看板の大きさ(サイズ)の決め方。見る距離・建物・地域の決まりから考えます
看板の大きさは、どこから読ませたいか(文字の高さ)、付ける場所の寸法、地域の決まりの3つで決まります。文字の高さから寸法を組み立て、壁の寸法と地域の決まりで上限を確かめ、最後に原寸で見え方を確かめると、大きすぎ・小さすぎを防げます。
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この記事のポイント
- 01文字の高さは、読ませたい距離で決まります(距離1mにつき、和文はおよそ4mmが目安)
- 02看板の寸法は、文字の高さと文字数に、行の間・余白・ロゴを足して組み立てます
- 03上限は、付ける壁の寸法と、地域の決まり(袖看板の出幅、屋上の看板の高さなど)で決まります。許可がいらない面積を超えるときは、許可の手続きが要ります
- 04袖看板の出幅と下端の高さ、高さ4mを超える看板の確認申請など、種類ごとの決まりもあります
- 05決める前に、原寸の紙やテープの枠を壁に当てて、読ませたい場所から見ます
看板の大きさは、3つの物差しで決まります
看板の大きさは、読ませたい距離から出す文字の高さ、付ける場所の寸法、地域の決まりの3つで決まります。文字の高さから出した大きさが下限で、壁の寸法と決まりが上限です。その間で、建物と通りに合う大きさを選びます。
読ませたい距離
通りの向こう、交差点、店の前など、看板を読ませたい場所までの距離から、文字の高さの目安が決まります。文字が決まると、看板の大きさの下限が見えてきます。
付ける場所の寸法
壁の幅、窓や入口の位置、隣の店との境目で、付けられる範囲が決まります。袖看板なら壁から出せる長さ、自立看板なら敷地の広さです。
地域の決まり
袖看板の出幅や屋上の看板の高さなど、地域と看板の種類ごとの決まりが上限になります。自分の店の看板で許可がいらない面積を超えるときは、許可の手続きが要ります。
それぞれの物差しを表した模式図です。
大きな看板ほど、目に入りやすくなります。ただ、中小企業基盤整備機構のJ-Net21は、大きな看板は注目されやすい一方で、倒壊などの事故のリスクが高まるため、大きさを選ぶときに考えるよう呼びかけています。大きくすれば重さが増え、許可や取付の段取りも変わります。
反対に、小さすぎる看板は、店の前を通る人に気づいてもらいにくくなります。看板の大きさは、「大きいほどよい」でも「控えめに小さく」でもありません。読ませたい場所から読めて、付ける場所と地域の決まりに収まる大きさを探していきます。
文字の高さは、読ませたい距離から出します
公共施設の案内表示のガイドラインの表では、読める文字の高さの目安が、見る距離1mにつき和文でおよそ4mm、英文でおよそ3mmの割合になっています。まず看板ごとに、いちばん遠い読ませたい場所を決めます。
同じ店の看板でも、通りの向こうから店名を見つけてもらう看板と、店の前で読んでもらうお知らせとでは、読ませたい距離が違います。店名の看板なら道路の反対側や交差点、営業時間なら入口の前、というように、看板ごとに「いちばん遠い読ませたい場所」を決めます。
30m
- 和文(漢字・かな)
- 120mm以上
- 英文
- 90mm以上
20m
- 和文(漢字・かな)
- 80mm以上
- 英文
- 60mm以上
10m
- 和文(漢字・かな)
- 40mm以上
- 英文
- 30mm以上
4〜5m
- 和文(漢字・かな)
- 20mm以上
- 英文
- 15mm以上
1〜2m
- 和文(漢字・かな)
- 9mm以上
- 英文
- 7mm以上
名古屋市「福祉都市環境整備指針」(令和4年改定)の「文字の大きさの選択の目安」です。和文は書体の「木」、英文は「E」の高さで、その距離から読めるための目安です。
