大阪支店・福岡支店のほかにも、全国に拠点があります(全国61拠点)。各地の看板の協力会社とも連携し、窓口はひとつのまま全国の現場に対応します。全国47都道府県で屋外広告業の登録を行っています。古くなった立体看板の塗り直し・点検・撤去もお受けします。

参考にした資料

この記事について

全国看板施工・点検ナビ

運営:GREEN MEDIA(株式会社グリーンクロス グリーンメディア事業部)

監修:横田悠介(屋外広告士)

看板の製作・施工・点検・修理・撤去を、全国61拠点のネットワークで行っています。記事は、屋外広告士の監修のもとで作っています。記事の中の法令や自治体のルールは、国や自治体が公表している資料で確かめた内容で、使った資料は記事の最後に載せています。公開する前と、内容を直すときには、資料と照らし合わせて確かめています。

立体看板のご相談は、形の写真やスケッチからどうぞ。

付けたい場所の写真と、形の元になる写真・イラスト・ロゴが分かれば、合う素材とつくり、取り付けの方法、確かめる手続きと概算をご案内します。いまある立体看板の塗り直し・点検・撤去もお受けします。夜間や土日祝の工事もでき、全国61拠点のネットワークで全国の現場に対応します。ご相談・お見積りは無料です。

お電話でのご相談はこちら

0120-418-963

受付時間 9:00〜17:30(土日祝・年末年始除く)

設置場所の写真・ロゴデータの添付も可能です。もちろん、なくてもご相談いただけます。