表の値は「以上」で示された、その距離から判読できるための目安です。ほかの看板に混じった店名に気づいてもらえるかどうかは、表からは分かりません。店名の看板は、表の値を下回らない範囲で案を出し、原寸で見え方を確かめて決めます。
表は30mまでですが、値は距離に比例しているので、看板の文字の大きさの計算ツールでは、30mより遠い距離も同じ割合で参考値を出せます。

ポイント:読ませたい距離は、地図アプリで測れます
地図アプリの距離を測る機能を使うと、看板を付ける位置から、読ませたい場所までの距離を測れます。現地で歩いて確かめる方法もあります。道路の向こう側から読ませたいなら、通りの幅がそのまま手がかりになります。
看板の寸法は、文字の高さに余白とロゴを足して組み立てます
看板の高さは、各行の文字の高さに、行の間と上下の余白を足した大きさです。横幅は、文字の幅と数、文字の間、ロゴ、左右の余白で決まります。入れる言葉が少ないほど、同じ看板で文字を大きくできます。
- 1行目の文字の高さ読ませたい距離から出した高さです。店名など、いちばん伝えたいことを大きくします。
- 1文字の幅と、文字の間漢字やかなは、1文字が正方形に近い枠に収まります。1文字の幅に文字数をかけ、文字の間(文字数より1つ少ない数)を足して、文字の列の長さを出します。
- ロゴロゴを入れるときは、ロゴの幅と、文字との間も足します。
- 2行目の文字業種や電話番号などを、1行目より小さな文字で入れます。行が増えると、看板の高さも増えます。
- 余白文字やロゴのまわりの空いた部分です。上下・左右に余白をとると、文字が読みやすくなります。
- 表示面の高さと幅高さは1と4に行の間と上下の余白(5)を、幅は文字の列(2)とロゴ(3)に左右の余白(5)を足した寸法が、表示面の大きさです。箱型の看板は、これに枠の分が加わります。
壁面の看板の表示面を正面から見た模式図です。四角は1文字ずつの大きさを表しています。
文字の高さ(下限)
- この例での考え方と計算
- 30m先から読むので、目安の表から和文120mm以上
文字の高さ
- この例での考え方と計算
- 見つけてもらうために余裕をみて、仮に200mmとする
文字の列の長さ
- この例での考え方と計算
- 1文字の幅を200mm、文字の間を40mmとすると、200mm×6+40mm×5=1,400mm
余白
- この例での考え方と計算
- 左右に200mmずつ、上下に100mmずつとると、幅は1,800mm、高さは400mm
表示面の大きさ
- この例での考え方と計算
- 幅1,800mm×高さ400mmで、面積は0.72㎡
説明のための仮の条件です。書体の形、ロゴの有無、余白のとり方で、寸法は変わります。
この例の面積は0.72㎡です。東京都なら、自分の店の看板の合計が10㎡以下(禁止区域では5㎡以下)であれば、許可はいりません。合計で数える地域では、袖看板やガラス面の看板など、店のほかの看板もあわせて確かめます。

店名のほかに、業種・電話番号・営業時間・宣伝の言葉まで全部入れると、文字はどれも小さくなります。遠くから読ませる看板には店名と業種を、近くで読ませる案内は入口の看板やガラス面に、と分けると、同じ大きさの看板でも店名を大きくできます。情報の絞り方は、見やすい看板のデザインの記事でも紹介しています。

袖看板のように文字を縦に並べる看板は、1文字の高さに文字数をかけ、文字の間と上下の余白を足したものが、看板の高さになります。横幅は出幅の決まりの中に収めるため、文字の幅に左右の余白を足した程度です。縦に長い看板は、入れられる文字の数が、看板の高さで決まります。
付ける場所を測ると、上限が見えてきます
壁面の看板なら、壁の幅、窓と入口の間の高さ、隣の店との境目が、付けられる範囲になります。換気口や配管などの設備、壁の材質と下地でも、付けられる場所は変わります。
- 壁の幅隣の建物や、隣の店との境目までの幅です。テナントの建物では、自分の店の区画の幅になります。
- 付けられる高さの範囲2階の窓の下から、1階の入口や窓の上までの高さです。窓や入口をふさがないように付けます。
- 地面からの高さ地面から、1階の入口の上(看板を付けられる範囲の下)までの高さです。見上げる角度や、高い位置の作業の方法にかかわります。
- 換気口などの設備換気口・配管・照明の器具などがあると、その場所をよけて付けます。
- 隣の店の看板隣の看板の位置や大きさも見て、埋もれないか、並んだときにちぐはぐにならないかを確かめます。
店舗の正面の模式図です。点線の枠が、看板を付けられる範囲の例です。
測るのは、壁の幅と高さ、窓や入口の位置です。写真と一緒に寸法が分かると、看板の大きさの案を出しやすくなります。高くて測れないところは、分かる範囲の寸法と写真があれば、それをもとに確かめ方をご案内します。

テナントのビルや商業施設では、看板を付けられる場所と大きさを、建物の側で決めていることがあります。ビルの袖看板の中の自分の店の枠や、壁面の看板の区画が決まっているなら、その寸法が上限です。管理会社や施設の決まりを、先に聞いておきます。
建物の前の通りも見ておきます。J-Net21は、現地で通る人の歩く向きや目の向きを観察して、看板を付ける場所・向き・角度・大きさを考えるよう勧めています。通りと平行に付ける壁面の看板は、歩道を歩く人からは斜めに見えるため、袖看板を組み合わせる方法もあります。
ポイント:高く付けるほど、近くからは見上げる形になります
高い位置の看板は遠くから見えますが、店の前の歩道からは見上げる形になります。名古屋市の福祉都市環境整備指針は、遠くから見る案内表示を、見る位置から見上げる角度が10°より小さい範囲で、なるべく高く掲げるのが適当としています。公共施設の案内表示の目安ですが、店の看板でも、読ませたい場所から見上げすぎない高さかを見ておきます。
付ける場所で、先に調べておくこと
- 付けたい壁の幅(隣との境目まで)と高さ
- 窓・入口・換気口などの位置と大きさ
- 地面から、付けたい位置までの高さ
- 読ませたい場所(道路の向こう側・交差点など)までの距離
- 壁の材質(コンクリート・ALC・金属のパネル・タイルなど)
- テナントの建物なら、看板の区画や建物の決まり
分からないところは空けたままで大丈夫です。
許可がいらない大きさは、地域によって違います
自分の店の看板(自家用広告物)は、表示面積が基準以内なら、許可がいらないとする自治体が多くあります。基準は、東京都の合計10㎡以下、大阪市の1つあたり7㎡以内、京都市の合計2㎡以下のように、地域で大きく違います。
屋外に出す看板は、自分の店の看板でも、原則として屋外広告物条例の対象です。基準を超えると、許可を受けて出すことになります。ただし、許可を受けても出せる面積に上限がある地域や、出せない種類の看板がある地域もあります(東京都の住居専用地域などは、許可を受けても合計20㎡まで。京都市は屋上の看板を市内全域で禁止)。許可には手数料と期間があり、続けて出すときは更新の手続きも要ります。
許可を受けるときは、申請書のほか、設置場所の位置図や配置図、看板の寸法や表示内容が分かる図面、設置場所の写真、土地や建物の持ち主の承諾書などをそろえるのが一般的です(必要な書類は自治体で違います)。大きさを決めた段階の図面が、申請の図面のもとになります。
札幌市
- 許可がいらない目安
- 合計が10㎡以下で、高さ20m以下
仙台市
- 許可がいらない目安
- 合計が15㎡以内(禁止地域では7㎡以内)
宇都宮市
- 許可がいらない目安
- 同じ敷地内の合計が15㎡まで(野立て看板は許可が必要)
柏市
- 許可がいらない目安
- 合計20㎡以下(第一種・第二種規制地域は15㎡以下)
さいたま市
- 許可がいらない目安
- 種類ごとの基準以内(壁面は各面の壁面面積の5分の1以下など)
川口市
- 許可がいらない目安
- 地域と種類ごとの基準に合うもの(許可地域の壁面は壁面の5分の1以下)
船橋市
- 許可がいらない目安
- 1事業所の合計が20㎡以下(禁止地域等は15㎡以下)
東京都
- 許可がいらない目安
- 合計が10㎡以下(禁止区域では5㎡以下)
八王子市
- 許可がいらない目安
- 合計10㎡以下(住居専用地域などは5㎡以下)
千葉市
- 許可がいらない目安
- 地域と種類ごとの基準以内(壁面は1壁面につき壁面面積の5分の1以下など)
相模原市
- 許可がいらない目安
- 合計が10㎡以下(禁止地域では5㎡以下)
川崎市
- 許可がいらない目安
- 合計が10㎡以内(禁止地域内は5㎡以内、景観計画特定地区は0.5㎡以内)
横浜市
- 許可がいらない目安
- 合計が10㎡以下
新潟市
- 許可がいらない目安
- 合計10㎡以下(禁止地域は3個以内で屋上以外)
岐阜市
- 許可がいらない目安
- 店舗・敷地の合計が10㎡以下(禁止地域は市に確認)
名古屋市
- 許可がいらない目安
- 合計が10㎡以下(禁止地域では5㎡以下)
豊田市
- 許可がいらない目安
- 敷地内の合計が20㎡以下(住居系の地域と、足助を除く禁止地域は10㎡以下)
静岡市
- 許可がいらない目安
- 敷地の総面積が5〜20㎡以下(規制地域による)
浜松市
- 許可がいらない目安
- 1事業所あたり5〜20㎡以内(規制地域による)
京都市
- 許可がいらない目安
- 区画(敷地)内の自家用の看板の合計が2㎡以下(ほかの店舗の分も含む)
姫路市
- 許可がいらない目安
- 1事業所等の合計が10㎡以下・3枚以下(禁止地域等は5㎡以下)
尼崎市
- 許可がいらない目安
- 1事業所等の合計が10㎡以下・3枚以下(禁止地域等は5㎡以下)
大阪市
- 許可がいらない目安
- 1つあたりの表示面積が7㎡以内
神戸市
- 許可がいらない目安
- 合計が10㎡以内(禁止地域などは7㎡以内)
東大阪市
- 許可がいらない目安
- 事業所等の合計が7㎡以下
堺市
- 許可がいらない目安
- 合計が7㎡以下(1つの敷地ごと)
岡山市
- 許可がいらない目安
- 1事業所の合計が10㎡以下(禁止地域は5㎡以下)
福山市
- 許可がいらない目安
- 合計が10㎡以下(禁止地域では7㎡以下)
広島市
- 許可がいらない目安
- 合計が10㎡以下(禁止地域では7㎡以下)
北九州市
- 許可がいらない目安
- 合計が5㎡以下(店名などが5分の1以上)
松山市
- 許可がいらない目安
- 1事業所等の合計が10㎡以下(禁止地域は5㎡以下)
福岡市
- 許可がいらない目安
- 合計が10㎡以内(禁止地域では5㎡以内)
熊本市
- 許可がいらない目安
- 1事業所等の合計が10㎡以内(禁止地域は2㎡・5㎡以内)
鹿児島市
- 許可がいらない目安
- 合計が、商業地域などで20㎡以下(地域で2〜20㎡)
自分の店名・商標・事業の内容などを、自分の店や事業所に出す看板の目安です。禁止地域や景観の地区の細かな条件は、地域のページで確かめてください。2026年10月4日〜25日に、各自治体の公表資料で確かめた内容です。地域の基準の出典は、地域ごとのページに載せています。
地域ごとの申請先・許可の期間・点検の決まりは、地域のページで確かめられます。札幌市・仙台市・宇都宮市・柏市・さいたま市・川口市・船橋市・東京都・八王子市・千葉市・相模原市・川崎市・横浜市・新潟市・岐阜市・名古屋市・豊田市・静岡市・浜松市・京都市・姫路市・尼崎市・大阪市・神戸市・東大阪市・堺市・岡山市・福山市・広島市・北九州市・松山市・福岡市・熊本市・鹿児島市。
数え方の違いに、気をつけます
表の基準は、地域によって数え方が違います。東京都や名古屋市は、店の看板の表示面積の合計で数えます。大阪市は、看板1つあたりで数えます。船橋市や姫路市は1つの事業所の合計、堺市は1つの敷地の合計です。京都市は、同じ区画(敷地)にあるほかの店の看板も含めて、合計2㎡以下です。
壁の面積に対する割合で決める地域もあります。さいたま市は建物の各面の壁面面積の5分の1以下、千葉市は1壁面につき壁面面積の5分の1以下です。尼崎市では、壁面の看板の合計を数えるとき、LEDサインの表示面積を4倍します。
箱文字のように板のない看板は、文字のまわりをどう囲んで数えるかも、地域で違います。大阪市は、離して付けた箱文字でも、全体で一つの内容を表していれば、文字の間も含めて1つとして数えます。広島市と福岡市は、文字の間隔と文字の幅を比べて、全体を囲むか1文字ずつかを決めます。両面に表示する看板は、両面の面積を数える地域もあります(京都市)。
袖看板・屋上看板・自立看板は、高さと出幅にも決まりがあります
道路の上に出る袖看板の下端は、道路法施行令で原則として路面から4.5m以上(歩道の上は2.5m以上)とされ、これより高い基準を決めている地域もあります。高さが4mを超える看板は、原則として工作物の確認申請が必要です。屋上の看板は、建物の高さとの割合や上限の高さを決めている地域があり、京都市のように市内全域で禁止の地域もあります。
- 出幅壁の面から、看板の先までの長さです。道路の上に出せる長さは、地域や道路の管理者ごとの基準で決まります(横浜市は1.0m以下など)。
- 下端の高さ路面から看板の下端までの高さです。道路法施行令は、道路の上に出る部分を原則として4.5m以上、歩道の上は2.5m以上としています(第10条)。地域や道路の管理者の基準で、これより高くしていることがあります。
- 屋上の看板の高さ建物の高さとの割合や上限を決めている地域があります。北九州市は、屋上の広告塔の高さを、建物の高さの3分の2以下で21mまでとしています。
- 建物の高さ屋上の看板の割合の決まりは、建物の高さや、看板を付ける箇所の高さをもとにします。
- 自立看板の高さ地面から看板の上端までの高さです。4mを超えると、原則として工作物の確認申請が必要です(建築基準法 第88条・施行令 第138条)。
- 敷地と道路の境目壁の面が道路との境目のとき、袖看板は道路の上に出ます。道路の上に出る看板は、道路の占用の許可の対象です(道路法 第32条)。
通りを横から見た断面の模式図です。左から、自立看板、屋上の看板と袖看板のある建物、歩道、車道の順です。
道路の上に出る袖看板
- 決まり
- 下端は路面から原則4.5m以上(歩道の上は2.5m以上)。歩道の上で3m以上とする札幌市のように、高くしている地域もある。出幅は地域や道路の管理者ごとの基準(横浜市は1.0m以下、京都市は1m以下など)
- 根拠
- 道路法 第32条、道路法施行令 第10条、各地の基準
高さが4mを超える看板
- 決まり
- 原則として、工作物の確認申請が必要(袖看板・壁面看板・自立看板・屋上看板など。建物に付ける看板の高さの測り方は、確認の窓口で確かめる)
- 根拠
- 建築基準法 第88条、施行令 第138条
防火地域の、屋上の看板と、高さ3mを超える看板
- 決まり
- 主要な部分を、不燃材料でつくるか覆う
- 根拠
- 建築基準法 第64条
屋上の看板
- 決まり
- 建物の高さとの割合や、上限の高さを決めている地域がある(浜松市は建物の高さの3分の2以下で、普通規制地域では15m以下)。京都市は市内全域で禁止
- 根拠
- 各地の条例・許可基準
壁面の看板
- 決まり
- 壁面の面積に対する割合で、上限を決めている地域がある(熊本市は、許可地域で表示する壁面の面積の2分の1以内、禁止地域では5分の1・3分の1以内)
- 根拠
- 各地の条例
法令は2026年10月時点、地域の基準は2026年10月4日〜25日に確かめた内容です。同じ地域でも、道路の管理者や場所によって基準が違うことがあります。地域の基準の出典は、地域ごとのページに載せています。
屋外広告物適正化推進委員会の「看板の安全管理ガイドブック」(2024年6月 第4版)も、看板の高さが4mを超えるものは、工作物確認申請による構造の審査が必要だとしています。袖看板・壁面看板・建植看板(地面に立てる看板)・屋上看板・アーチ看板などが挙げられています。大きさの案が4mを超えそうなときは、早めに建築の確認の窓口に相談します。

決める前に、原寸で見え方を確かめます
図面の上ではちょうどよく見えても、建物に付けて離れて見ると、小さく感じることがあります。原寸の紙やテープの枠を壁に当てて、読ませたい場所から見ると、思っていた大きさとの違いに気づけます。
看板の大きさの感じ方は、手元で見るときと、建物に付けて離れて見るときとで違います。パソコンの画面や紙の図面では大きく見えた文字が、通りの向こうからは小さく見える、ということが起こります。中くらい以上の大きさの看板は、実物を手元で見る機会がほとんどないため、なおさら想像しにくくなります。
- 原寸の紙・テープの枠看板と同じ大きさの紙を貼るか、マスキングテープで枠をつくります。
- 読ませたい場所からの距離決めておいた場所まで離れて、文字が読めるか、店が見つけられるかを確かめます。
- 写真に撮って比べる同じ場所から写真を撮ると、大きさの違う案を並べて比べられます。
- 夜の見え方夜も営業する店は、暗くなってからも見ます。まわりの明るさで、見え方が変わります。
店の前の模式図です。左が看板を付けたい壁、右が読ませたい場所です。
原寸で確かめる手順
- 1
原寸の紙を用意する
看板と同じ大きさの紙を用意します。大判のプリンターで出力するほか、紙をつないで作る方法もあります。文字の大きさだけを確かめるなら、1文字ずつ印刷して並べても見当がつきます。
- 2
付けたい位置に当てる
マスキングテープなどで、壁に仮に留めます。壁を傷めないよう、建物の持ち主や管理会社に断ってから行います。高い位置に無理に上って貼る必要はありません。手の届く高さに当てて離れて見るだけでも、大きさの見当はつきます。
- 3
読ませたい場所から見る
決めておいた距離まで離れて、文字が読めるか、まわりの看板に埋もれていないかを見ます。
- 4
写真に撮って残す
同じ位置・同じ高さから写真を撮ります。大きさを変えた案も撮っておくと、並べて比べて決められます。

ポイント:付け替えなら、いまの看板が物差しになります
いまの看板を付け替えるなら、いまの看板の写真と寸法が手がかりになります。「この看板より一回り大きく」のように、いまの大きさを基準にすると、仕上がりを思い浮かべやすくなります。
大きすぎ・小さすぎで迷いやすいところ
小さすぎると読めず、大きすぎると許可・費用・重さの負担が増えます。許可がいらない面積は、看板を1枚ずつではなく合計で数える地域が多いので、店のすべての看板をあわせて考えます。
目安の表の大きさで作ったら、小さく感じた
- 考え方
- 表の値は、その距離から判読できるための目安です。表の値より大きい案も用意して、原寸で比べてから決めると防げます
1枚ずつは小さいのに、許可が要った
- 考え方
- 合計の面積で数える地域では、袖看板やほかの看板もあわせて数えます。看板を足すときも、いまある看板との合計で確かめます
離して付けた文字が、大きな面積で数えられた
- 考え方
- 文字の間も含めて、全体を囲んで数える地域があります(大阪市など)。文字の間隔を決める前に、地域の数え方を確かめます
両面の看板を、片面の面積で数えていた
- 考え方
- 両面に表示する看板は、両面の面積を数える地域があります(京都市)
大きくしたら、取付の工事が変わった
- 考え方
- 大きく重い看板ほど、壁の下地・取付金物・作業の方法の検討が増えます。看板の高さが4mを超えると、原則として確認申請も必要です
ビルの決まりで、大きさが決まっていた
- 考え方
- テナントの建物では、看板の位置と大きさを、建物の側で決めていることがあります。借りる前に確かめておくと、あとで作り直さずに済みます
許可の扱いは地域で違います。地域ごとの基準は、この記事の34地域の表と、地域のページで確かめられます。

費用も、大きさと一緒に変わります。看板の費用は、大きさのほか、素材、光らせるかどうか、取付の高さと作業の方法などで決まります。大きさの案を2つ3つ用意し、見え方と費用を並べて比べると、決めやすくなります。費用が決まる条件は、費用と見積もりの記事で紹介しています。
頼むときは、写真と寸法、読ませたい場所を伝えてください
付けたい場所の写真、壁の幅と高さ、読ませたい場所までの距離、入れたい文字とロゴが分かれば、看板の大きさの案を出せます。分からない寸法があっても、写真から確かめ方をご案内します。
大きさの相談のときに伝えたいこと
- 付けたい場所の写真(正面と、少し離れたところから)
- 壁の幅と高さ、窓や入口の位置(分かる範囲で)
- 読ませたい場所と、そこまでの距離
- 入れたい文字(店名・業種・電話番号など)とロゴのデータ
- 看板の種類の希望(壁面・袖・自立・置き看板など)
- 夜も見せたいか(光らせるか)
- テナントの建物なら、建物の決まりや看板の区画
- 付け替えなら、いまの看板の写真と寸法
ロゴのデータは、拡大しても崩れないベクター形式があると確かめやすくなります。
グリーンクロスでは、読ませたい距離から文字の大きさを考え、看板の大きさと種類、設置場所の地域の決まりまで、あわせて確かめてご提案します。1枚からのご依頼にも対応しています。
よくあるご質問
看板の文字は、どのくらいの大きさにすればいいですか?
読ませたい距離1mにつき、和文はおよそ4mm、英文はおよそ3mmが目安です。たとえば10mなら和文40mm以上、20mなら80mm以上です。これはその距離から判読できるための目安なので、店名は表の値を下回らない範囲で案を出し、原寸で見え方を確かめて決めます。
店舗の看板のサイズに、決まった目安はありますか?
店舗の看板に決まったサイズはありません。読ませたい距離から出す文字の高さが下限、付ける壁の寸法と地域の決まりが上限で、その間で建物に合う大きさを選びます。
看板は大きいほど目立ちますか?
大きいほど目に入りやすくなりますが、許可・費用・重さの負担も増えます。中小企業基盤整備機構のJ-Net21も、大きな看板は倒壊などの事故のリスクが高まるとしています。読ませたい距離から読める大きさを基準に、建物と周りの看板とのつり合いで決めます。
許可がいらない看板の大きさは、どのくらいですか?
地域によって違います。自分の店の看板なら、東京都は合計10㎡以下(禁止区域では5㎡以下)、大阪市は1つあたり7㎡以内、京都市は区画(敷地)内の合計2㎡以下(ほかの店舗の分も含む)です。この記事の34地域の表で確かめられます。
看板の面積は、どう数えますか?
表示面(文字や絵を表す面)の面積で数えます。店の看板の合計で数える地域と、1つずつ数える地域があり、離して付けた箱文字は、文字の間も含めて数える地域もあります(大阪市など)。
袖看板の大きさに、決まりはありますか?
道路法施行令は、道路の上に出る部分の下端を、原則として路面から4.5m以上(歩道の上は2.5m以上)としています。実際の出幅(壁から看板の先までの長さ)と下端の高さは、道路の管理者や自治体の基準で決まり、歩道の上で3m以上とする札幌市のように、これより高い地域もあります。横浜市は、出幅1.0m以下、下端は歩道で2.5m以上・車道で4.5m以上です。
高さが4mを超える看板は、何が必要ですか?
原則として、建築基準法の工作物の確認申請が必要です。自立看板や屋上の看板のほか、袖看板・壁面看板でも、看板の高さが4mを超えるものは対象になります。屋上や壁に付ける看板の高さの測り方は、建物がある場所の確認の窓口で確かめます。防火地域では、建物の屋上に設ける看板と、高さ3mを超える看板に、不燃材料の決まりもあります。
大きさを決める前に、見え方を確かめる方法は?
看板と同じ大きさの紙や、マスキングテープの枠を壁に当てて、読ませたい場所から見る方法があります。同じ場所から写真を撮っておくと、大きさの違う案を比べられます。
参考にした資料
- 名古屋市「福祉都市環境整備指針」第2編 Ⅴ 情報・案内(令和4年改定)(別のタブで開きます)文字の大きさの選択の目安(見る距離と文字の高さ)
- J-Net21(中小企業基盤整備機構)「看板の設置方法」(別のタブで開きます)大きな看板と事故のリスク、通る人を見て場所・向き・大きさを考える
- 道路法(e-Gov 法令検索)(別のタブで開きます)第32条(道路の占用の許可)
- 道路法施行令(e-Gov 法令検索)(別のタブで開きます)第7条第1号(看板)・第10条(道路の上空に設けるときの高さ)
- 建築基準法(e-Gov 法令検索)(別のタブで開きます)第64条(看板等の防火措置)・第88条(工作物への準用)
- 建築基準法施行令(e-Gov 法令検索)(別のタブで開きます)第138条(高さ4mを超える広告塔・広告板)
- 屋外広告物適正化推進委員会「看板の安全管理ガイドブック」(2024年6月 第4版)(別のタブで開きます)東京都都市整備局のサイトに掲載。p.12 高さ4mを超える看板の工作物確認申請
- 東京都都市整備局「屋外広告物のしおり等」(令和8年7月)(別のタブで開きます)自分の店の看板の面積の基準(東京都)
- 名古屋市「許可申請不要で掲出できる適用除外広告物」(別のタブで開きます)自分の店の看板の面積の基準(名古屋市)
- 大阪市「屋外広告物のしおり」(令和8年1月発行)(別のタブで開きます)自分の店の看板の面積の基準(1つあたり)
- 大阪市「屋外広告物申請Q&A」(別のタブで開きます)離して付けた箱文字の面積の数え方
- 京都市「京の景観ガイドライン 広告物編」条例による規制(令和8年3月改訂)(別のタブで開きます)区画内の合計の面積、両面の看板の面積、屋上の看板
- 京都市「公共の道路に許可なく設置してはいけません」(別のタブで開きます)袖看板の出幅
- 堺市「屋外広告物のしおり」(別のタブで開きます)1つの敷地ごとの合計の面積
- さいたま市屋外広告物条例施行規則 別表(別のタブで開きます)壁面の面積に対する割合
- 千葉市屋外広告物条例施行規則(千葉市例規集)(別のタブで開きます)壁面の面積に対する割合
- 広島市「屋外広告物の手引き 第2章 屋外広告物の許可について(その3)」(別のタブで開きます)文字を付けて表示する看板の面積の数え方
- 福岡市「屋外広告物Q&A」(令和8年10月)(別のタブで開きます)文字を切り抜いて表示する看板の面積の数え方
- 横浜市「突出看板の道路占用」(別のタブで開きます)袖看板の出幅と下端の高さ
- 札幌市「道路占用の許可基準」(別のタブで開きます)袖看板の下端の高さ
- 北九州市「屋外広告物の手びき」(令和8年4月)(別のタブで開きます)屋上の広告塔の高さ
この記事について
全国看板施工・点検ナビ
運営:GREEN MEDIA(株式会社グリーンクロス グリーンメディア事業部)
監修:横田悠介(屋外広告士)
看板の製作・施工・点検・修理・撤去を、全国61拠点のネットワークで行っています。記事は、屋外広告士の監修のもとで作っています。記事の中の法令や自治体のルールは、国や自治体が公表している資料で確かめた内容で、使った資料は記事の最後に載せています。公開する前と、内容を直すときには、資料と照らし合わせて確かめています。写真は、グリーンクロスグループが手がけた看板と、グループの工場・施工の現場で撮影したものです。




